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想い忘れ得ぬ者
十七
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今この場で、この少女の口からこんな台詞が飛び出すとはさすがに予想もしていない。
どうしてこんなことを言い出したのか、それを考えていくうち、思い浮かぶのは薄紅の凛とした面立ち。
自分や蒼月が書庫に、河夕が一人遺物庫に篭ってたった一つの手がかりを探していた最中も雪子と一緒にいた十八歳の少女。
雪子自身、一生分のハプニングが連続したような目まぐるしい現状の中で精神的に不安定になっている。
そこに何か一言、わずかでも動揺させる言葉が放たれたらどうなってしまうだろう。
「…薄紅殿に何か言われたんですか……?」
まさかあの少女が雪子を傷つけるようなことは言うまいと思っている光だが、河夕が絡んだ話上の展開によってはその信頼など脆くも崩れ去る。
薄紅の、普通の少女としての気持ちは、おそらく河夕以上に光のほうが理解していたから。
「雪子さん。もし薄紅殿が何か言ったのだとしたら、それは不安定な気持ちを抱えた彼女なりの、せめてもの強がりだと」
「違う! 私は緑君に聞いてるの!!」
「雪子さん…」
「緑君『ありがとう』って言ったよね? 岬ちゃんがこっちに来ることになったあの夜、家まで送ってくれる途中に緑君そう言ったの覚えてる? 薄紅さんも同じこと言ったわ、影見君を助けてくれてありがとうって、薄紅さんもそう言った、だけど本当にそれだけなの? 『ありがとう』だけ?! 私はこんなに悔しいのに!」
「――」
私は悔しい…その言葉の示す意味を、気持ちを察して光は今度こそ言葉を失う。
「私…影見君が羨ましい……こんなこと思っちゃいけないって解ってるのに…すごく悔しいの、岬ちゃんを助けてくれたし、私のことも守ってくれる。そういうのすごく嬉しいし感謝もしてる。影見君のこと好きよ、でも悔しいのっ…岬ちゃん奪られたみたいで…すごく悔しい……」
激情に突き動かされるまま心に溜まったものを吐き出せば、雪子にも、自覚していなかった事柄がだんだんと理解出来てくる。
薄紅のことで河夕を責めてしまったのも同じ。
何らかの形で、どんな些細なものでもいい。河夕にあたれる理由が欲しかっただけなのだ。
去年の秋、河夕と知り合ってからどんどん元気になっていった岬。
闇との戦いに巻き込まれて、死に掛けて、それを河夕は命がけで救ってくれた。
あの時もそう、岬を助けてくれた河夕に感謝して、ありがとうと告げて、けれどその台詞の裏では河夕と関わらなければ岬がこんな目に遭う必要はなかったんじゃないかと、そんな考えが確かに生まれていたのだ。
ずっと一緒にいたのは雪子。
長い間、隣にいて、想い続けたのは雪子。それでも闇が関わった戦の中で雪子の力など岬を助けるのになんの役にも立たず、歯噛みしている間にも河夕の力が岬を救う。
喜ばしいことのはずなのに、確かに嬉しかったし有難かったけれど、そのたびに岬と河夕の絆が深まっていくのを実感するのは哀しかった。
そうしてこの数日間がその考えに決定打を打ち込んだ。
岬が速水で、岬が死ねば是羅は死ぬと教えられて。
そうしたら岬は河夕のために死のうとした。自分で自分の心臓を一突きにして自ら死ぬことを選んでしまった。
それほど岬の心に深く息づいた河夕の存在が、――羨ましかった。
河夕のことは友人として好きだけれど、岬のこととなれば、雪子は確かに河夕を恨みもしたし憎んでもいた。
綺麗な感情ばかりで彼を見ていることなど出来なかった、それが本心だ。
だから怖い。
「すごくよく解るから…。薄紅さんが私のこと羨ましいって言った気持ちとか、そういうの解るから辛い…、こんな汚い気持ちで自分も思われてるのかと思ったら怖かった…緑君は『ありがとう』とか優しく言ってくれるけど…本当は…」
「…」
「馬鹿だよね…、自分が影見君のことそんなふうに思ってるのに…自分がそんなふうに思われてるのは怖いなんて…卑怯だし…でも…でもっ」
「雪子さん」
低音の落ち着いた声音が雪子の名を呼ぶ。
ビクッと肩を震わせた彼女にそっと微笑み、小刻みに揺れる手を自分の手で穏やかに包み込む。
「…、確かに羨ましかったですよ。最初の頃は貴女と岬君に嫉妬しました。河夕さんの傷ついた心を癒す力を持ち、あの人の笑顔や優しさを独占することになった地球人を恨みもしました。そのあと、河夕さんは僕達十君にも以前の…影主となられる前の態度で接してくれるようになりましたが、それもまた悔しかった…、河夕さんをこうまで変えたのは無力な人間で、僕達はその無力な人間に助けられたのかと思うと…正直、かなり腹立たしかった…」
そこまで一息に告げて、今にも泣き出しそうな雪子の目をまっすぐに見返す。
「けれど、…雪子さん」
笑みが強まり、距離が近づく。
「こうして実際に接してみれば、河夕さんの気持ちが理解できたんです。岬君と貴女の存在がどれほどあの人の苦しみを癒したか…、同じ地球出身の僕には痛いくらい伝わってきました」
「地球…出身……?」
「僕はもともと地球人です。日本の一般家庭に生まれて、普通に学校に通い、雪子さん達が送ってきた日々を僕も確かにあの場所で送っていました」
「じゃあ…、緑君て…」
「言うなれば岬君や住職と同じです。何代も前の祖先が何らかの形で闇狩の血を引く者と交わり、その遺伝子が僕に伝わった…、それを先代と河夕さんが見つけられて、僕を一族に迎え入れてくださったんです」
「…でも緑君の家族は…」
雪子の問いかけに、光はわずかに表情を曇らせる。
「皆…死んでしまいした。姉が闇に憑かれ、両親も、一番上の姉も死なせてしまった……あげく、姉の闇を狩ったのは僕です」
「――」
「僕の闇狩としての遺伝子は最悪の形で覚醒してしまった。姉に憑いた闇に呼応するように闇狩の本能が目覚めたんでしょうね…。僕が最初に殺したのは血のつながった、…双子の姉なんです」
そう告げて、光は複雑な笑みをこぼす。
「それに絶望した僕を救ってくれたのが先代と河夕さんでした。僕でなければ救えない、姉を死なせたことを悔いるなら人を救える狩人になれ……、河夕さんの部屋で、雪子さんも聞きましたね?」
コクンと頷く雪子に、光は笑みを強めて続けた。
「先代と河夕さんにそう言われて僕は狩人になることを決めた。この一族に来て、必死で強くなろうとしました…。闇への憎悪もあった。そのおかげで十君に選ばれてもおかしくないほど強くなれたのは確かです…。それでも家族を…、姉を死なせてしまった傷は決して癒えなかった…。癒してくれたのは岬君と貴女だ」
「え…」
「だから…という言い方は変だと思いますが、大切な人を自分の無力のために死なせてしまったのは僕も河夕さんも同じで、その傷を糧に強くなろうとしてきた…、けれど貴女と岬君は、僕達にもっと前向きで、もっと力になる理由を与えてくれた」
「それって…?」
「守るためです」
迷いも躊躇いもなく言い切った光の目に嘘はなかった。
あるのは限りない慈愛の想い。
雪子を励まそうとする純粋な気持ち。
「貴女と岬君を守るために強くなりたい…、それが河夕さんを過去の傷から解放したものの正体です」
「…」
「そしてそれは、貴女と実際に接した僕にも与えられた。僕は今度こそ大切な人を守りたんです、自分の力で」
「緑君…、ちょっ…!」
雪子が驚いて声を上げるより早く、光は雪子の手を取ったままその場に跪く。
西洋の騎士が仕える姫君にするように、肩膝をついて雪子を見上げる。
「岬君は河夕さんが守ります。それを悔しいと思うなら、それは当然の感情ですよ。貴女は岬君に惹かれているのだから、側にいる河夕さんを羨ましく思う。それは僕や薄紅殿だって同じなんです。貴女だけの特別汚い感情なわけじゃない、むしろそう思うことがなくて誰かを愛しているとは言えないでしょう。誰かを想えば勝手についてくる感情がそれなのだと思いませんか?」
「う、うん…」
「そして僕は今、河夕さんの側にいる雪子さんと岬君よりも、雪子さんの心を独占する岬君にこそ嫉妬していると言ったら、貴女は信じてくれますか?」
「――え…?」
「是羅はいよいよ本気で岬君を手に入れようと闇狩に挑んでくるでしょう。そうなれば河夕さんや岬君と近い位置にいる雪子さんも無事では済まない…、僕は貴女を傷つけようとする何物も許すつもりはありません」
「え…あ、あの…」
「貴女は岬君を好きでいていい。けれど貴女を守るのは僕でありたい」
「―――――」
絶句して返答できずにいる雪子の手に、光は優しい微笑を湛えた唇を寄せる。
少女の白く細い指先。
そんな手の甲に、片膝を立てて跪く狩人は淡い口付けを落とす。
「貴女はこの命懸けて僕が守ります、必ず」
強く真摯な誓いの言葉。
無限の灯火はただ静かに地上に光りを降り注ぐ――……。
どうしてこんなことを言い出したのか、それを考えていくうち、思い浮かぶのは薄紅の凛とした面立ち。
自分や蒼月が書庫に、河夕が一人遺物庫に篭ってたった一つの手がかりを探していた最中も雪子と一緒にいた十八歳の少女。
雪子自身、一生分のハプニングが連続したような目まぐるしい現状の中で精神的に不安定になっている。
そこに何か一言、わずかでも動揺させる言葉が放たれたらどうなってしまうだろう。
「…薄紅殿に何か言われたんですか……?」
まさかあの少女が雪子を傷つけるようなことは言うまいと思っている光だが、河夕が絡んだ話上の展開によってはその信頼など脆くも崩れ去る。
薄紅の、普通の少女としての気持ちは、おそらく河夕以上に光のほうが理解していたから。
「雪子さん。もし薄紅殿が何か言ったのだとしたら、それは不安定な気持ちを抱えた彼女なりの、せめてもの強がりだと」
「違う! 私は緑君に聞いてるの!!」
「雪子さん…」
「緑君『ありがとう』って言ったよね? 岬ちゃんがこっちに来ることになったあの夜、家まで送ってくれる途中に緑君そう言ったの覚えてる? 薄紅さんも同じこと言ったわ、影見君を助けてくれてありがとうって、薄紅さんもそう言った、だけど本当にそれだけなの? 『ありがとう』だけ?! 私はこんなに悔しいのに!」
「――」
私は悔しい…その言葉の示す意味を、気持ちを察して光は今度こそ言葉を失う。
「私…影見君が羨ましい……こんなこと思っちゃいけないって解ってるのに…すごく悔しいの、岬ちゃんを助けてくれたし、私のことも守ってくれる。そういうのすごく嬉しいし感謝もしてる。影見君のこと好きよ、でも悔しいのっ…岬ちゃん奪られたみたいで…すごく悔しい……」
激情に突き動かされるまま心に溜まったものを吐き出せば、雪子にも、自覚していなかった事柄がだんだんと理解出来てくる。
薄紅のことで河夕を責めてしまったのも同じ。
何らかの形で、どんな些細なものでもいい。河夕にあたれる理由が欲しかっただけなのだ。
去年の秋、河夕と知り合ってからどんどん元気になっていった岬。
闇との戦いに巻き込まれて、死に掛けて、それを河夕は命がけで救ってくれた。
あの時もそう、岬を助けてくれた河夕に感謝して、ありがとうと告げて、けれどその台詞の裏では河夕と関わらなければ岬がこんな目に遭う必要はなかったんじゃないかと、そんな考えが確かに生まれていたのだ。
ずっと一緒にいたのは雪子。
長い間、隣にいて、想い続けたのは雪子。それでも闇が関わった戦の中で雪子の力など岬を助けるのになんの役にも立たず、歯噛みしている間にも河夕の力が岬を救う。
喜ばしいことのはずなのに、確かに嬉しかったし有難かったけれど、そのたびに岬と河夕の絆が深まっていくのを実感するのは哀しかった。
そうしてこの数日間がその考えに決定打を打ち込んだ。
岬が速水で、岬が死ねば是羅は死ぬと教えられて。
そうしたら岬は河夕のために死のうとした。自分で自分の心臓を一突きにして自ら死ぬことを選んでしまった。
それほど岬の心に深く息づいた河夕の存在が、――羨ましかった。
河夕のことは友人として好きだけれど、岬のこととなれば、雪子は確かに河夕を恨みもしたし憎んでもいた。
綺麗な感情ばかりで彼を見ていることなど出来なかった、それが本心だ。
だから怖い。
「すごくよく解るから…。薄紅さんが私のこと羨ましいって言った気持ちとか、そういうの解るから辛い…、こんな汚い気持ちで自分も思われてるのかと思ったら怖かった…緑君は『ありがとう』とか優しく言ってくれるけど…本当は…」
「…」
「馬鹿だよね…、自分が影見君のことそんなふうに思ってるのに…自分がそんなふうに思われてるのは怖いなんて…卑怯だし…でも…でもっ」
「雪子さん」
低音の落ち着いた声音が雪子の名を呼ぶ。
ビクッと肩を震わせた彼女にそっと微笑み、小刻みに揺れる手を自分の手で穏やかに包み込む。
「…、確かに羨ましかったですよ。最初の頃は貴女と岬君に嫉妬しました。河夕さんの傷ついた心を癒す力を持ち、あの人の笑顔や優しさを独占することになった地球人を恨みもしました。そのあと、河夕さんは僕達十君にも以前の…影主となられる前の態度で接してくれるようになりましたが、それもまた悔しかった…、河夕さんをこうまで変えたのは無力な人間で、僕達はその無力な人間に助けられたのかと思うと…正直、かなり腹立たしかった…」
そこまで一息に告げて、今にも泣き出しそうな雪子の目をまっすぐに見返す。
「けれど、…雪子さん」
笑みが強まり、距離が近づく。
「こうして実際に接してみれば、河夕さんの気持ちが理解できたんです。岬君と貴女の存在がどれほどあの人の苦しみを癒したか…、同じ地球出身の僕には痛いくらい伝わってきました」
「地球…出身……?」
「僕はもともと地球人です。日本の一般家庭に生まれて、普通に学校に通い、雪子さん達が送ってきた日々を僕も確かにあの場所で送っていました」
「じゃあ…、緑君て…」
「言うなれば岬君や住職と同じです。何代も前の祖先が何らかの形で闇狩の血を引く者と交わり、その遺伝子が僕に伝わった…、それを先代と河夕さんが見つけられて、僕を一族に迎え入れてくださったんです」
「…でも緑君の家族は…」
雪子の問いかけに、光はわずかに表情を曇らせる。
「皆…死んでしまいした。姉が闇に憑かれ、両親も、一番上の姉も死なせてしまった……あげく、姉の闇を狩ったのは僕です」
「――」
「僕の闇狩としての遺伝子は最悪の形で覚醒してしまった。姉に憑いた闇に呼応するように闇狩の本能が目覚めたんでしょうね…。僕が最初に殺したのは血のつながった、…双子の姉なんです」
そう告げて、光は複雑な笑みをこぼす。
「それに絶望した僕を救ってくれたのが先代と河夕さんでした。僕でなければ救えない、姉を死なせたことを悔いるなら人を救える狩人になれ……、河夕さんの部屋で、雪子さんも聞きましたね?」
コクンと頷く雪子に、光は笑みを強めて続けた。
「先代と河夕さんにそう言われて僕は狩人になることを決めた。この一族に来て、必死で強くなろうとしました…。闇への憎悪もあった。そのおかげで十君に選ばれてもおかしくないほど強くなれたのは確かです…。それでも家族を…、姉を死なせてしまった傷は決して癒えなかった…。癒してくれたのは岬君と貴女だ」
「え…」
「だから…という言い方は変だと思いますが、大切な人を自分の無力のために死なせてしまったのは僕も河夕さんも同じで、その傷を糧に強くなろうとしてきた…、けれど貴女と岬君は、僕達にもっと前向きで、もっと力になる理由を与えてくれた」
「それって…?」
「守るためです」
迷いも躊躇いもなく言い切った光の目に嘘はなかった。
あるのは限りない慈愛の想い。
雪子を励まそうとする純粋な気持ち。
「貴女と岬君を守るために強くなりたい…、それが河夕さんを過去の傷から解放したものの正体です」
「…」
「そしてそれは、貴女と実際に接した僕にも与えられた。僕は今度こそ大切な人を守りたんです、自分の力で」
「緑君…、ちょっ…!」
雪子が驚いて声を上げるより早く、光は雪子の手を取ったままその場に跪く。
西洋の騎士が仕える姫君にするように、肩膝をついて雪子を見上げる。
「岬君は河夕さんが守ります。それを悔しいと思うなら、それは当然の感情ですよ。貴女は岬君に惹かれているのだから、側にいる河夕さんを羨ましく思う。それは僕や薄紅殿だって同じなんです。貴女だけの特別汚い感情なわけじゃない、むしろそう思うことがなくて誰かを愛しているとは言えないでしょう。誰かを想えば勝手についてくる感情がそれなのだと思いませんか?」
「う、うん…」
「そして僕は今、河夕さんの側にいる雪子さんと岬君よりも、雪子さんの心を独占する岬君にこそ嫉妬していると言ったら、貴女は信じてくれますか?」
「――え…?」
「是羅はいよいよ本気で岬君を手に入れようと闇狩に挑んでくるでしょう。そうなれば河夕さんや岬君と近い位置にいる雪子さんも無事では済まない…、僕は貴女を傷つけようとする何物も許すつもりはありません」
「え…あ、あの…」
「貴女は岬君を好きでいていい。けれど貴女を守るのは僕でありたい」
「―――――」
絶句して返答できずにいる雪子の手に、光は優しい微笑を湛えた唇を寄せる。
少女の白く細い指先。
そんな手の甲に、片膝を立てて跪く狩人は淡い口付けを落とす。
「貴女はこの命懸けて僕が守ります、必ず」
強く真摯な誓いの言葉。
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