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「どういうことですか?」
【パレード】のリーダーである【大剣使いのクイナ】が「この力は自分達のものではない」と話すものだから、僕はそれがよくわからず聞き返した。
「ライドさん。
あなたが階層到着直後に行なってくれた『ステータス上昇』が私達の力をかなり引き上げてくれているのだと思います」
「え?・・・。
ですが、僕の力はほとんど効果がないと言われて・・・」
クイナは僕の『付与』の効果で自分達が強くなっているという。
だけど、僕は前のパーティーである【竜の爪】から「効果がない」と解雇されたばかりだ。
正直、クイナの説明に納得できなかった。
「そうですよね・・・。
ただ、お恥ずかしながら、私達【パレード】が機動力重視のパーティーになったのは力不足が原因でもあるんです・・・。
本来であるなら【ブラック・ウルフ】を薙ぎ払うことなど到底できません」
すると、クイナが俯く感じで事情を話してくれた。
実は、【パレード】は機動力重視のパーティーで有名だが、実際はなりたくてなったのではない。
そうなるしかなかったのだ。
女性だけではどうしても力負けしてしまい、男性の力には及ばない。
そんな中で、男性のいるパーティーと対等に渡り合うためには、より早く動き、手数を増やすしかなかった。
それが機動力重視のパーティーと呼ばれるきっかけ。
ただ、女性で身軽なメンバーを集める以上、防御面はどうしても脆くなるのが現状。
今回の【ブラック・ウルフ】の攻撃も、本来なら薙ぎ払うどころか防ぐこともできなかったかもしれないという。
それを可能にしたのが、僕の『付与』の効果にあるのだと・・・。
「私達が逃げる【ブラック・ウルフ】に簡単に追いついたのもライドさんのおかげですよ」
「うんうん!」
するとクイナに続いて、【双剣使いのアル】と【双剣使いのルア】のコンビも2頭の【ブラック・ウルフ】を逃がさず倒せたのが僕のおかげだと言い始めた。
本来なら、あのまま【ブラック・ウルフ】を追いかけても追いつくことができず、遠くまで逃がすのが精一杯だという。
追う理由としては、逃げた先での奇襲を回避するため、脅す意味がある。
だけど、今回はただ脅すだけよりも倒すことができたことによって、より安全に先に進むことができる。
それを可能にしたのが、俺の『付与』の効果にあるのだと・・・。
「ごめんなさい。
それだけ信用してくれるのは有り難いのですが、僕自身そこまで信じられなくて・・・」
【パレード】の皆が僕の力を高く評価してくれているけど、気付くと僕自身が【竜の爪】の解雇の件もあって、自信が持てなくなっていた。
「そうですね・・・。
もっと先へ進めば、ライドさんもその効果の重要性がわかるかもしれません」
そんな僕の気持ちを汲み取ってか、クイナが気を使って、そう言ってくれた。
確かに、まだダンジョン攻略を始めたばかりであり、全てを理解するのには早いだろう。
【パレード】のリーダーである【大剣使いのクイナ】が「この力は自分達のものではない」と話すものだから、僕はそれがよくわからず聞き返した。
「ライドさん。
あなたが階層到着直後に行なってくれた『ステータス上昇』が私達の力をかなり引き上げてくれているのだと思います」
「え?・・・。
ですが、僕の力はほとんど効果がないと言われて・・・」
クイナは僕の『付与』の効果で自分達が強くなっているという。
だけど、僕は前のパーティーである【竜の爪】から「効果がない」と解雇されたばかりだ。
正直、クイナの説明に納得できなかった。
「そうですよね・・・。
ただ、お恥ずかしながら、私達【パレード】が機動力重視のパーティーになったのは力不足が原因でもあるんです・・・。
本来であるなら【ブラック・ウルフ】を薙ぎ払うことなど到底できません」
すると、クイナが俯く感じで事情を話してくれた。
実は、【パレード】は機動力重視のパーティーで有名だが、実際はなりたくてなったのではない。
そうなるしかなかったのだ。
女性だけではどうしても力負けしてしまい、男性の力には及ばない。
そんな中で、男性のいるパーティーと対等に渡り合うためには、より早く動き、手数を増やすしかなかった。
それが機動力重視のパーティーと呼ばれるきっかけ。
ただ、女性で身軽なメンバーを集める以上、防御面はどうしても脆くなるのが現状。
今回の【ブラック・ウルフ】の攻撃も、本来なら薙ぎ払うどころか防ぐこともできなかったかもしれないという。
それを可能にしたのが、僕の『付与』の効果にあるのだと・・・。
「私達が逃げる【ブラック・ウルフ】に簡単に追いついたのもライドさんのおかげですよ」
「うんうん!」
するとクイナに続いて、【双剣使いのアル】と【双剣使いのルア】のコンビも2頭の【ブラック・ウルフ】を逃がさず倒せたのが僕のおかげだと言い始めた。
本来なら、あのまま【ブラック・ウルフ】を追いかけても追いつくことができず、遠くまで逃がすのが精一杯だという。
追う理由としては、逃げた先での奇襲を回避するため、脅す意味がある。
だけど、今回はただ脅すだけよりも倒すことができたことによって、より安全に先に進むことができる。
それを可能にしたのが、俺の『付与』の効果にあるのだと・・・。
「ごめんなさい。
それだけ信用してくれるのは有り難いのですが、僕自身そこまで信じられなくて・・・」
【パレード】の皆が僕の力を高く評価してくれているけど、気付くと僕自身が【竜の爪】の解雇の件もあって、自信が持てなくなっていた。
「そうですね・・・。
もっと先へ進めば、ライドさんもその効果の重要性がわかるかもしれません」
そんな僕の気持ちを汲み取ってか、クイナが気を使って、そう言ってくれた。
確かに、まだダンジョン攻略を始めたばかりであり、全てを理解するのには早いだろう。
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