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第3章 変わるもの 変わらないもの
75.あと少し
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トゥルヌソルから港町ローザルゴーザへの道中は、本当なら景色を楽しみながらゆったりと歩いて進むのが良いんだろうな、って思う。
歩いて半日、馬車で約6時間。
その馬車だって護衛は歩くのに必要な時間の差が出るのが不思議だったんだけど、何の不安もない状態で歩いていたら、きっと何度も足を止めて景色に見入ったはず。
最初に止まったあの場所からしばらく進んだところで左手側に広がったのは地平線が見えるんじゃないかってくらいどこまでも続くコスモスの花畑だった。
自生しているらしく色はバラバラだったが、それがいっそう自然の雄大さを語り掛けてくるようで、こんなときでなければ俺も足を止めて魅入っていたに違いない。
そんな景色を30分ほど通り過ぎると両側に背が高くて笠の大きな樹が点在し始め、その先には森が広がっていた。
この森が、秋も深まる今時期が一番の見頃。
つまり見事な紅葉だった。
余裕さえあればやっぱり立ち止まって、秋という短い季節にしか楽しめない風景を満喫したかった。
その森を抜けてまたしばらく進むと、遠くに海が見えて来る。
その海が右手側に移動するように道が曲がると馬車を停めて馬を休ませるに適した平地が広がった。
此処が当初は最初に休憩する予定だった場所で、その予定通りに車体を端に寄せて馬を放し、左手側の草原を少し歩いていくと流水の音が聞こえて来る。
川だ。
近くの樹に馬の綱を結んで水を飲ませている間に食事の準備。
護衛の冒険者達はもちろん、護衛対象の人々も荷台から下りて思い思いに体を伸ばす。
「セルリー、結界の維持はこの後も大丈夫か?」
「あと半分くらいよね?」
「ああ」
「んー……他の三人にも聞いてみて、だけど。微妙なとこかもね」
「そうか……」
神妙な顔で言い合う二人の声を遠くに聞きながら、俺たちも水筒の水を補充したり、結界維持で魔力を常に消費している僧侶たちは魔力の回復効果があるポーションや、木の実を食べる。
俺ももちろん真似する。
疲れている風を装うのも作戦の内だからね。
それにしても凄いなぁと思うのは、いま自分が履いている靴だ。此処まで3時間近く歩いているのに疲れをほとんど感じていないどころか、まるで素足で歩いているみたいに軽い。子どもの短い脚で、大人たちに付いて行くには足を倍は動かさなければならないのに、一歩踏み出す度に「ふわん」と弾む感覚があって一歩が大きくなる。
とても楽だ。
(リーデン様のおかげですね、ありがとうございます)
神様がどこにいるかは判らないけれど、何となく頭上に広がる真っ青な秋晴れの空に向かって感謝した。
さて、護衛の冒険者達も交代で手早く昼食を取り終えてから、一行は再び港町ローザルゴーザに向けて出発した。荷台の上の子ども達は動き出した馬車の上で携帯食を食べている。
人数が揃っているのを何度も確認してしまうのは不安の表われかな。
結界がしっかりと機能しているのは感覚で判る。
でも慣れないそれより目で見える安心が欲しい。
「レンくん、大丈夫?」
「はい……」
クルトに声を掛けられて、弱々しく応じる。
その後でお互いにちょっと笑ってしまったけど。
一番後ろではヒユナとグランツェたち、手前ではオセアン大陸の僧侶が仲間達と同じようなことをしていると思う。
そしてセルリーはレイナルドたちと。
敵の油断を誘え。
俺たちを取るに足らない相手だと思い込ませろ。
マーヘ大陸の連中の様子を見るに相当強い味方がいるはずだと断言したのはレイナルドだった。獄鬼の気配が「濃い」と嫌な顔をしたのはセルリーだ。
僧侶は獄鬼に強い。
でも僧侶が力尽きてしまっていたら……?
こちらの戦力を勘違いさせて誘き出す、それがこの作戦の肝。
「波の音がして来ましたね」
「うん、かなり海岸沿いに近付いて来た証拠だ」
道の両側にはまだ緑が目立つけど、右手側の木々の向こうは海岸だ。
たまに木々の連なりが途切れると急勾配の坂や大きな岩が見えたりする。
あと30分も歩けば港町ローザルゴーザに到着する。
(そろそろかな)
出来ればローザルゴーザに影響しない距離を確保して戦闘態勢に入りたいし、万が一にも港町、もしくはトゥルヌソルから後続の旅人でもいようものなら巻き込まないためにも早々に決着させてしまいたい。
「レン」
呼んだのはバルドル。
視線は前方に向けたまま何かの合図のような声に前方を注視すればゲンジャルの背中で手が動いている。
「始めるよ」
それを解読したクルトは、同じように自分の背に手を回して後続の冒険者達に伝える。
オセアン大陸の冒険者もそれで理解出来るってことは、きっと冒険者なら覚えていて当たり前の合図だったりするんだろうな。
絶対に今後覚えていこうと決意する。
しばらくして、後方に下がっていたバルドルパーティの一人エニスがバルドルに耳打ちする。
二人がにやりと笑った。
「後方、準備完了だ」
「了解」
応じたクルトが俺を目を合わせ、軽く頷き合う。
「期待してるよ、レンくんの演技」
「頑張ります」
小声で言い合った後はバルドル達とも目を合わせる。
それから荷台に乗っている3家族と、御者。
「……始めます」
広がる緊張感。
俺の最初に役目は、足をもつれさせて転ぶことだ。
獄鬼を呼び込むのに必要な条件は僧侶の無力化。
そして他の皆には明かせていないけど、垂れ流しになっているらしい俺の神力を消す事だ。正直これに関してはどうしたら良いのかまるで判らなかったが、セルリーさんは「強い」って感じ取っていたみたいなので、ちょっとした実験をした。
といっても至極簡単な話で「一瞬だけ誰も神力を感じなくなりますように」と願っただけだ。
結果は一瞬にして掻き消えた神力がまたすぐにぶわっと盛り上がってしまい彼女を驚かせてしまったが、効果がある事が判れば充分だった。
だから俺は、願う。
(獄鬼がマーヘ大陸の人たちに接触するまでは誰も神力を感じなくなりますように――)
「あ……」
声を出したのは誰だっただろう。
俺たちを包み込んでいたドーム型の結界がゆっくりと消えていく。
それに合わせて俺は足を縺れさせたフリをして転び。
「レン!」
バルドルのわざとらしい大声に、前方、レイナルドパーティの全員が振り返る。
つられるようにマーヘ大陸の護衛達が一斉に此方を振り返り、彼らの視界から外れた一瞬にセルリーがふらつく準備を整える。
「レンは荷台に乗せておけ、ローザルゴーザまであと少しだ! セルリー、レンが抜けても……セルリー?」
「っ……」
「セルリー!」
準備万端の彼女の口元から流れる赤い液体。
「ごめ……私も、そろそろ……」
力尽きたように膝から崩れ落ちる彼女に、貴族の馬車の手綱を握っていた御者が慌てて馬を止めた。前が止まれば後ろも次々と止まり、また後方の僧侶たちも続けざまに力尽きたことが喧騒で伝わって来る。
それと同時。
「……!!」
ぞわりとした。
足元から脳天へ駆けあがっていく悪寒。
気持ち悪さ。
(来た……!!)
僧侶四人は一斉に気付く、前から二台目の豪華な馬車。
そこに、いる。
歩いて半日、馬車で約6時間。
その馬車だって護衛は歩くのに必要な時間の差が出るのが不思議だったんだけど、何の不安もない状態で歩いていたら、きっと何度も足を止めて景色に見入ったはず。
最初に止まったあの場所からしばらく進んだところで左手側に広がったのは地平線が見えるんじゃないかってくらいどこまでも続くコスモスの花畑だった。
自生しているらしく色はバラバラだったが、それがいっそう自然の雄大さを語り掛けてくるようで、こんなときでなければ俺も足を止めて魅入っていたに違いない。
そんな景色を30分ほど通り過ぎると両側に背が高くて笠の大きな樹が点在し始め、その先には森が広がっていた。
この森が、秋も深まる今時期が一番の見頃。
つまり見事な紅葉だった。
余裕さえあればやっぱり立ち止まって、秋という短い季節にしか楽しめない風景を満喫したかった。
その森を抜けてまたしばらく進むと、遠くに海が見えて来る。
その海が右手側に移動するように道が曲がると馬車を停めて馬を休ませるに適した平地が広がった。
此処が当初は最初に休憩する予定だった場所で、その予定通りに車体を端に寄せて馬を放し、左手側の草原を少し歩いていくと流水の音が聞こえて来る。
川だ。
近くの樹に馬の綱を結んで水を飲ませている間に食事の準備。
護衛の冒険者達はもちろん、護衛対象の人々も荷台から下りて思い思いに体を伸ばす。
「セルリー、結界の維持はこの後も大丈夫か?」
「あと半分くらいよね?」
「ああ」
「んー……他の三人にも聞いてみて、だけど。微妙なとこかもね」
「そうか……」
神妙な顔で言い合う二人の声を遠くに聞きながら、俺たちも水筒の水を補充したり、結界維持で魔力を常に消費している僧侶たちは魔力の回復効果があるポーションや、木の実を食べる。
俺ももちろん真似する。
疲れている風を装うのも作戦の内だからね。
それにしても凄いなぁと思うのは、いま自分が履いている靴だ。此処まで3時間近く歩いているのに疲れをほとんど感じていないどころか、まるで素足で歩いているみたいに軽い。子どもの短い脚で、大人たちに付いて行くには足を倍は動かさなければならないのに、一歩踏み出す度に「ふわん」と弾む感覚があって一歩が大きくなる。
とても楽だ。
(リーデン様のおかげですね、ありがとうございます)
神様がどこにいるかは判らないけれど、何となく頭上に広がる真っ青な秋晴れの空に向かって感謝した。
さて、護衛の冒険者達も交代で手早く昼食を取り終えてから、一行は再び港町ローザルゴーザに向けて出発した。荷台の上の子ども達は動き出した馬車の上で携帯食を食べている。
人数が揃っているのを何度も確認してしまうのは不安の表われかな。
結界がしっかりと機能しているのは感覚で判る。
でも慣れないそれより目で見える安心が欲しい。
「レンくん、大丈夫?」
「はい……」
クルトに声を掛けられて、弱々しく応じる。
その後でお互いにちょっと笑ってしまったけど。
一番後ろではヒユナとグランツェたち、手前ではオセアン大陸の僧侶が仲間達と同じようなことをしていると思う。
そしてセルリーはレイナルドたちと。
敵の油断を誘え。
俺たちを取るに足らない相手だと思い込ませろ。
マーヘ大陸の連中の様子を見るに相当強い味方がいるはずだと断言したのはレイナルドだった。獄鬼の気配が「濃い」と嫌な顔をしたのはセルリーだ。
僧侶は獄鬼に強い。
でも僧侶が力尽きてしまっていたら……?
こちらの戦力を勘違いさせて誘き出す、それがこの作戦の肝。
「波の音がして来ましたね」
「うん、かなり海岸沿いに近付いて来た証拠だ」
道の両側にはまだ緑が目立つけど、右手側の木々の向こうは海岸だ。
たまに木々の連なりが途切れると急勾配の坂や大きな岩が見えたりする。
あと30分も歩けば港町ローザルゴーザに到着する。
(そろそろかな)
出来ればローザルゴーザに影響しない距離を確保して戦闘態勢に入りたいし、万が一にも港町、もしくはトゥルヌソルから後続の旅人でもいようものなら巻き込まないためにも早々に決着させてしまいたい。
「レン」
呼んだのはバルドル。
視線は前方に向けたまま何かの合図のような声に前方を注視すればゲンジャルの背中で手が動いている。
「始めるよ」
それを解読したクルトは、同じように自分の背に手を回して後続の冒険者達に伝える。
オセアン大陸の冒険者もそれで理解出来るってことは、きっと冒険者なら覚えていて当たり前の合図だったりするんだろうな。
絶対に今後覚えていこうと決意する。
しばらくして、後方に下がっていたバルドルパーティの一人エニスがバルドルに耳打ちする。
二人がにやりと笑った。
「後方、準備完了だ」
「了解」
応じたクルトが俺を目を合わせ、軽く頷き合う。
「期待してるよ、レンくんの演技」
「頑張ります」
小声で言い合った後はバルドル達とも目を合わせる。
それから荷台に乗っている3家族と、御者。
「……始めます」
広がる緊張感。
俺の最初に役目は、足をもつれさせて転ぶことだ。
獄鬼を呼び込むのに必要な条件は僧侶の無力化。
そして他の皆には明かせていないけど、垂れ流しになっているらしい俺の神力を消す事だ。正直これに関してはどうしたら良いのかまるで判らなかったが、セルリーさんは「強い」って感じ取っていたみたいなので、ちょっとした実験をした。
といっても至極簡単な話で「一瞬だけ誰も神力を感じなくなりますように」と願っただけだ。
結果は一瞬にして掻き消えた神力がまたすぐにぶわっと盛り上がってしまい彼女を驚かせてしまったが、効果がある事が判れば充分だった。
だから俺は、願う。
(獄鬼がマーヘ大陸の人たちに接触するまでは誰も神力を感じなくなりますように――)
「あ……」
声を出したのは誰だっただろう。
俺たちを包み込んでいたドーム型の結界がゆっくりと消えていく。
それに合わせて俺は足を縺れさせたフリをして転び。
「レン!」
バルドルのわざとらしい大声に、前方、レイナルドパーティの全員が振り返る。
つられるようにマーヘ大陸の護衛達が一斉に此方を振り返り、彼らの視界から外れた一瞬にセルリーがふらつく準備を整える。
「レンは荷台に乗せておけ、ローザルゴーザまであと少しだ! セルリー、レンが抜けても……セルリー?」
「っ……」
「セルリー!」
準備万端の彼女の口元から流れる赤い液体。
「ごめ……私も、そろそろ……」
力尽きたように膝から崩れ落ちる彼女に、貴族の馬車の手綱を握っていた御者が慌てて馬を止めた。前が止まれば後ろも次々と止まり、また後方の僧侶たちも続けざまに力尽きたことが喧騒で伝わって来る。
それと同時。
「……!!」
ぞわりとした。
足元から脳天へ駆けあがっていく悪寒。
気持ち悪さ。
(来た……!!)
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そこに、いる。
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