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第三十二話 グダグダはグダグダを呼ぶ
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俺は先ほどの諍いのあらましをギルマスに話した。
「なるほど、経緯は分かった。それで少し聞きたいことがある。その“呪令紋”とやらは具体的にはどんなモノだ」
ギルマスは眉間に皺を寄せて俺を問い詰める。
「【呪令紋】はスキル扱いだが、呪いに近い。効果としては、ステータスが十分の一になる。ただし、正しいことに力を振るうときは呪いが無効となる」
ギルマスは俺から視線を外すことなく聞いていた。
「一応、下限が設定されているから、生活する上での支障はない。そういう意味では一般の人にはあまり影響はないが、力自慢や高レベルのものほど影響が大きい」
「随分とお優しい呪いだな……」
「それで解呪方法だが、一定の善行を積むことで解呪される。ただし、悪行を積めばその分帳消しとなるが……これが【呪令文】の全容だよ」
「では聞くが、これはお前の他は使えるのか? そしてこれを何故おまえの気に入らない者に使わない?」
ピリピリと空気が張り詰める。ギルマスとしてはこんな物騒なものを俺の他に使えるのも、俺がホイホイ使うのも容認できないだろう。明らかに声に牽制が含まれていた。
「まず、これは俺しか使えない。そして此れをみだりに使えない理由がある。」
「ほう、どんな理由だ」
彼は居住まいを正し、耳を傾ける。
「まず、正しいことは自発的にすることでより大きな善行となること。無論、打算で動こうが誰かの助けとなれば善行には違いない。が、それは小さな結果でしかない。次いで、【呪令紋】を善良な者まで押し付けてしまうと、考えが狭くなり、打算的となり、疑心暗鬼になり、終には人の営みが破綻する。これが理由だ」
「一つ目は分かる。しかし、二つ目は大げさすぎないか?」
ギルマスはにわかに信じられないのだろう。言葉以上に表情が物語っていた。
「そうでもない。これは“呪い”に近い。“正しいこと“を自発的に出来なくなるところでは必ず破綻が起こる。押し付けられた世の中では人の営みが歪になるんだよ」
「……そんなものなのか」
彼はまだ信じられないようだった。俺は、あぁ、とだけ言って話し終える。
「他に聞きたいことが無ければ俺からも質問したい」
「オウ、何だ? 何が聞きたい」
ギルマスは俺が【呪令紋】を簡単には使えないことを知って、声に軽さが戻っていた。
「一つは先ほどのあいつの処分。もう一つは先ほどの事を聞いても俺を登録させるのかどうか」
これで登録拒否! とか言われたらどうしようだよ……
「成程な。お前に突っかかってきた奴は二ランクダウンの上、厳重注意。次の不祥事で強制退会だ。それとお前の登録は例の“呪い”をむやみに使わないことで加入を許可する。無論、通例通り最低ランクからだ。他、聞きたいことは?」
ふ~ん、あいつ、首の皮一枚残ったんだ。それと”ギルマスの権限で最初から高ランク”ではない訳ね。それはそれでいいか。きっと素材自体はランクに縛られずに売れるだろうし……
「分かった。ランクの説明は受付嬢にでも聞くよ。今は他に聞きたいことは思いつかない。話が以上なら、受付の続きをしに行くが?」
俺はそう言って席を立ち、部屋を後にしようとした。
「あ~、待て。ミーナ、お前こいつの専属な。それとお前と言うか、お嬢ちゃんの方にお願いがある」
ギルマスは何やら言いにくそうに頭を抱えていた。
おいおいギルマス、ミーナの事へっぽこって言ってたよな? 厄介ごと押し付けたんじゃないのか? それにラフィアへのお願いって何だ? 流れからして、碌なことでは無さそうなんだが……
「わたくしに、ですか? 何を頼みたいのです?」
「シンシアをもらってやってくれないか? こいつ今年で二十八……」
「私はまだ二十七です!」
シンシアが四つん這いのまま、殺気を放ちながらギルマスに噛みつく。ギルマスは、たじろぎながらも続ける。
「……で、行き遅れなんだわ。こいつとお嬢ちゃんと相性がよさそうだし、昼はギルドで、夜はお嬢ちゃんのところに、とはいかんだろうか。こいつも今更結婚の当てもあるわけでは無いし……」
俺とラフィアは顔を見合わせ、ギルマスの言葉に眉をひそめた。
「ちょ、ちょっと待ってくださいギルマス。専属って完全出来高制ですよね? 私、寮に入れなかったから、お金ないんですよ。専属なんてしてたら、宿追い出されてしまいます……」
ミーナが泣きそうな声でギルマスに異議を申し立てる。
今頃? とは思うけど口にはしない……
「あ~、そうだっけ? じゃぁ、ついでにお前もこいつらに面倒見てもらえ。昼のフォローはシンシアにさせる。シンシア、仕事量が増えるが問題ないよな?」
「はい、もちろんです。お嬢様の為なら身を粉にして働かせていただきます……ですから、お嬢様、良く出来た時はご褒美を賜りたく存じます」
至福の顔で答えるシンシア。
「待ってくださいギルマス。この子、Gランクからのスタートですよ。私の報酬ほとんど無いですよぉ~」
「大丈夫だろ。そこそこ強いだろうから、それなりの素材を納品してもらって、その金で養ってもらえ。第一、普段のミスが有りすぎてお前はクビ寸前なんだから、結構な温情だぞ」
おいおい、どんな押し付け方してるんだよ。今までそんな展開のラノベ読んだことないぞ。
「そんなぁ~~」
ミーナは力なく崩れた。
ポンコツと、ポンコツそうの二人を押し付けられた。これ、さっきのペナルティーとか言わないよね?
突然、ミーナは俺の前に来て、両肩を力強く掴んだ。
「君、頑張ってランク上げてね。私の生活は君にかかっているんだから! お願いしますよ!」
ミーナの目が血走っていた。彼女にとっては死活問題なのだろう。
俺は、はぁ、と溜め息を一つ吐く。
「あぁ、もう、まとめて面倒見てやるよ。それでいいんだろ、ギルマス!」
俺が投げやりな態度になったのは仕方ないと思う。
「はっはっは、すまんな。これからもよろしく頼む」
実にさわやかな笑顔で笑っていた。
チクショウ、いつか泣かしてやるからな!
「どうしてこうなった……」
俺は溜め息をついて部屋を出た。
ポンコツと付き合ううえで一番重要なことを知っているか? それは相手を可愛いと思えるかどうか、だぞ。まぁ、シンシアは綺麗系で、ミーナは可愛い系だ。それだけが救いか……
「なるほど、経緯は分かった。それで少し聞きたいことがある。その“呪令紋”とやらは具体的にはどんなモノだ」
ギルマスは眉間に皺を寄せて俺を問い詰める。
「【呪令紋】はスキル扱いだが、呪いに近い。効果としては、ステータスが十分の一になる。ただし、正しいことに力を振るうときは呪いが無効となる」
ギルマスは俺から視線を外すことなく聞いていた。
「一応、下限が設定されているから、生活する上での支障はない。そういう意味では一般の人にはあまり影響はないが、力自慢や高レベルのものほど影響が大きい」
「随分とお優しい呪いだな……」
「それで解呪方法だが、一定の善行を積むことで解呪される。ただし、悪行を積めばその分帳消しとなるが……これが【呪令文】の全容だよ」
「では聞くが、これはお前の他は使えるのか? そしてこれを何故おまえの気に入らない者に使わない?」
ピリピリと空気が張り詰める。ギルマスとしてはこんな物騒なものを俺の他に使えるのも、俺がホイホイ使うのも容認できないだろう。明らかに声に牽制が含まれていた。
「まず、これは俺しか使えない。そして此れをみだりに使えない理由がある。」
「ほう、どんな理由だ」
彼は居住まいを正し、耳を傾ける。
「まず、正しいことは自発的にすることでより大きな善行となること。無論、打算で動こうが誰かの助けとなれば善行には違いない。が、それは小さな結果でしかない。次いで、【呪令紋】を善良な者まで押し付けてしまうと、考えが狭くなり、打算的となり、疑心暗鬼になり、終には人の営みが破綻する。これが理由だ」
「一つ目は分かる。しかし、二つ目は大げさすぎないか?」
ギルマスはにわかに信じられないのだろう。言葉以上に表情が物語っていた。
「そうでもない。これは“呪い”に近い。“正しいこと“を自発的に出来なくなるところでは必ず破綻が起こる。押し付けられた世の中では人の営みが歪になるんだよ」
「……そんなものなのか」
彼はまだ信じられないようだった。俺は、あぁ、とだけ言って話し終える。
「他に聞きたいことが無ければ俺からも質問したい」
「オウ、何だ? 何が聞きたい」
ギルマスは俺が【呪令紋】を簡単には使えないことを知って、声に軽さが戻っていた。
「一つは先ほどのあいつの処分。もう一つは先ほどの事を聞いても俺を登録させるのかどうか」
これで登録拒否! とか言われたらどうしようだよ……
「成程な。お前に突っかかってきた奴は二ランクダウンの上、厳重注意。次の不祥事で強制退会だ。それとお前の登録は例の“呪い”をむやみに使わないことで加入を許可する。無論、通例通り最低ランクからだ。他、聞きたいことは?」
ふ~ん、あいつ、首の皮一枚残ったんだ。それと”ギルマスの権限で最初から高ランク”ではない訳ね。それはそれでいいか。きっと素材自体はランクに縛られずに売れるだろうし……
「分かった。ランクの説明は受付嬢にでも聞くよ。今は他に聞きたいことは思いつかない。話が以上なら、受付の続きをしに行くが?」
俺はそう言って席を立ち、部屋を後にしようとした。
「あ~、待て。ミーナ、お前こいつの専属な。それとお前と言うか、お嬢ちゃんの方にお願いがある」
ギルマスは何やら言いにくそうに頭を抱えていた。
おいおいギルマス、ミーナの事へっぽこって言ってたよな? 厄介ごと押し付けたんじゃないのか? それにラフィアへのお願いって何だ? 流れからして、碌なことでは無さそうなんだが……
「わたくしに、ですか? 何を頼みたいのです?」
「シンシアをもらってやってくれないか? こいつ今年で二十八……」
「私はまだ二十七です!」
シンシアが四つん這いのまま、殺気を放ちながらギルマスに噛みつく。ギルマスは、たじろぎながらも続ける。
「……で、行き遅れなんだわ。こいつとお嬢ちゃんと相性がよさそうだし、昼はギルドで、夜はお嬢ちゃんのところに、とはいかんだろうか。こいつも今更結婚の当てもあるわけでは無いし……」
俺とラフィアは顔を見合わせ、ギルマスの言葉に眉をひそめた。
「ちょ、ちょっと待ってくださいギルマス。専属って完全出来高制ですよね? 私、寮に入れなかったから、お金ないんですよ。専属なんてしてたら、宿追い出されてしまいます……」
ミーナが泣きそうな声でギルマスに異議を申し立てる。
今頃? とは思うけど口にはしない……
「あ~、そうだっけ? じゃぁ、ついでにお前もこいつらに面倒見てもらえ。昼のフォローはシンシアにさせる。シンシア、仕事量が増えるが問題ないよな?」
「はい、もちろんです。お嬢様の為なら身を粉にして働かせていただきます……ですから、お嬢様、良く出来た時はご褒美を賜りたく存じます」
至福の顔で答えるシンシア。
「待ってくださいギルマス。この子、Gランクからのスタートですよ。私の報酬ほとんど無いですよぉ~」
「大丈夫だろ。そこそこ強いだろうから、それなりの素材を納品してもらって、その金で養ってもらえ。第一、普段のミスが有りすぎてお前はクビ寸前なんだから、結構な温情だぞ」
おいおい、どんな押し付け方してるんだよ。今までそんな展開のラノベ読んだことないぞ。
「そんなぁ~~」
ミーナは力なく崩れた。
ポンコツと、ポンコツそうの二人を押し付けられた。これ、さっきのペナルティーとか言わないよね?
突然、ミーナは俺の前に来て、両肩を力強く掴んだ。
「君、頑張ってランク上げてね。私の生活は君にかかっているんだから! お願いしますよ!」
ミーナの目が血走っていた。彼女にとっては死活問題なのだろう。
俺は、はぁ、と溜め息を一つ吐く。
「あぁ、もう、まとめて面倒見てやるよ。それでいいんだろ、ギルマス!」
俺が投げやりな態度になったのは仕方ないと思う。
「はっはっは、すまんな。これからもよろしく頼む」
実にさわやかな笑顔で笑っていた。
チクショウ、いつか泣かしてやるからな!
「どうしてこうなった……」
俺は溜め息をついて部屋を出た。
ポンコツと付き合ううえで一番重要なことを知っているか? それは相手を可愛いと思えるかどうか、だぞ。まぁ、シンシアは綺麗系で、ミーナは可愛い系だ。それだけが救いか……
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