伝説のナイト2

第6話 偉月の死

━無人島━

「偉月、姿が変わったな」

「……」

黒い虎の言葉に偉月は無視し4色の剣を掴むと4色の光線を放った。

黒い虎は結界で光線を防ぎ口を開いた。

「攻撃するなんて、デートじゃないのかな」

「デート？笑わせるな、お前をここに呼び出したのは復讐するためだ」

「復讐？」

「闇月を殺しただろ」

「あんな男、つまらないだろ」

「つまらない…」

「つまらない、闇月はつまらない男だ」

偉月を怒らせるような言葉を黒い虎は何度も発し…そして偉月の怒りが爆発した。

「闇月はつまらない男じゃないー」

叫びながら偉月の身体から赤と青と緑と黄色のオーラが現れると左右の瞳の輝きが失った。 

「素晴らしい、力だ」

嬉しそうな顔で黒い虎が見つめると偉月は4色の剣に力を込めそのまま4色の光線を放った。

「俺にその攻撃は通用しない」

結界を張りながら黒い虎が口にすると偉月はその場から消えた。

「消えた…」

黒い虎が驚いた顔で口にしたその時、背後に現れた偉月に剣を突きつけられた。

「……」

黒い虎の顔が険しい顔になると偉月が口を開いた。

「お前だけは許さない」

「……」

笑みを浮かべると黒い虎は振り返り剣を突きつけている手首を掴み口を開いた。

「今の偉月じゃ俺に勝てない」

「手を離せ」

黒い虎の手を離れさせようと偉月がもがくと白金ナイトの偉織と闇珠が現れた。

「母さん、やめてー」

「母さんー」

白金ナイトの偉織と闇珠が叫ぶと黒い虎は偉月の手から剣を奪い取りそのまま腹に突き刺した。

「……」

偉月が見つめると黒い虎は腹から剣を抜き取り捨て口を開いた。

「これで闇月の元に逝けるな」

「…黒い…虎…」

「偉月、永遠のお別れだ」

黒い虎が手を離すと偉月はそのまま仰向けで倒れた。

「母さん！」

「母さん！」

白金ナイトの偉織と闇珠が同時に叫ぶと黒い虎は無人島から姿を消した。

「母さん！」

「母さん！」

白金ナイトの偉織と闇珠は偉月に近づき身体を抱き起こすと口を開いた。

「母さん…母さん…母さん」

「……」

白金ナイトの偉織の呼び声に偉月は目を覚まし口を開いた。

「ゴメンね、偉織」

「母さん…」

「偉織…闇珠のことお願いね」

「母さん！」

「……」

白金ナイトの偉織の腕の中で偉月は目を閉じ永遠の眠りについた。

「母さんー」

「母さんー」

白金ナイトの偉織と闇珠は偉月の死を悲しみ無人島で泣き崩れた。

それから暫くして白金ナイトの偉織は変身を解き普通の偉織に戻ると闇珠と共に偉月を無人島から別荘に運び水晶を守る部屋に運んだ。

その後、偉織と闇珠は偉月を眠っている闇月の隣に寝かせ2人の死に顔を見つめると偉織と闇珠は再び泣き崩れた。