終わりなき旅

まーくん

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第2話 出会い

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「ようやく手に入れた、俺の携帯ちゃん笑」
マサキは18才の誕生日のお祝いにと
バイトして貯めたお金で自分用に
携帯を購入した。

今は携帯がまだ主流でない90年代。
今までポケットベルしか持ってなかったので
相手のポケットベルに文字を入れるのに
公衆電話を使っていたから
テレカがすぐ無くなっていったのだ。

マサキは童顔で男らしいさっぱりした顔。
今まで彼女が居たが別れて間もなかった。
別れた原因はマサキが男が好きだと
ハッキリと判ったからだった。
2年程付き合ってみて確証が持てたのだ。

マサキは男を探すため、
新しく買った携帯でNTT伝言ダイヤルにかけ、
自分のプロフ等それから
ポケットベルの番号を吹き込んだ。
当時の伝言ダイヤルのパスワードが
ゲイの世界では、021302130213
(お兄さんお兄さんお兄さん)と
判りやすいパスワードだったのだ。

それからすぐにジャンジャン
ポケットベルが鳴り響いた。
(いっぱい来るんだなあ、何々、
 アイタイカズヤ。
カズヤっていうのか。)
それからカズヤの携帯番号が
ポケットベルに表示されたので
マサキはカズヤの携帯に電話して
会う段取りをした。
クリスマスイブにマサキはカズヤと
会うことになった。

街はクリスマスの音色で賑やか華やかさが
増しています。
ついにクリスマスイブがやって来ました。

「マサキくんですか?僕はカズヤです、
宜しく」
マサキは待ち合わせまで行くと、
少し背が小さいが、
少し色黒で目鼻顔立ちがハッキリした
イグザイルに居るような格好良いお兄さん的な印象のカズヤがマサキに話しかけてきました。

「あっ俺はマサキです。カッコイイですね、
こちらこそ宜しく」
カズヤは夜19時に車で待ち合わせまで
来ていたので
二人一緒に車で近くのイタリアンまで行った。
中は男女のカップルでいっぱいだった。
カズヤは予約していたので名前を名乗り
二人は係の人に案内された。

「結構オシャレですね、
カズヤさん店を選ぶセンスが良いですね」
とマサキはカズヤを褒めまくった。
「そんなこと無いですよ。君と一緒に
イタリアンで食事をしたかったから」
とカズヤは謙遜しながら話をしていった。

(この後どうするんだろう。
今日初めて会った訳だし、帰宅かなあ。
カズヤさんカッコいいから俺カズヤさんに
抱かれたいなあ)

「この後ベイブリッジの方まで行かない?
家とは逆だけど、朝まで君と一緒にいたい。
嫌かな?嫌なら君の家まで送るけど。」
とカズヤが誘ってきた。
「俺もカズヤさんと一緒に朝までいたいです。
カズヤさんに任せます。
宜しくお願いします。」
とマサキも満更でもなくカズヤに同意した。

ベイブリッジまで行きそこから
田舎の方に行った。
「この辺り何にも無いなあ。
ラブホでもあるかと思ったんだけど
マサキくんごめんね。車泊する事になるけど
大丈夫かな?」
と申し訳無さそうにカズヤが聞いてきたので
「大丈夫ですよ。」とマサキは回答した。

「マサキごめんな」とカズヤはマサキの
手を握りそれからキスをした。
何度も何度もカズヤからのキスの嵐に
「カズヤさん、う、うーん」と
マサキはカズヤの愛撫に感じ
それから二人は熱い一夜を共にした。

携帯のモーニングコールで二人は起き、
「じゃあこれから帰るよ」と
カズヤは車の運転を再開させた。
「昨日は気持ちよかったですし、
イタリアンも美味しかったです。
長運転もさせてしまいました。
色々と有難うございました。
俺、凄く楽しかったです。
また会ってくれますか?」
と俺はカズヤに感謝の気持ちと
また会いたい気持ちを尋ねると
「俺もまた会いたいと思っていたんだ」
とカズヤもマサキと同じ気持ちだった。

何時間か過ぎマサキが見慣れた景色を
眺めていると
「着いたよ。」とマサキの家の前まで
運転してくれたのだった。
「ありがとう。またね」
こうしてマサキとカズヤの
初めてのデートが終わったのだった。

(カズヤさんか、いい人そうだったな。
また会いたいなあ。)
マサキのカズヤへの第一印象は好印象だった。
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