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鬼ごっこ
四
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「これって終わりはいつなんだろう?」
「と……言いますと?」
「この鬼ごっこの終わり。そういえば言ってなかったんだよね。……まさか、最後の一人になるまで、ではないよね……」
「まさか……」
私は笑ってみせたがソヨカの声は震えていた。しまった、不安を煽ってしまった。慌てて取り繕おうとした時、壁に住んだ影が一瞬動いた。
目を凝らし、ソヨカの奥の影をジッと見つめる。気のせいだろうか。
「あの……?」
すっかり怯えた声だ。私は首を横に振った。
「なんでもないよ、気のせい」
その直後、ソヨカと同じように突っ立っていた影がぐにゃりと動き、壁から抜き出て手を伸ばしてきた。
「と……言いますと?」
「この鬼ごっこの終わり。そういえば言ってなかったんだよね。……まさか、最後の一人になるまで、ではないよね……」
「まさか……」
私は笑ってみせたがソヨカの声は震えていた。しまった、不安を煽ってしまった。慌てて取り繕おうとした時、壁に住んだ影が一瞬動いた。
目を凝らし、ソヨカの奥の影をジッと見つめる。気のせいだろうか。
「あの……?」
すっかり怯えた声だ。私は首を横に振った。
「なんでもないよ、気のせい」
その直後、ソヨカと同じように突っ立っていた影がぐにゃりと動き、壁から抜き出て手を伸ばしてきた。
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