魔法使いの息子

福猫

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第6話

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「お母さん、あの人の顔、狼」

「行くわよ」

子供の言葉に母親は子供の手を掴み急いでモハから離れていった。

「生意気なガキだ」

そう言ってモハが手を親子に向け命を奪うと親子は倒れ人々は叫びながら逃げ出した。

「林太郎の気を感じない、ここにはいないようだ」

そう言ってモハは公園から姿を消した。

その頃、林太郎と茶々丸は古い小屋の中で休んでいた。

「茶々丸、大丈夫か?」

「俺は大丈夫けど林太郎は?」

「身体は大丈夫だけど…」

口にした後、林太郎が落ち込むと茶々丸が口を開いた。

「封印を解いたの気にしてるのか?」

「……」

「林太郎は知らなかったんだ、林太郎は悪くない」

「ありがとう」

会話後、見つめ合うと林太郎と茶々丸は顔を近づけ唇を重ねた。

「茶々丸はここで休んでて、様子を見てくるから」

そう言って林太郎が立ち上がると茶々丸が口を開いた。

「1人で危険すぎる」

「俺は魔法使いだ」

そう言って林太郎は古い小屋から出て手のひらに水晶玉を出現させキョロキョロしながら歩き出した。

30分後、動きが止まり林太郎の顔が険しい顔になった。

その後、魔法陣が現れると凛が姿を見せた。

「こんなところにいたんだね」

「凛…」

「……」

笑みを浮かべ林太郎に近づくと凛は背後から手で口を塞ぎ林太郎の手のひらから水晶玉が落ちた。

その後、凛は魔法陣を出現させその場から林太郎と共に姿を消した。

その後、林太郎の家の前に姿を現すと凛は林太郎の左右の手首を後ろで蔓で縛りそのまま家の中に入り林太郎を倒した。

「凛、優しい凛に戻れ」

「それは無理だ、ゴメンね」

「凛」

「おとなしく眠ってて」

「……」

唇を奪われた林太郎は立っている凛を見つめながら眠りについた。

「お休み」

そう言って家から出ると凛は魔法陣を出現させモハを魔法陣から出現させた。

「凛!」

「勝手に連れ戻してすみません」

「林太郎はいなかったぞ」

魔法陣からモハが離れると凛は閉まっているドアを開き「ご覧ください」と言ってモハに見せた。

「お前が捕まえたのか」

驚いた口調でモハが口にすると凛が口を開いた。

「茶々丸は俺が何とかしますからモハ様は林太郎を味わってください」

そう言って凛が魔法陣で姿を消すとモハは家の中に入り眠っている林太郎に近づいた。

「お前を見ていると俺が命を奪った龍彦(たつひこ)を思い出すよ」

口にしたその時、林太郎が目を覚ました。

「目が覚めたか」

立ったままモハが声をかけると身体を倒したまま林太郎が口を開いた。

「あなたは復活してはいけない人、俺があなたを封印します」

「顔、声、龍彦にそっくりだ」

そう言ってモハは林太郎の身体を起こし口を開いた。

「俺は龍彦に惚れてた龍彦の身体を奪いたいと思っていたが龍彦は俺を封印しようとしただから俺は龍彦の命を奪い俺は龍彦に封印された」

「……」

「林太郎、お前は龍彦に似ている俺の女にしてやる」

「やめろ…」

言葉で抵抗するも林太郎はモハに身体を倒され足首まで長い服を下半身から溶かされ身体を奪われた。

「……」

抵抗できずモハの行為を受けながら林太郎の目から涙を流れたその時、モハが封印されていた洞窟の中に長い髪と左右の瞳と足首まで長い服と羽織っているマントの色が金と銀の魔法使い龍彦が現れた。
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