49 / 64
第47話 抑えきれない感情
しおりを挟む
私はエリスに連れられ、王城まで来ていた。
「カガミ、大丈夫か?」
「……うん、まだ……大丈夫だよ」
不思議な感覚だ。
最初に王城の門をくぐった時は、ワクワクした明るい気持ちだったというのに……今の気持ちはその真逆。この場所が全ての始まりの場所だと思うと、私の中に燻っていた感情がふつふつと湧き出てくる。
これが我慢出来なくなって、暴走してしまえば……きっと私は、二度と戻ってこれなくなる。
とても危険な状態にあることは理解していたけれど、まだ制御出来るレベルだ。
王城を見ただけでここまでなのだから、実際にガイおじさんと会ったらと思うと…………って、ダメだ。今から心配になって挫けてどうする。
私はエリスに「大丈夫」と言ったんだ。
最初か躓いてしまったら、何も変わっていないじゃないか。
勿論、無理はしない。
だけど、この機会に私の限界を知っておきたかった。
「……辛くなったら、すぐに言ってくれ」
エリスはそう言い、私の手をぎゅっと繋いで歩き出した。
「お待ちしていました。エリス様、カガミ様。こちらへどうぞ」
兵士は私が原因でこの前の事件が起こったことなんて知らない。
だからとても親切に私達を案内してくれる。
……これで事実を知ったら、彼はどうなるのだろうか。
私を敵視するのかな。
睨みつけてくるのかな。
剣を抜いて斬りかかってくるのかな。
色々な考えが頭を巡って、私は不安に煽られる。
嫌な考えばかりが思いついてしまって、急に私は歩いている感覚を失った。
足は動かしていると思う。
でも、ちゃんと進めているのか。
私は二本の足で立っているのか。
それが、わからなくなった。
「──カガミ」
そんな時、ぎゅっと抱きしめられる感覚と共に、私の意識は現実へと引き戻された。
「えり、す……?」
「大丈夫だ。不安に思うことなんてない。お前は、こうやって戻って来られたではないか」
エリスは約束通り、私を守ってくれた。
どうしようもない不安の底から、私を引き戻してくれたのだ。
「約束しただろう。お前が助けを求めるのならば、絶対に手を差し伸べてやる。……不安になるなとは言わない。だが、私だけでもいいから信じてくれ」
私はあの件があってから、人を信じられなくなった。
でも、エリスだけは信じることが出来る。
命懸けで私を助けてくれた彼女のために、私も彼女の意思に報いたい。
「うんっ……! ありがとう、エリス」
エリスは微笑み、私の頭を撫でてからまた歩き出す。
その手は、互いに繋がったままだった。
◆◇◆
エリスのおかげで気持ちが少し楽になった私は、兵士に応接室に案内された。
初めて王城に来た時に案内された部屋と同じ場所だった。
でも、あの時のような明るい雰囲気はそこに無かった。
気持ちが暗くなってしまっているのではなく、単純に私は緊張していた。
最初とは別の緊張感は私の口数を減らし、エリスはそんな私を優しく見守ってくれている。
そこに会話はなかったけれど、エリス以外の人が存在しないこの空間は、とても安心することが出来た。
「なぁ、カガミ」
ふと、エリスが静かに口を開いた。
「やっぱり、帰った方がいいのではないか?」
それは私に対する優しさから出た言葉だったのだろう。
エリスは俯き、ポツリポツリとその本心を口にしていく。
「カガミは十分頑張っている。あの事件だって、カガミなりに頑張って動いた結果だ。……失敗に終わってしまったからこうなったのは痛いほどに理解している。だが、やはりそのことでカガミが裁かれるのは……許容出来ない」
それを聞いた私は、驚きすぎて言葉を失っていた。
だってそれは国王の決定に背く考えで、根っからの騎士であろうとするエリスの口からは絶対に出ないようなことなのだから。
「カガミは我慢出来ないと心配しているようだが、私も心配なのだ」
「……エリスも?」
「ああ、そうだ。私だって今回のことで思うところはある。だからこそ、カガミがいいように振り回されているのが気に食わなくて、仕方がないのだ。こちら側の勝手で不幸にさせ、最後は罪を与えるなど……胸糞悪くて我慢ならない。…………と言っても、私が言えた立場ではないのだがな」
さっきからかなり危険な発言をしているけれど、大丈夫なのかな。
でも、きっとこれがエリスの本心なのだろう。
それは私のために怒ってくれていて、私を何よりも優先してくれている。
……それが、素直に嬉しかった。
「大丈夫だよ、エリス」
正直に言ってしまうと大丈夫ではない。
だからって逃げ続けることも違うと思った。
「私は、大丈夫」
──コンコン。と、扉が叩かれる。
ちょうどいいタイミングで迎えが来たようだ。
「行こ? 王様が待っている」
不安そうに表情を暗くするエリスの手を引き、私は部屋を出る。
そして連れて来られたのは、とても豪華な装飾が施された大きな扉の前だった。
以前にも案内された『王座の間』だ。
そこがゆっくりと開かれ、中の様子が少しづつ見えて来た。
エリスの同僚である騎士達がズラリと並び、赤い絨毯の先には王様のみが座ることを許されている玉座が鎮座している。
その王座にどっかりと座るその人こそが、この国の王、ガイウス…………。
「ぅ、あ……」
──ドクンッ!
と胸が大きく鼓動した。
途端に呼吸が困難になり、心臓を抑えて数歩後ろに下がる。
そんな中、どうには呼吸をしようとするせいで息は荒くなり、背中に変な汗が伝う。
「カガミ……?」
ガイおじさんを見ているだけで胸がざわめき、私の中から、もう一人の何かが出てくるような感覚に陥った。
それがとてつもなく悍ましいものに感じてしまい、私は咄嗟に腰に手を伸ばし、しかしそこに求めるものが無かった私の手は空を切る。
──その手が伸びたのは、漆黒の剣があった右の腰だった。
「あぁ……そう、か……」
私は理解してしまった。
やはり私は、まだ何も許せていなかったのだと。
目の前にいる元凶を、どうしようもなく憎く感じてしまっているのだと。
今一瞬、本気で彼を殺そうとしていたことを、私は理解した。
でも不思議と、それに対しての罪悪感は無かった。
それが当然のことだと思ってしまったのだ。
私は国王の『面白そうだ』というしょうもない理由で巻き込まれ、密かに憧れていた学園生活は苦渋の思い出となった。
その結果、私が魔王の器と成り果て、魔王が復活するという最悪の結末を招き、私はその罪を着せられる。
私の心の弱さも問題なのだろうが、そもそも国王が魔剣アトラク・メレヴァを私に渡さなければ、何も始まることはなかったのに……。
一度全てに絶望してしまった私は、もう歯止めが効かなくなっていた。
今、地を蹴ってガイおじさんの首をへし折ろうとしていないのは、単にエリスの存在があるからだ。
つまり、この場にエリスがいなかったら、私はすでに彼を殺しに掛かっていた。
「はぁ、はぁ……」
目が血走るのを感じる。
視界が徐々に赤く染まり、国王ただ一人だけが鮮明に映った。
【コロセ】
──ドクンッ!
心臓が強く、痛いくらいに飛び跳ねる。
「──っ、あぁああああああ!!!!」
そこで私は、自らの意識を手放した。
「カガミ、大丈夫か?」
「……うん、まだ……大丈夫だよ」
不思議な感覚だ。
最初に王城の門をくぐった時は、ワクワクした明るい気持ちだったというのに……今の気持ちはその真逆。この場所が全ての始まりの場所だと思うと、私の中に燻っていた感情がふつふつと湧き出てくる。
これが我慢出来なくなって、暴走してしまえば……きっと私は、二度と戻ってこれなくなる。
とても危険な状態にあることは理解していたけれど、まだ制御出来るレベルだ。
王城を見ただけでここまでなのだから、実際にガイおじさんと会ったらと思うと…………って、ダメだ。今から心配になって挫けてどうする。
私はエリスに「大丈夫」と言ったんだ。
最初か躓いてしまったら、何も変わっていないじゃないか。
勿論、無理はしない。
だけど、この機会に私の限界を知っておきたかった。
「……辛くなったら、すぐに言ってくれ」
エリスはそう言い、私の手をぎゅっと繋いで歩き出した。
「お待ちしていました。エリス様、カガミ様。こちらへどうぞ」
兵士は私が原因でこの前の事件が起こったことなんて知らない。
だからとても親切に私達を案内してくれる。
……これで事実を知ったら、彼はどうなるのだろうか。
私を敵視するのかな。
睨みつけてくるのかな。
剣を抜いて斬りかかってくるのかな。
色々な考えが頭を巡って、私は不安に煽られる。
嫌な考えばかりが思いついてしまって、急に私は歩いている感覚を失った。
足は動かしていると思う。
でも、ちゃんと進めているのか。
私は二本の足で立っているのか。
それが、わからなくなった。
「──カガミ」
そんな時、ぎゅっと抱きしめられる感覚と共に、私の意識は現実へと引き戻された。
「えり、す……?」
「大丈夫だ。不安に思うことなんてない。お前は、こうやって戻って来られたではないか」
エリスは約束通り、私を守ってくれた。
どうしようもない不安の底から、私を引き戻してくれたのだ。
「約束しただろう。お前が助けを求めるのならば、絶対に手を差し伸べてやる。……不安になるなとは言わない。だが、私だけでもいいから信じてくれ」
私はあの件があってから、人を信じられなくなった。
でも、エリスだけは信じることが出来る。
命懸けで私を助けてくれた彼女のために、私も彼女の意思に報いたい。
「うんっ……! ありがとう、エリス」
エリスは微笑み、私の頭を撫でてからまた歩き出す。
その手は、互いに繋がったままだった。
◆◇◆
エリスのおかげで気持ちが少し楽になった私は、兵士に応接室に案内された。
初めて王城に来た時に案内された部屋と同じ場所だった。
でも、あの時のような明るい雰囲気はそこに無かった。
気持ちが暗くなってしまっているのではなく、単純に私は緊張していた。
最初とは別の緊張感は私の口数を減らし、エリスはそんな私を優しく見守ってくれている。
そこに会話はなかったけれど、エリス以外の人が存在しないこの空間は、とても安心することが出来た。
「なぁ、カガミ」
ふと、エリスが静かに口を開いた。
「やっぱり、帰った方がいいのではないか?」
それは私に対する優しさから出た言葉だったのだろう。
エリスは俯き、ポツリポツリとその本心を口にしていく。
「カガミは十分頑張っている。あの事件だって、カガミなりに頑張って動いた結果だ。……失敗に終わってしまったからこうなったのは痛いほどに理解している。だが、やはりそのことでカガミが裁かれるのは……許容出来ない」
それを聞いた私は、驚きすぎて言葉を失っていた。
だってそれは国王の決定に背く考えで、根っからの騎士であろうとするエリスの口からは絶対に出ないようなことなのだから。
「カガミは我慢出来ないと心配しているようだが、私も心配なのだ」
「……エリスも?」
「ああ、そうだ。私だって今回のことで思うところはある。だからこそ、カガミがいいように振り回されているのが気に食わなくて、仕方がないのだ。こちら側の勝手で不幸にさせ、最後は罪を与えるなど……胸糞悪くて我慢ならない。…………と言っても、私が言えた立場ではないのだがな」
さっきからかなり危険な発言をしているけれど、大丈夫なのかな。
でも、きっとこれがエリスの本心なのだろう。
それは私のために怒ってくれていて、私を何よりも優先してくれている。
……それが、素直に嬉しかった。
「大丈夫だよ、エリス」
正直に言ってしまうと大丈夫ではない。
だからって逃げ続けることも違うと思った。
「私は、大丈夫」
──コンコン。と、扉が叩かれる。
ちょうどいいタイミングで迎えが来たようだ。
「行こ? 王様が待っている」
不安そうに表情を暗くするエリスの手を引き、私は部屋を出る。
そして連れて来られたのは、とても豪華な装飾が施された大きな扉の前だった。
以前にも案内された『王座の間』だ。
そこがゆっくりと開かれ、中の様子が少しづつ見えて来た。
エリスの同僚である騎士達がズラリと並び、赤い絨毯の先には王様のみが座ることを許されている玉座が鎮座している。
その王座にどっかりと座るその人こそが、この国の王、ガイウス…………。
「ぅ、あ……」
──ドクンッ!
と胸が大きく鼓動した。
途端に呼吸が困難になり、心臓を抑えて数歩後ろに下がる。
そんな中、どうには呼吸をしようとするせいで息は荒くなり、背中に変な汗が伝う。
「カガミ……?」
ガイおじさんを見ているだけで胸がざわめき、私の中から、もう一人の何かが出てくるような感覚に陥った。
それがとてつもなく悍ましいものに感じてしまい、私は咄嗟に腰に手を伸ばし、しかしそこに求めるものが無かった私の手は空を切る。
──その手が伸びたのは、漆黒の剣があった右の腰だった。
「あぁ……そう、か……」
私は理解してしまった。
やはり私は、まだ何も許せていなかったのだと。
目の前にいる元凶を、どうしようもなく憎く感じてしまっているのだと。
今一瞬、本気で彼を殺そうとしていたことを、私は理解した。
でも不思議と、それに対しての罪悪感は無かった。
それが当然のことだと思ってしまったのだ。
私は国王の『面白そうだ』というしょうもない理由で巻き込まれ、密かに憧れていた学園生活は苦渋の思い出となった。
その結果、私が魔王の器と成り果て、魔王が復活するという最悪の結末を招き、私はその罪を着せられる。
私の心の弱さも問題なのだろうが、そもそも国王が魔剣アトラク・メレヴァを私に渡さなければ、何も始まることはなかったのに……。
一度全てに絶望してしまった私は、もう歯止めが効かなくなっていた。
今、地を蹴ってガイおじさんの首をへし折ろうとしていないのは、単にエリスの存在があるからだ。
つまり、この場にエリスがいなかったら、私はすでに彼を殺しに掛かっていた。
「はぁ、はぁ……」
目が血走るのを感じる。
視界が徐々に赤く染まり、国王ただ一人だけが鮮明に映った。
【コロセ】
──ドクンッ!
心臓が強く、痛いくらいに飛び跳ねる。
「──っ、あぁああああああ!!!!」
そこで私は、自らの意識を手放した。
1
お気に入りに追加
982
あなたにおすすめの小説
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
前世ポイントッ! ~転生して楽しく異世界生活~
霜月雹花
ファンタジー
17歳の夏、俺は強盗を捕まえようとして死んだ――そして、俺は神様と名乗った爺さんと話をしていた。話を聞けばどうやら強盗を捕まえた事で未来を改変し、転生に必要な【善行ポイント】と言う物が人より多く貰えて異世界に転生出来るらしい。多く貰った【善行ポイント】で転生時の能力も選び放題、莫大なポイントを使いチート化した俺は異世界で生きていく。
なろうでも掲載しています。
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜
フウ
ファンタジー
ソフィア・ルスキューレ公爵令嬢5歳。 先日、第一王子セドリックの婚約者として初めての顔合わせでセドリックの顔を見た瞬間、前世の記憶を思い出しました。
どうやら私は恋愛要素に本格的な……というより鬼畜すぎる難易度の戦闘要素もプラスしたRPGな乙女ゲームの悪役令嬢らしい。
「断罪? 婚約破棄? 国外追放? そして冤罪で殺される? 上等じゃない!」
超絶高スペックな悪役令嬢を舐めるなよっ! 殺される運命というのであれば、最強になってその運命をねじ伏せてやるわ!!
「というわけでお父様! 私、手始めにまず冒険者になります!!」
これは、前世の記憶を思い出したちょっとずれていてポンコツな天然お転婆令嬢が家族の力、自身の力を用いて最強を目指して運命をねじ伏せる物語!!
※ この小説は「小説家になろう」 「カクヨム」でも公開しております。
上記サイトでは先行投稿しております。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
異世界転生したら何でも出来る天才だった。
桂木 鏡夜
ファンタジー
高校入学早々に大型トラックに跳ねられ死ぬが気がつけば自分は3歳の可愛いらしい幼児に転生していた。
だが等本人は前世で特に興味がある事もなく、それは異世界に来ても同じだった。
そんな主人公アルスが何故俺が異世界?と自分の存在意義を見いだせずにいるが、10歳になり必ず受けなければならない学校の入学テストで思わぬ自分の才能に気づくのであった。
===========================
始めから強い設定ですが、徐々に強くなっていく感じになっております。
異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)
ひなた
ファンタジー
…どうやら私、神様のミスで死んだようです。
流行りの異世界転生?と内心(神様にモロバレしてたけど)わくわくしてたら案の定!
剣と魔法のファンタジー世界に転生することに。
せっかくだからと魔力多めにもらったら、多すぎた!?
オマケに最後の最後にまたもや神様がミス!
世界で自分しかいない特殊個体の猫獣人に
なっちゃって!?
規格外すぎて親に捨てられ早2年経ちました。
……路上生活、そろそろやめたいと思います。
異世界転生わくわくしてたけど
ちょっとだけ神様恨みそう。
脱路上生活!がしたかっただけなのに
なんで無双してるんだ私???
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる