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二人の距離感
◆ 1
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「氷室課長、どうぞ」
ワイングラスをテーブルに差し出すすんなりとした手が、ほんのりと赤く色づいていることに気がついて、思わず手を伸ばした。触れようとした指先はすんでのところでするりと逃げてしまい、鷹瑛はその主に視線を向けた。
オーダーした赤ワインをウェイターから受け取り、鷹瑛の前まで届けてくれた雪乃は、これで用は済んだとばかりにもう他所へ意識を移している。
その瞳が不自然に泳ぐのを目ざとく見つけた鷹瑛は、またかとひそかに嘆息する。彼女との間に置かれるあからさまな距離に勘づいたのはいつごろだっただろうか。
優雅にワイングラスを傾けながら、鷹瑛の思考は別のところを漂う。
社内の忘年会の二次会にと流れてきたダイニングバーは、上質なワインを手頃な値段で提供しており、知る人ぞ知る名店だ。しかし、今はそれを純粋に楽しめるような気分ではなかった。
常になく物憂げな空気を醸す鷹瑛の様子に、周囲に座す女性の同僚たちからは、ちらちらと熱の篭った視線が投げかけられる。
三十ともなれば、己が異性からどのように見られているかくらい、当然のごとく自覚している。どうやら自分の造作は、女性の目にとても魅力的に映るらしい。涼しげだとか形容される容貌は、不細工だとまでは思わない。しかし正直なところ、どのあたりに胸を高鳴らせる要素があるのかよく分からなかった。
外面を飾り立てることに、鷹瑛はとりたてて関心がない。それはもしかすると、これまで容姿で困るような経験をしたことがないせいかもしれない。容姿を取り繕うことがなにかしら有利に働くのなら、合理的な鷹瑛はおそらくそれを厭わなかっただろう。
しかし現実はそうでなかったのだから、そこに労力を割くつもりは毛の先ほどもない。それが実状だった。それでいて自分の容姿が人に好感を抱かせるものであるならば、そこは最大限に利用させてもらう――それが彼のスタンスである。
とはいうものの、その容姿が招いたこの現状は、あまり歓迎できるものではなかった。現在の鷹瑛にはステディな相手がきちんといる。しかもその当人たる雪乃がこの場に同席しているわけだから、女性からのそういった視線は煩わしいものでしかない。
ただでさえ、雪乃との間には気まずい空気が流れているのだ。余計な不安要素は極力増やさずにいたい。
ちらほらと送られる秋波を意識の外に締め出すと、グラスに残った液体をひと息に飲み干した。ワインの芳しい香りと、ほのかな酒気が心地よく喉から立ち上る。
たまには酒の力を借りて苦い思いを押し流すのもいいかもしれない。
「同じものを」
ちょうどそばを通りかかったウェイターにワインの追加を頼んだ。
「かしこまりました」
空になったグラスを下げてカウンターの向こうに戻るウェイター、それと入れ替わるようにして鷹瑛の前に別の影が差した。
「麗しの課長様はご機嫌ナナメかな……もうやめておいたら? ワインは苦手じゃなかったっけ」
「十波」
鷹瑛が発する無言の圧力のせいか隣の席はぽっかりと空いている。そこに十波勇哉は、断りを入れることもなくずいっと身を滑り込ませた。
入社以来の同期である彼はその飄々とした人柄もあって、鷹瑛のプライベートにずけずけ踏み込んでくる稀有な存在だ。こちらもそれなりの信頼を彼に置いているのは認めるところなので、二人の間柄は友人と言えば言えなくもない。
そこを素直に友人と断言しないのはなにも、人との間に距離を置きがちな己の性格のみが原因ではなかった。十波もまた、気まぐれな猫よろしく、人に寄り添ったかと思えば離れる自由な性質の持ち主なので、友人という言葉で一括りにするのはなかなかに難しい。
そういう意味では、つかず離れずの距離を良しとする二人の相性は悪くはないのだろうと分析している。
「氷室くん、ワイン今ので何杯目? 結構飲んでなかった?」
首を傾げて上目遣いに「大丈夫?」と十波は茶目っ気たっぷりに顔をのぞき込んでくる。人懐こい仕草は気分が良い証拠だ。彼もまたほどよく酒が回っているのだろう。
鷹瑛は心を読まれるのを拒むように顔を背けた。
「大丈夫だ。外で飲んでるときに、酔いつぶれたりなんかしない」
「そうだろうけどね……」
曖昧に言葉尻を濁した十波は、手近な皿に盛られたナッツの中からアーモンドを一つ拾い上げた。なにか思うところでもあるのか、それを口に運ぶでもなく指の間で転がす。
「なにか言いたいことでもあるのか」
しびれを切らして問いかければ、十波の視線がほんの一瞬、別のところに投げかけられた。すぐさま戻ってきたその視線が瞬間的に向けられていたほうを確認して、鷹瑛は呻いた。
十波が見ていたのは雪乃だ。
彼女とのことは、社内の誰にも知らせていなかった。特に示し合わせたわけではない。ただ鷹瑛が業務に影響したら面倒だと思って黙っていたのを、雪乃も勝手にそれにならったのだ。
彼女のそういう無言で空気を読むところを鷹瑛は気に入っている。その一方で、もどかしくもあった。空気を読んでもらえるのは、楽には違いない。だが黙って従われるばかりでは、その胸の内で何を考えているのかさっぱり分からない。
控えめで、他者のサポートに徹し、仕事を円滑にする点は雪乃の美点ではあるが、恋人としては欠点でもあった。
彼女の秘めたる心を暴きたい、そういった思いが、強引に迫った鷹瑛には少なからずあるのだが、今のところ成果は全くなかった。それどころか、雪乃には距離を置かれる始末である。原因が分からなくては打つ手がなかった。
そういうわけで二人の関係は極めて微妙な膠着状態にあるのだが、どうやら十波にはバレてしまったらしい。態度には出ないように気を使っていたつもりだが、先ほど雪乃に手を伸ばしてしまったのがまずかったのか。それともそのあと彼女を見つめすぎたせいか。
思い返してみれば、普段ではありえない油断といえた。その根本をたどってみるに、なるほど自分は酔っているらしい。
「めずらしいよね。氷室くんがそんな無防備に内心を漏らすの。いつもは鉄壁のアルカイックスマイルで一ミリの隙も見せないのに。なにかあった?」
「…………」
なにもない、と答えかけた口を無駄だと思い直して閉ざした。
常ならば、酒の席であっても隙なく自己を律している鷹瑛が、ほんの少しであっても油断を垣間見せる程度には酒量を誤ったのだ。酒に逃れざるを得ないようななにかがあったことは隠しようもない。
そうとはいっても、そのなにかを包み隠さず申告する気はさらさらなかった。十波に聞かせたところで問題が解決するわけでもない。彼の好奇心を満たすためだけのネタを提供するのはごめんこうむる。
鷹瑛が黙秘を決め込んでいると、十波はつまらなそうに唇を尖らせた。
「ふーん、そういう態度なんだ。でもいいのかなあ? 今日は雪乃ちゃんもいるんだけど」
「おまえ」
まさかここで雪乃を持ち出されるとも思わず鷹瑛は目を剥く。だが、十波は止める間もなく、大テーブルの反対側にいる雪乃に向かって声を上げた。
ワイングラスをテーブルに差し出すすんなりとした手が、ほんのりと赤く色づいていることに気がついて、思わず手を伸ばした。触れようとした指先はすんでのところでするりと逃げてしまい、鷹瑛はその主に視線を向けた。
オーダーした赤ワインをウェイターから受け取り、鷹瑛の前まで届けてくれた雪乃は、これで用は済んだとばかりにもう他所へ意識を移している。
その瞳が不自然に泳ぐのを目ざとく見つけた鷹瑛は、またかとひそかに嘆息する。彼女との間に置かれるあからさまな距離に勘づいたのはいつごろだっただろうか。
優雅にワイングラスを傾けながら、鷹瑛の思考は別のところを漂う。
社内の忘年会の二次会にと流れてきたダイニングバーは、上質なワインを手頃な値段で提供しており、知る人ぞ知る名店だ。しかし、今はそれを純粋に楽しめるような気分ではなかった。
常になく物憂げな空気を醸す鷹瑛の様子に、周囲に座す女性の同僚たちからは、ちらちらと熱の篭った視線が投げかけられる。
三十ともなれば、己が異性からどのように見られているかくらい、当然のごとく自覚している。どうやら自分の造作は、女性の目にとても魅力的に映るらしい。涼しげだとか形容される容貌は、不細工だとまでは思わない。しかし正直なところ、どのあたりに胸を高鳴らせる要素があるのかよく分からなかった。
外面を飾り立てることに、鷹瑛はとりたてて関心がない。それはもしかすると、これまで容姿で困るような経験をしたことがないせいかもしれない。容姿を取り繕うことがなにかしら有利に働くのなら、合理的な鷹瑛はおそらくそれを厭わなかっただろう。
しかし現実はそうでなかったのだから、そこに労力を割くつもりは毛の先ほどもない。それが実状だった。それでいて自分の容姿が人に好感を抱かせるものであるならば、そこは最大限に利用させてもらう――それが彼のスタンスである。
とはいうものの、その容姿が招いたこの現状は、あまり歓迎できるものではなかった。現在の鷹瑛にはステディな相手がきちんといる。しかもその当人たる雪乃がこの場に同席しているわけだから、女性からのそういった視線は煩わしいものでしかない。
ただでさえ、雪乃との間には気まずい空気が流れているのだ。余計な不安要素は極力増やさずにいたい。
ちらほらと送られる秋波を意識の外に締め出すと、グラスに残った液体をひと息に飲み干した。ワインの芳しい香りと、ほのかな酒気が心地よく喉から立ち上る。
たまには酒の力を借りて苦い思いを押し流すのもいいかもしれない。
「同じものを」
ちょうどそばを通りかかったウェイターにワインの追加を頼んだ。
「かしこまりました」
空になったグラスを下げてカウンターの向こうに戻るウェイター、それと入れ替わるようにして鷹瑛の前に別の影が差した。
「麗しの課長様はご機嫌ナナメかな……もうやめておいたら? ワインは苦手じゃなかったっけ」
「十波」
鷹瑛が発する無言の圧力のせいか隣の席はぽっかりと空いている。そこに十波勇哉は、断りを入れることもなくずいっと身を滑り込ませた。
入社以来の同期である彼はその飄々とした人柄もあって、鷹瑛のプライベートにずけずけ踏み込んでくる稀有な存在だ。こちらもそれなりの信頼を彼に置いているのは認めるところなので、二人の間柄は友人と言えば言えなくもない。
そこを素直に友人と断言しないのはなにも、人との間に距離を置きがちな己の性格のみが原因ではなかった。十波もまた、気まぐれな猫よろしく、人に寄り添ったかと思えば離れる自由な性質の持ち主なので、友人という言葉で一括りにするのはなかなかに難しい。
そういう意味では、つかず離れずの距離を良しとする二人の相性は悪くはないのだろうと分析している。
「氷室くん、ワイン今ので何杯目? 結構飲んでなかった?」
首を傾げて上目遣いに「大丈夫?」と十波は茶目っ気たっぷりに顔をのぞき込んでくる。人懐こい仕草は気分が良い証拠だ。彼もまたほどよく酒が回っているのだろう。
鷹瑛は心を読まれるのを拒むように顔を背けた。
「大丈夫だ。外で飲んでるときに、酔いつぶれたりなんかしない」
「そうだろうけどね……」
曖昧に言葉尻を濁した十波は、手近な皿に盛られたナッツの中からアーモンドを一つ拾い上げた。なにか思うところでもあるのか、それを口に運ぶでもなく指の間で転がす。
「なにか言いたいことでもあるのか」
しびれを切らして問いかければ、十波の視線がほんの一瞬、別のところに投げかけられた。すぐさま戻ってきたその視線が瞬間的に向けられていたほうを確認して、鷹瑛は呻いた。
十波が見ていたのは雪乃だ。
彼女とのことは、社内の誰にも知らせていなかった。特に示し合わせたわけではない。ただ鷹瑛が業務に影響したら面倒だと思って黙っていたのを、雪乃も勝手にそれにならったのだ。
彼女のそういう無言で空気を読むところを鷹瑛は気に入っている。その一方で、もどかしくもあった。空気を読んでもらえるのは、楽には違いない。だが黙って従われるばかりでは、その胸の内で何を考えているのかさっぱり分からない。
控えめで、他者のサポートに徹し、仕事を円滑にする点は雪乃の美点ではあるが、恋人としては欠点でもあった。
彼女の秘めたる心を暴きたい、そういった思いが、強引に迫った鷹瑛には少なからずあるのだが、今のところ成果は全くなかった。それどころか、雪乃には距離を置かれる始末である。原因が分からなくては打つ手がなかった。
そういうわけで二人の関係は極めて微妙な膠着状態にあるのだが、どうやら十波にはバレてしまったらしい。態度には出ないように気を使っていたつもりだが、先ほど雪乃に手を伸ばしてしまったのがまずかったのか。それともそのあと彼女を見つめすぎたせいか。
思い返してみれば、普段ではありえない油断といえた。その根本をたどってみるに、なるほど自分は酔っているらしい。
「めずらしいよね。氷室くんがそんな無防備に内心を漏らすの。いつもは鉄壁のアルカイックスマイルで一ミリの隙も見せないのに。なにかあった?」
「…………」
なにもない、と答えかけた口を無駄だと思い直して閉ざした。
常ならば、酒の席であっても隙なく自己を律している鷹瑛が、ほんの少しであっても油断を垣間見せる程度には酒量を誤ったのだ。酒に逃れざるを得ないようななにかがあったことは隠しようもない。
そうとはいっても、そのなにかを包み隠さず申告する気はさらさらなかった。十波に聞かせたところで問題が解決するわけでもない。彼の好奇心を満たすためだけのネタを提供するのはごめんこうむる。
鷹瑛が黙秘を決め込んでいると、十波はつまらなそうに唇を尖らせた。
「ふーん、そういう態度なんだ。でもいいのかなあ? 今日は雪乃ちゃんもいるんだけど」
「おまえ」
まさかここで雪乃を持ち出されるとも思わず鷹瑛は目を剥く。だが、十波は止める間もなく、大テーブルの反対側にいる雪乃に向かって声を上げた。
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