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41話

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「ーーいよいよボス戦ですね」


僕達は手強てごわくなり始めたモンスター達を越えて、ボスのいるフロアまで攻略を終えた。


ここまでは情報通りであり、上手く進められたと思う。


しかし、ここからが本番ともいえる。


ボスの情報は出揃っているのに、未だに攻略の目処が立っていないモンスターだ。


「準備はよろしいですか?」


「はい」


僕達は今まで以上に入念に準備を整え、しっかりとしたコンディションで挑むことにした。


これまでにないほどの長期戦になると予想しての準備だ。


「では、いきましょうか」


パーティーリーダーである【大剣使いのクイナ】が僕達の準備が整ったと判断し、そう号令を行なった。


クイナの手により、ボスへの扉が開かれていく。


◇◇◇


ーー60階層のボスは、【アーマー・バイパー】という巨大な蛇型のモンスター。


名前の通り、鎧のような鱗を全身にまとっていて、とてつもなく硬い。


冒険者達は、この鎧のような鱗に攻撃が弾かれて、まともに戦えていないのだ。


僕達はまず、その鱗を突破する攻撃手段を見つけなければならない。


ガキンッッッッッ


まずはいつも通り、クイナの防御で【アーマー・バイパー】の動きを止めてもらう。


動きが止まれば、僕がつかさず『ステータス低下デバフ』で【アーマー・バイパー】を弱らせる。


「はぁーっ!」


攻撃が弱まったところで反撃開始。


カンッッッッッ


そこまでの流れはよかったのだけど、反撃を開始したクイナ達の攻撃が【アーマー・バイパー】の鱗によって弾かれた。


「硬い・・・」


ステータス低下デバフ』の効果を受けてもなお、そのとてつもなく硬い鱗に防がれてしまったのだ。


それはトップ冒険者パーティー【竜の爪ドラゴン・ネール】にいた時と同じ。


僕の『付与ふよ』による『ステータス上昇バフ』の強化と『ステータス低下デバフ』の弱体化を使っても突破できない。


このままではパーティーが変わっても結果は同じということになってしまう。


カンッッッッッ


「まだです!」


だけど、クイナ達は攻撃が弾かれてもなお、攻撃を繰り返す。


場所を少しずつ変えながら攻撃しているから、弾かれない場所を探しているのだろう。


しかし遠目からでもわかるように、鎧のような鱗は無数にあり、全身くまなく覆っている。


カンッッッッッ


どこを狙っても防がれてしまうような感じだった。


「くっ・・・」


弾かれる攻撃を何度も繰り返すのは肉体的にも精神的にも辛くなってくると思う。


竜の爪ドラゴン・ネール】のメンバーがそうであったように・・・。


「まだまだ・・・」


ガガガガガガッ


そんな時、力の限り振ったクイナの大剣が一枚の鱗の脇を逸れる。


そして、複数の鱗に防がれ、強烈な音が鳴った。

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