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第4章
198.ひまわりの瞳の男の子。
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入学式が執り行われるホールのなかに入れば、前世でやった入学式と座席位置は余り変わらないように感じた。
舞台に近い側に沢山のピンクの花をつけた幼い生徒が少しそわそわとした様子で座っていて、少し通路を挟んたその後ろ側には胸元に何もつけていない少しだけ幼さが消えた生徒たちが座っている。そしてそのさらに後ろ側、少し広い通路を挟むようにして並べられている座席にはオレンジの花を胸元に着けた年齢も見た目もバラバラの保護者枠の方たちが座っている。
中に入ってすぐに係員によって父さんたちと別れさせられ、それぞれの座席に案内される。
ルルと俺は案内された新入生の座席に隣同士で座り、父さんやアミュートたちは在校生の後ろ側の保護者枠の座席に座ったようだった。アミュートとの繋がりでみんながどの辺に座ったのかが何となくわかる。
ルルと2人でソワソワとしながら式が始まるのを楽しみにして待っていた。
すると俺の右側の空いていた席に男の子がやってきて座った。
「はぁ~……緊張する……ん?え、……えぇ??」
「ん?どうしたの?」
隣に座った男の子は俺を目に留めるなり驚いて困惑していた。何に驚いているのかわかっているが、あくまで知らない様子でその男の子に声をかける。
「や……えっと……あー…俺、ケルって言うんだ。よろしく」
「……うん、僕はユキ。よろしくね。」
困惑していたくせにそれには触れず、困惑しながらも俺に自己紹介をしてきた彼は、ひよこちゃんのような柔らかい黄色のふわふわとした髪の持ち主で、髪と同じ黄色の瞳の中にはひまわりが咲いたような模様が入っていてとても綺麗だった。
そんな彼に笑顔を向け俺も挨拶をすれば、彼の中のひまわりのような模様が少し濃くなった気がしたが一瞬だった為気のせいだろう。
「………ユキ、やっぱりどぉっしても気になるんだ。ごめん…。その髪、どうしたの?」
「クスッ…やっぱり気になるんだね、いいよ、気にしないで。この髪はどうしたもこうしたもないんだよ。ただ、生まれた時からこの色なだけだよ」
ケルは好奇心が旺盛のようだが、言葉の端々に優しさのある聞き方に俺は思わず笑ってしまう。
「それは、そうなんだけど、普通、変わるだろ?1歳で。」
「…人によるんじゃない?」
「……わるい。そうだよな。普通とか…ないよな。」
「……普通があるのはいいと思うよ。基準があるから、それぞれの個性が際立って、良さに気づけるんだもん!」
「…そう、だよな!俺のこのあんまり好きになれない目、普通じゃないけどそれも個性だよな!」
「うん!僕はケルのその瞳、初めて見た時とっても綺麗だなって思って一瞬で好きになったよ!」
「…っ!ありがとう!ユキ!」
ケルは俺に抱きつき、本当に嬉しそうに笑っていた。そしてあまり好きになれないと言った瞳の中のひまわりのような模様がやはり少し濃くなっていた。
舞台に近い側に沢山のピンクの花をつけた幼い生徒が少しそわそわとした様子で座っていて、少し通路を挟んたその後ろ側には胸元に何もつけていない少しだけ幼さが消えた生徒たちが座っている。そしてそのさらに後ろ側、少し広い通路を挟むようにして並べられている座席にはオレンジの花を胸元に着けた年齢も見た目もバラバラの保護者枠の方たちが座っている。
中に入ってすぐに係員によって父さんたちと別れさせられ、それぞれの座席に案内される。
ルルと俺は案内された新入生の座席に隣同士で座り、父さんやアミュートたちは在校生の後ろ側の保護者枠の座席に座ったようだった。アミュートとの繋がりでみんながどの辺に座ったのかが何となくわかる。
ルルと2人でソワソワとしながら式が始まるのを楽しみにして待っていた。
すると俺の右側の空いていた席に男の子がやってきて座った。
「はぁ~……緊張する……ん?え、……えぇ??」
「ん?どうしたの?」
隣に座った男の子は俺を目に留めるなり驚いて困惑していた。何に驚いているのかわかっているが、あくまで知らない様子でその男の子に声をかける。
「や……えっと……あー…俺、ケルって言うんだ。よろしく」
「……うん、僕はユキ。よろしくね。」
困惑していたくせにそれには触れず、困惑しながらも俺に自己紹介をしてきた彼は、ひよこちゃんのような柔らかい黄色のふわふわとした髪の持ち主で、髪と同じ黄色の瞳の中にはひまわりが咲いたような模様が入っていてとても綺麗だった。
そんな彼に笑顔を向け俺も挨拶をすれば、彼の中のひまわりのような模様が少し濃くなった気がしたが一瞬だった為気のせいだろう。
「………ユキ、やっぱりどぉっしても気になるんだ。ごめん…。その髪、どうしたの?」
「クスッ…やっぱり気になるんだね、いいよ、気にしないで。この髪はどうしたもこうしたもないんだよ。ただ、生まれた時からこの色なだけだよ」
ケルは好奇心が旺盛のようだが、言葉の端々に優しさのある聞き方に俺は思わず笑ってしまう。
「それは、そうなんだけど、普通、変わるだろ?1歳で。」
「…人によるんじゃない?」
「……わるい。そうだよな。普通とか…ないよな。」
「……普通があるのはいいと思うよ。基準があるから、それぞれの個性が際立って、良さに気づけるんだもん!」
「…そう、だよな!俺のこのあんまり好きになれない目、普通じゃないけどそれも個性だよな!」
「うん!僕はケルのその瞳、初めて見た時とっても綺麗だなって思って一瞬で好きになったよ!」
「…っ!ありがとう!ユキ!」
ケルは俺に抱きつき、本当に嬉しそうに笑っていた。そしてあまり好きになれないと言った瞳の中のひまわりのような模様がやはり少し濃くなっていた。
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