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第4章
200.“友達”。
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俺が混乱している間、ルルは自分がなにかしてしまったのかとしょんもりとしていて、何だか可愛そうになってしまい、とりあえず考えることを放棄した。
「ルル、ルルって一人称“俺”だったんだね…」
「え…あ、それは…ユキ、の従者としてふさわしい言葉遣いをとおもってたら自然と“私”になっていたんです……素は“俺”ですが、坊ちゃんの前で言う“私”も素なので、気にしないでください。ね?」
「……無理、してる訳じゃないの?」
「そんな!そんはずないじゃないですか!」
「敬語も?」
「…そうですね。自然と…… でも、学園にいる間は頑張って敬語やめようと思います!いい、ですか?」
「…!うん!!」
ルルが必死に俺の気持ちに寄り添おうとしてくれているのか、俺の混乱した理由を理解し、頑張ってくれるという。
健気可愛い俺の弟分のようなルルに抱きつき、嬉しさを表現する。
それを見ていたケルが「良かったな」と、俺とルル2人に向けて微笑みながら言ってきた。その時のケルの顔は優しくて、瞳の中のひまわりは優しげにぽわぽわと色を宿していた。
「ケル、言いたくなかったらいいんだけどね、その瞳、どういう時に動くの?嬉しい時、だったりする?」
「え?」
「や、ごめん…さっきから濃くなったり、今は優しくぽわぽわとしているから…」
「……知らない。自分の目なんて見えないし、今までそんなことは言われたことなかったよ」
「そうなのか?凄く見ていて綺麗なのに、今までだれも何も言わなかったのか?」
「だよね!やっぱりルルもそう思うよね」
「はい、思います。彼の瞳はとても綺麗で、何だかもっと見ていたいと思います」
「……2人とも、ありがとう。初めてそんな、褒められたよ……」
ケルは花の咲く瞳を潤ませて、嬉しそうに微笑んだ。
人は未知のものを嫌う傾向がある。だから彼もきっとその瞳のことで様々な事を言われてきたのだろう。だからこそ“好きになれなかった”と彼は言ったのだ。“嫌い”と言わなかったのは、きっと誰かに素敵だと言って受け入れて欲しかったからではないだろうか。
「ユキ、ハル、本当にありがとう。俺、本当に嬉しいよ。ありがとう。……ずっと、誰かにそう言って欲しかった。気持ち悪いだとか言われ続けたこの目を、きっといつか誰かが褒めてくれるはず。好きだと言ってくれるはず。そう思ってなんとか過ごしてきて、漸く、叶ったよ。本当にありがとう。俺、2人のこと、もう大好きになっちゃった!これから、友達として、俺と、ずっと、仲良く、して欲しい。ダメか?」
「もちろんだよ!というか僕はもうそのつもりだったよ!」
「俺も、最初によろしくと言った時点でそのつもりだった。というかユキ、が、そのつもりのようだったし、俺はそれに従うだけだからな」
「ユキ…ルル……お前らほんと、良い奴だな……」
ボロボロと涙を零すケル。そんなケルの背をそっと撫でてやる。
入学式もまだ始まらないうちにできた友達は、少々感激屋でとてもいい子のようだ。
𓂃◌𓈒𓐍◌𓈒
祝、200話!
これからも同じペースで、と言いたいところですが最近忙しく、執筆にあまり時間が取れていません。なので、毎日更新を止めるつもりはないのですが、少々更新時間がバラバラになってしまうと思います。
ご迷惑をおかけするかと思いますが、これからもよろしくお願いします🙇♀️
「ルル、ルルって一人称“俺”だったんだね…」
「え…あ、それは…ユキ、の従者としてふさわしい言葉遣いをとおもってたら自然と“私”になっていたんです……素は“俺”ですが、坊ちゃんの前で言う“私”も素なので、気にしないでください。ね?」
「……無理、してる訳じゃないの?」
「そんな!そんはずないじゃないですか!」
「敬語も?」
「…そうですね。自然と…… でも、学園にいる間は頑張って敬語やめようと思います!いい、ですか?」
「…!うん!!」
ルルが必死に俺の気持ちに寄り添おうとしてくれているのか、俺の混乱した理由を理解し、頑張ってくれるという。
健気可愛い俺の弟分のようなルルに抱きつき、嬉しさを表現する。
それを見ていたケルが「良かったな」と、俺とルル2人に向けて微笑みながら言ってきた。その時のケルの顔は優しくて、瞳の中のひまわりは優しげにぽわぽわと色を宿していた。
「ケル、言いたくなかったらいいんだけどね、その瞳、どういう時に動くの?嬉しい時、だったりする?」
「え?」
「や、ごめん…さっきから濃くなったり、今は優しくぽわぽわとしているから…」
「……知らない。自分の目なんて見えないし、今までそんなことは言われたことなかったよ」
「そうなのか?凄く見ていて綺麗なのに、今までだれも何も言わなかったのか?」
「だよね!やっぱりルルもそう思うよね」
「はい、思います。彼の瞳はとても綺麗で、何だかもっと見ていたいと思います」
「……2人とも、ありがとう。初めてそんな、褒められたよ……」
ケルは花の咲く瞳を潤ませて、嬉しそうに微笑んだ。
人は未知のものを嫌う傾向がある。だから彼もきっとその瞳のことで様々な事を言われてきたのだろう。だからこそ“好きになれなかった”と彼は言ったのだ。“嫌い”と言わなかったのは、きっと誰かに素敵だと言って受け入れて欲しかったからではないだろうか。
「ユキ、ハル、本当にありがとう。俺、本当に嬉しいよ。ありがとう。……ずっと、誰かにそう言って欲しかった。気持ち悪いだとか言われ続けたこの目を、きっといつか誰かが褒めてくれるはず。好きだと言ってくれるはず。そう思ってなんとか過ごしてきて、漸く、叶ったよ。本当にありがとう。俺、2人のこと、もう大好きになっちゃった!これから、友達として、俺と、ずっと、仲良く、して欲しい。ダメか?」
「もちろんだよ!というか僕はもうそのつもりだったよ!」
「俺も、最初によろしくと言った時点でそのつもりだった。というかユキ、が、そのつもりのようだったし、俺はそれに従うだけだからな」
「ユキ…ルル……お前らほんと、良い奴だな……」
ボロボロと涙を零すケル。そんなケルの背をそっと撫でてやる。
入学式もまだ始まらないうちにできた友達は、少々感激屋でとてもいい子のようだ。
𓂃◌𓈒𓐍◌𓈒
祝、200話!
これからも同じペースで、と言いたいところですが最近忙しく、執筆にあまり時間が取れていません。なので、毎日更新を止めるつもりはないのですが、少々更新時間がバラバラになってしまうと思います。
ご迷惑をおかけするかと思いますが、これからもよろしくお願いします🙇♀️
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