4 / 15
とある冒険家の話
『地獄、絨毯、増える枝』
しおりを挟む僕はこの町の一端の冒険家だ。
仲間はいないが、これまでにこなしてきたダンジョンはかなり多いと自負している。
ただし、僕の行ってきたものは村の人から頼まれていたものばかりで、そんなに難しいものは無い。
だが、今回は僕が初めて自分から行こうと思ったダンジョンなんだ。
突如この村にできたダンジョン
つまりはゲリラダンジョン!
この世界でのゲリラダンジョンとは、クリアされるまで入口がどこに現れるのか分からないのが面白いところだ。
他の世界がどんなかなんて今は興味ない。
難易度はわからないが、中に待っているのが何でも願いが叶うランプがあるのは分かる!
この洞窟の入り口といい、中の雰囲気といい、聞いていた見た目にぴったりだ…。
まさかこの村にゲリラダンジョンが現れる日が来るなんて思いもしなかった!
だが、なんだこのダンジョンは!?
枝が、行く手を阻む様に四方に増えて追いかけてくる
幸いなことにランプは既に手に入れる事が出来た。
さらに、なんと魔法の絨毯も同時に手に入れることができたんだ。
これは奇跡という他ない。
僕は絨毯に乗ってこの木の増える枝から死に物狂いで逃げ回る
でも、手に入れたランプはまだ使わない。というかなぜか使えない。
仕掛けがあるわけでもなく、ランプを触ったところで何も感じない。
資格がないのか?とも考えたがそんな邪念は置いておこう。
できればランプを使ってこんなところすぐにおさらばしたいところだが、使えないのなら自分の力で脱出するしか道ない。
まぁ、ランプを手に入れるまでは罠もなく、少しだけ道が入り組んでいたりとちょーっとだけ大変だったが、他はごくごく簡単な道だった。
なのに帰り道でこんなことになるなんて思ってもいなかった…。
ダンジョンには罠がつきものだっていうけど、本当に殺されそうな罠は初めてだ。
これがゲリラダンジョン!僕の冒険者魂に火を着けたな!
絶対に脱出して…!!!
ビリッ
嘘だろ…ここで魔法の絨毯が‥‥破れるのは想定していなかった…。
この枝たちさえいなければ…
落ちる!!!!!
あぁ、落ちて感覚はこんな感じなのか。
ドサッ
なんて一瞬だったんだ
走馬灯なんて見ている余裕すらなかったぞ
そういえばこの伸びて邪魔してくる枝たちはこのダンジョンで消えていった冒険家たちなのか?
それなら地獄の果てまで追ってやろうって感じも納得する。
人に渡したくないもんな
わかるぜその気持ち。
それはそうと僕も枝に変わってしまうのか…
もう少しちゃんと生きてきていればよかったな。
眠くなってきた。
んん、重い…ん?重い?
え、僕は生きているじゃないか!!
絨毯に乗っていたのが幸いだったのか。
破れてしまっても僕の事を守ってくれるとは…
命の恩人だ。
お前は修復できるか分からないが縫って直してあげよう。
ランプは…無いか…
しかもダンジョンも無くなっていつもの洞窟に戻ってる
魔法の絨毯が手に入っただけいいかな。
アラ〇ンは絨毯もランプも魔人も手に入ったうえに美人な奥さんまで手に入って羨ましいよ。
そんな簡単に現実は手に入らないってことか。
な、絨毯。
ヒラヒラ
僕にも相棒ができたし、この町の外に冒険にでもでてみるか!
こうして僕は魔法の絨毯と一緒に冒険に出ることに決めたんだ。
そこからの話は時間があるときにまた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる