カピバラになりたい牛

4.

「モ～～ッ『もー！だから、そのカピバラつて一体どんな子なのよ！』」
「お？なんか怒ってる？((ｸｽｸｽ))
なんだよ。お前のことが大嫌いだって言ってるわけじゃねぇぞ？

俺の推しはカピバラだからな。それ以外に推しを増やすような浮気行為、俺は絶対にしない。
カピバラ一筋だ。

まぁお前がカピバラになったら俺はベタ惚れだろうな～他の牛よりは少しだけ可愛げあるし。」
「も～～っ『私にも可能性があるのね！他の子よりも特別なのね！嬉しいわ！』も～～『私カピバラになりたいわ！どうすればなれるかしら？』」
「なに？((ｸｽｸｽ))
もしかしてカピバラになりたいとか思ってんのか？
お前はカピバラにはなれねぇよ((ｸｽｸｽ))
所詮牛だからな。
カピバラになることも、俺の中のカピバラ枠に入ることも出来ねぇよ。

カピバラはな、お前より小さいんだ。そして色も茶色くて……毛がふさふさしてるんだ。顔もなんか、こう…こうなってて…すごく可愛い。

お前は大きくて、白と黒だろ？確かに服装は白と黒を好んで着るが、また別だろ。
毛もふさふさじゃないし。顔もカピバラの方が可愛い。
全体的にカピバラの大勝利だ！！」

カピバラになりたいって思ってたのが何故か伝わったわ！もしかしたら可能性あるのかしら！いつかお話できるかも？！

それにカピバラがどんなのか説明してくれた。ジェスチャーでしてくれたみたいだけど、私の下で乳絞り中なのに、そこでやっても私には見えないわよ((ｸｽｸｽ))

そう…私はカピバラにはなれないのね。
カピバラの代わりになることも。

でも、飼育員さんの服装が私の配色と同じが多いって言う情報はなんだか嬉しいわ！お揃い、一緒、同じ。………ふふっ、とっても嬉しい。