14 / 80
第14話 ビターな味
しおりを挟む
三人でコーヒーを買いに並んでいるのだが、周りの視線がすごいことになっている…
メラニーさんという国際級超絶美人とカレンというスーパー可愛いJKを引き連れての来店は注目を集めるのには十分すぎた。
「あ、あのー、やっぱりもうちょっとひと気のないところに行きませんか?」
「あら、そんなところに誘うなんて大胆ね。じゃあやっぱり休憩しに行く?」
「だからあんたの頭にはそれしかないんかい!!」
人混みに行くと目立つし、人がいないところにいくと襲われる。
なんだこの獣は…
結局そのままコーヒーを買うことにしたのだが、カレンがずっと無言なのが気になる。
「カレン?体調でも悪いのか?それならどっかで休んでても…」
「うん、ホテル行ってくる。」
「いや誰とだよ!やっぱりここにいろ!」
忘れてた。
カレンも頭の中はセックス一色なのだ…
なんて親子だ!
そしてカレンに気を取られている隙にメラニーさんは男を物色していた。
「あら、素敵なお方。ねえよかったらこの後どう?」
「は、はい喜んで。」
「はい喜んで、じゃねぇわ!」
席に座っていた男が狩られそうになっているのを必死に止めながら列に戻った。
「お願いですからジッとしててください…。なにかあったら校長に何されるか…」
「あら、パパから無理難題でも押し付けられてるの?あの人そうやって生徒で遊ぶの好きだものね。ま、時間はたっぷりあるし一息つきましょうか。」
校長ってやっぱり楽しんでるんだな…
三人で無事?席に着くとなぜかカレンが俺の隣に座ってきた。
「おいおい、メラニーさんの方に座ればいいだろ?」
「嫌、ここがいいの」
やはりムスッとしている。
なんか悪いことしたかなぁ…
「ところで旦那さんとの出会いってどんな感じだったんですか?」
40歳のおっさんがどうやって16歳のスーパー美女を捕まえるのかという誰しもが思う疑問を素直にぶつけてみた。
「確かねー、私の通ってた高校の女子寮に夜這いしてきたのが初めてね。」
「あの人も夜這いしてたんかい!それに40歳のおっさんですよね!?それ普通に犯罪だから!」
なぜ校長が夜這いに理解があるのかわかってしまった…
「で、でもそのまま結婚とかならないでしょ普通?」
お世辞にも校長は男前な感じではない。
「でもね、あの人可愛いところあったのよ。あとはお金持ってたし」
「結局金かよ!!」
やっぱりお金って大事だな…
40歳くらいの時の校長は、多分全盛期だったから一番お金も持ってて、さぞモテたんだろうな。
くそ、俺なんてまだ童貞なのに…
「でも校長の可愛いところってあるんですか?まぁ夫婦ならではのエピソードって一つ二つあるんでしょうけど。」
俺が聞くと実に嬉しそうにメラニーさんがしゃべりだした。
やっぱりこういうところをみると夫婦なんだな。
「あの人ったら私が初めてでね、それで初めての時に穴間違えたのよ。それがおかしくっておかしくって、もうこの人でいいやってなっちゃったのよ。」
「いやなにそのくそみたいなエピソード!!?それでいいやって絶対ならないよね!?それにあんた16才だろもうすでに開発済みだったんですか!?」
聞くんじゃなかった…
この人たちにまともな話を求めてはいけないんだ…
それに校長のやつ、40歳まで童貞だったんかい!
多分黒魔術くらいはマスターしてんじゃないのか…?
それにあのころの作品って全部妄想だったんだ。逆にあの人の妄想力すげえわ…
「ふふ、反応がいちいち童貞ね。可愛いわ。あ、ちょっとトイレ行ってくるから。」
そう言ってメラニーさんが席を外した。
「おいカレン、いつも家でこんな話してるのか?」
「ううん、もっと生々しいけど聞く?」
「聞きません!!」
こいつは性に目覚めたというより、性の扉を無理やり母親がぶっ壊したって感じだな。
「カレン、メラニーさんのことは校長からお願いされてるから今日はつまんないかもだけどちょっと我慢してくれ。お詫びに明日ラーメンおごるから。」
「ラーメン…うん、わかった。」
そして油断した隙に店のど真ん中で思いっきりチューをされた。
「んんん!??ぐはっ、え!?今日のは何!!?」
「昨日のチュー、ラーメンの味がした。今もしないかなって。ラーメン食べたくなった。」
「しません!これでもちゃんと歯磨いていい匂いするやつ食べてきてるの!」
携帯のメールはもう見なかった。
というか怖くて見れない…
借金9200万円という次にキスしたらデッドエンドな状況になってしまった。
やっぱり俺は今日死ぬんだ…
周囲が俺たちのことを羨ましそうに見ている。
そりゃそうだ、こんなかわいい子と白昼堂々キスしてるんだからな…
しかしお前たちが思うような甘々な生活じゃあないんだよ!
俺は血の涙を流しそうだった…
「ママ、遅いね」
カレンのその一言で俺はハッとした。
「しまった!」
カレンを席に置いたままトイレに走った。
油断した…というかカレンのチューが…今日のは一段とねっとりしてたな…
って違う違う!
メラニーさん、どこだ!?
頼むから多目的トイレだけは勘弁してくれ…
しかしトイレの方には誰もいない。
女子トイレは見に行くわけにもいかないが、物音はしない。
すると奥ばったところにある喫煙所から声がした。
「あら、煙草吸ってる男の人ってセクシーよね。さ、私にもそのビターな味、分けてくださる?」
「は、はひ!?俺なんかでよければ」
「よくねえんだよ!!」
喫煙所に飛びこむと既に男の腰に腕を回し身体を密着させて今にも戦闘開始といった様相だったので、なりふり構わず引き剥がした。
「はぁはぁはぁ…マジであんた節操なさすぎだろ!!」
「あら残念。それに高校生が喫煙所に来るなんて悪い子ね。」
なにがビターな味だこの野郎…
「と、とにかく席に戻りますよ。さ、行きましょ」
「うーんそうね、じゃあ快斗君が私にキスしてくれたら言うこと聞いてあげてもいいわよー?」
そういって瑞々しい唇を少しアヒル口にして俺にねだるように聞いてくる。
俺は反論する前にまずその唇を見てしまった。
そして俺は動けなくなった。
なんだこの魅惑は…
この人の唇はメデューサでも飼っているのか?
う、動けない…
「あら、してくれるの?じゃあ遠慮なくいただいちゃおうかしら。」
迫りくる未知の物体は多分一度触れたら二度と忘れられそうもないのだろうと、触れてもいないのに確信できた。
しかしその刹那、10億円というペナルティを思い出して無理やり身体をのけぞった。
「うげっ」
腰を痛めた…
しかしなんとかキスは回避した…
「あら、なによつまんないわねー。」
「いてて…いや、あんたとキスしたら僕死ぬんです!それにカレンが…」
カレンが怒る?
まぁ自分の親と友人がキスしてたら誰でも不快に違いないが…
でも席に残してきたカレンのことが頭によぎった。
「そ、そうだカレン!」
俺は100万円を捨ててメラニーさんの手を取って席に引っ張っていった。
するとカレンが男に囲まれていた。
「ねえねえ君、可愛いよね。さっきキスしてたの彼氏?俺たちともいいことしようよ。」
「さっきの?あれは快斗だよ。いいことってセックス?」
「いいことはしちゃダメなのー!!」
男たちは俺とメラニーさんが戻ってきたためつまらなさそうに散っていった。
メラニーさんがその男たちに声をかけようとするのも必死に止めながら席に着いた…
「頑張るわねぇ快斗くん。そんなにカレンが大事なんだー」
「う、違いますよ。これは校長がですね…」
そうだ、この話は秘密だったんだ。
さすがに奥さんとはいえ、この話はできない。
「ん?なるほどね、どうせパパがカレンの貞操守れとかわけわからないこと言ってるんでしょ?そのために自分の学校に入れて家から連れ出したくらいだもんね。」
あっさり思惑はバレていた。
「ま、いいわ。面白いもの見れたし。それに意外とまんざらでもないってわかったから嬉しいわ。」
まんざらでもない?
いや、あの唇は凶器だろ…俺がいやらしいからでは決してない!
しかし時計を見るとまだ午前10時過ぎ。
借金は現在9300万円。
いやこれマジでどうなるの…
「ちょ、ちょっと早いけどどっかランチできるところ探しに行きましょう。」
店を出てフードコートに向かう俺たちだが、なぜ食事をするだけでこんなことになるんだと、俺はこの依頼を受けたことを再び後悔することになる…
メラニーさんという国際級超絶美人とカレンというスーパー可愛いJKを引き連れての来店は注目を集めるのには十分すぎた。
「あ、あのー、やっぱりもうちょっとひと気のないところに行きませんか?」
「あら、そんなところに誘うなんて大胆ね。じゃあやっぱり休憩しに行く?」
「だからあんたの頭にはそれしかないんかい!!」
人混みに行くと目立つし、人がいないところにいくと襲われる。
なんだこの獣は…
結局そのままコーヒーを買うことにしたのだが、カレンがずっと無言なのが気になる。
「カレン?体調でも悪いのか?それならどっかで休んでても…」
「うん、ホテル行ってくる。」
「いや誰とだよ!やっぱりここにいろ!」
忘れてた。
カレンも頭の中はセックス一色なのだ…
なんて親子だ!
そしてカレンに気を取られている隙にメラニーさんは男を物色していた。
「あら、素敵なお方。ねえよかったらこの後どう?」
「は、はい喜んで。」
「はい喜んで、じゃねぇわ!」
席に座っていた男が狩られそうになっているのを必死に止めながら列に戻った。
「お願いですからジッとしててください…。なにかあったら校長に何されるか…」
「あら、パパから無理難題でも押し付けられてるの?あの人そうやって生徒で遊ぶの好きだものね。ま、時間はたっぷりあるし一息つきましょうか。」
校長ってやっぱり楽しんでるんだな…
三人で無事?席に着くとなぜかカレンが俺の隣に座ってきた。
「おいおい、メラニーさんの方に座ればいいだろ?」
「嫌、ここがいいの」
やはりムスッとしている。
なんか悪いことしたかなぁ…
「ところで旦那さんとの出会いってどんな感じだったんですか?」
40歳のおっさんがどうやって16歳のスーパー美女を捕まえるのかという誰しもが思う疑問を素直にぶつけてみた。
「確かねー、私の通ってた高校の女子寮に夜這いしてきたのが初めてね。」
「あの人も夜這いしてたんかい!それに40歳のおっさんですよね!?それ普通に犯罪だから!」
なぜ校長が夜這いに理解があるのかわかってしまった…
「で、でもそのまま結婚とかならないでしょ普通?」
お世辞にも校長は男前な感じではない。
「でもね、あの人可愛いところあったのよ。あとはお金持ってたし」
「結局金かよ!!」
やっぱりお金って大事だな…
40歳くらいの時の校長は、多分全盛期だったから一番お金も持ってて、さぞモテたんだろうな。
くそ、俺なんてまだ童貞なのに…
「でも校長の可愛いところってあるんですか?まぁ夫婦ならではのエピソードって一つ二つあるんでしょうけど。」
俺が聞くと実に嬉しそうにメラニーさんがしゃべりだした。
やっぱりこういうところをみると夫婦なんだな。
「あの人ったら私が初めてでね、それで初めての時に穴間違えたのよ。それがおかしくっておかしくって、もうこの人でいいやってなっちゃったのよ。」
「いやなにそのくそみたいなエピソード!!?それでいいやって絶対ならないよね!?それにあんた16才だろもうすでに開発済みだったんですか!?」
聞くんじゃなかった…
この人たちにまともな話を求めてはいけないんだ…
それに校長のやつ、40歳まで童貞だったんかい!
多分黒魔術くらいはマスターしてんじゃないのか…?
それにあのころの作品って全部妄想だったんだ。逆にあの人の妄想力すげえわ…
「ふふ、反応がいちいち童貞ね。可愛いわ。あ、ちょっとトイレ行ってくるから。」
そう言ってメラニーさんが席を外した。
「おいカレン、いつも家でこんな話してるのか?」
「ううん、もっと生々しいけど聞く?」
「聞きません!!」
こいつは性に目覚めたというより、性の扉を無理やり母親がぶっ壊したって感じだな。
「カレン、メラニーさんのことは校長からお願いされてるから今日はつまんないかもだけどちょっと我慢してくれ。お詫びに明日ラーメンおごるから。」
「ラーメン…うん、わかった。」
そして油断した隙に店のど真ん中で思いっきりチューをされた。
「んんん!??ぐはっ、え!?今日のは何!!?」
「昨日のチュー、ラーメンの味がした。今もしないかなって。ラーメン食べたくなった。」
「しません!これでもちゃんと歯磨いていい匂いするやつ食べてきてるの!」
携帯のメールはもう見なかった。
というか怖くて見れない…
借金9200万円という次にキスしたらデッドエンドな状況になってしまった。
やっぱり俺は今日死ぬんだ…
周囲が俺たちのことを羨ましそうに見ている。
そりゃそうだ、こんなかわいい子と白昼堂々キスしてるんだからな…
しかしお前たちが思うような甘々な生活じゃあないんだよ!
俺は血の涙を流しそうだった…
「ママ、遅いね」
カレンのその一言で俺はハッとした。
「しまった!」
カレンを席に置いたままトイレに走った。
油断した…というかカレンのチューが…今日のは一段とねっとりしてたな…
って違う違う!
メラニーさん、どこだ!?
頼むから多目的トイレだけは勘弁してくれ…
しかしトイレの方には誰もいない。
女子トイレは見に行くわけにもいかないが、物音はしない。
すると奥ばったところにある喫煙所から声がした。
「あら、煙草吸ってる男の人ってセクシーよね。さ、私にもそのビターな味、分けてくださる?」
「は、はひ!?俺なんかでよければ」
「よくねえんだよ!!」
喫煙所に飛びこむと既に男の腰に腕を回し身体を密着させて今にも戦闘開始といった様相だったので、なりふり構わず引き剥がした。
「はぁはぁはぁ…マジであんた節操なさすぎだろ!!」
「あら残念。それに高校生が喫煙所に来るなんて悪い子ね。」
なにがビターな味だこの野郎…
「と、とにかく席に戻りますよ。さ、行きましょ」
「うーんそうね、じゃあ快斗君が私にキスしてくれたら言うこと聞いてあげてもいいわよー?」
そういって瑞々しい唇を少しアヒル口にして俺にねだるように聞いてくる。
俺は反論する前にまずその唇を見てしまった。
そして俺は動けなくなった。
なんだこの魅惑は…
この人の唇はメデューサでも飼っているのか?
う、動けない…
「あら、してくれるの?じゃあ遠慮なくいただいちゃおうかしら。」
迫りくる未知の物体は多分一度触れたら二度と忘れられそうもないのだろうと、触れてもいないのに確信できた。
しかしその刹那、10億円というペナルティを思い出して無理やり身体をのけぞった。
「うげっ」
腰を痛めた…
しかしなんとかキスは回避した…
「あら、なによつまんないわねー。」
「いてて…いや、あんたとキスしたら僕死ぬんです!それにカレンが…」
カレンが怒る?
まぁ自分の親と友人がキスしてたら誰でも不快に違いないが…
でも席に残してきたカレンのことが頭によぎった。
「そ、そうだカレン!」
俺は100万円を捨ててメラニーさんの手を取って席に引っ張っていった。
するとカレンが男に囲まれていた。
「ねえねえ君、可愛いよね。さっきキスしてたの彼氏?俺たちともいいことしようよ。」
「さっきの?あれは快斗だよ。いいことってセックス?」
「いいことはしちゃダメなのー!!」
男たちは俺とメラニーさんが戻ってきたためつまらなさそうに散っていった。
メラニーさんがその男たちに声をかけようとするのも必死に止めながら席に着いた…
「頑張るわねぇ快斗くん。そんなにカレンが大事なんだー」
「う、違いますよ。これは校長がですね…」
そうだ、この話は秘密だったんだ。
さすがに奥さんとはいえ、この話はできない。
「ん?なるほどね、どうせパパがカレンの貞操守れとかわけわからないこと言ってるんでしょ?そのために自分の学校に入れて家から連れ出したくらいだもんね。」
あっさり思惑はバレていた。
「ま、いいわ。面白いもの見れたし。それに意外とまんざらでもないってわかったから嬉しいわ。」
まんざらでもない?
いや、あの唇は凶器だろ…俺がいやらしいからでは決してない!
しかし時計を見るとまだ午前10時過ぎ。
借金は現在9300万円。
いやこれマジでどうなるの…
「ちょ、ちょっと早いけどどっかランチできるところ探しに行きましょう。」
店を出てフードコートに向かう俺たちだが、なぜ食事をするだけでこんなことになるんだと、俺はこの依頼を受けたことを再び後悔することになる…
0
お気に入りに追加
37
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる