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最終話
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ー展望台ー
ベンチに座りながら海(かい)は千波を待っていた。
「千波さん、どうしたんだろ」
海(かい)が口にしたその時、風に吹かれてスカーフが飛んできた。
「あれは千波さんの」
そう言って海(かい)はベンチから立ち上がりスカーフを掴んだ。
そして海(かい)はスカーフから千波さんの死を知った。
「千波さんが海で溺れた…そんな…」
スカーフを握りしめながら海(かい)は涙を流した。
その後、海(かい)はスカーフを握りしめながら海に飛び込んだ。
その日の夜、海(かい)は砂浜でスカーフを握りしめながら海を見つめた。
「なぜ、千波さんを連れていったんだ」
海に向かって海(かい)が口にすると女性が現れた。
「千波さん…千波さん…」
千波の死を受け入れられない海(かい)は涙を流した。
その時、激しく風が吹き海(かい)の手からスカーフが離れた。
「千波さんの大事なスカーフ」
そう言って海(かい)はスカーフを追いかけスカーフが女性の前に落ちると海(かい)は立ち止まった。
女性はスカーフを拾い近づいた。
海(かい)は女性の姿を見て驚いた。
「千波さん!」
「海(かい)君、私、海の妖精になっちゃった」
「え…」
「匠海はなれなかったけど、なぜか私は海の妖精になれちゃった」
「千波さん」
「海(かい)君、私もあなたと一緒に海を守る」
「……」
海(かい)は千波からスカーフを受け取り半分に引き裂いた。
「何してんの!」
驚いた顔で千波が見つめると海(かい)は自分の腕と千波の腕に半分に引き裂いたスカーフを結んだ。
そして海(かい)が口を開いた。
「これで俺達は永遠に離れない」
「海(かい)君」
「千波さん」
「……」
差し出された海(かい)の手を握ると千波と海(かい)は砂浜を走りながら海に飛び込んだ。
海の妖精になった千波は匠海のような人間を増やさないように海を守り続けた。
完結
ベンチに座りながら海(かい)は千波を待っていた。
「千波さん、どうしたんだろ」
海(かい)が口にしたその時、風に吹かれてスカーフが飛んできた。
「あれは千波さんの」
そう言って海(かい)はベンチから立ち上がりスカーフを掴んだ。
そして海(かい)はスカーフから千波さんの死を知った。
「千波さんが海で溺れた…そんな…」
スカーフを握りしめながら海(かい)は涙を流した。
その後、海(かい)はスカーフを握りしめながら海に飛び込んだ。
その日の夜、海(かい)は砂浜でスカーフを握りしめながら海を見つめた。
「なぜ、千波さんを連れていったんだ」
海に向かって海(かい)が口にすると女性が現れた。
「千波さん…千波さん…」
千波の死を受け入れられない海(かい)は涙を流した。
その時、激しく風が吹き海(かい)の手からスカーフが離れた。
「千波さんの大事なスカーフ」
そう言って海(かい)はスカーフを追いかけスカーフが女性の前に落ちると海(かい)は立ち止まった。
女性はスカーフを拾い近づいた。
海(かい)は女性の姿を見て驚いた。
「千波さん!」
「海(かい)君、私、海の妖精になっちゃった」
「え…」
「匠海はなれなかったけど、なぜか私は海の妖精になれちゃった」
「千波さん」
「海(かい)君、私もあなたと一緒に海を守る」
「……」
海(かい)は千波からスカーフを受け取り半分に引き裂いた。
「何してんの!」
驚いた顔で千波が見つめると海(かい)は自分の腕と千波の腕に半分に引き裂いたスカーフを結んだ。
そして海(かい)が口を開いた。
「これで俺達は永遠に離れない」
「海(かい)君」
「千波さん」
「……」
差し出された海(かい)の手を握ると千波と海(かい)は砂浜を走りながら海に飛び込んだ。
海の妖精になった千波は匠海のような人間を増やさないように海を守り続けた。
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