魂選塔

中釡 あゆむ

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鬼ごっこ

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「これって終わりはいつなんだろう?」


「と……言いますと?」


「この鬼ごっこの終わり。そういえば言ってなかったんだよね。……まさか、最後の一人になるまで、ではないよね……」


「まさか……」


私は笑ってみせたがソヨカの声は震えていた。しまった、不安を煽ってしまった。慌てて取り繕おうとした時、壁に住んだ影が一瞬動いた。


目を凝らし、ソヨカの奥の影をジッと見つめる。気のせいだろうか。


「あの……?」


すっかり怯えた声だ。私は首を横に振った。


「なんでもないよ、気のせい」


その直後、ソヨカと同じように突っ立っていた影がぐにゃりと動き、壁から抜き出て手を伸ばしてきた。
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