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§04 根濁してマロウブルー
積み木崩しのブライトサイド
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とてもじゃないが影の顔を見れない。
「響くん……テスト勉強、だいぶ進んでいるようですね」
「あ、ああ。今日から7月だし……あんた、の、作ってくれたテキストも進んでるし?」
「それは良かった」
「あー、と、俺、今日図書館でマックスまで勉強するからこれ持ってくな」
「ええ、特に何もなければ、私も引き続き諸用を済ませに行きます……ので」
「ラブコメっすか?」
「「違う」」
「登場する作品のジャンル間違えたかと思ったっすよ。まあ、実際登場シーンは間違えた場違い感っすけど」
バンダちゃんが味噌汁を飲む音がアパートの部屋に流れる。
「とにかく、お二人の邪魔しに来たわけじゃないんで要件済ませるっすね。これが昨夜ウチが隣町の線路脇で見つけたミツダマっちのお目々パート2っす。朝食中なのを考慮して不透明な容器っすよ」
「……これで残り一つか」
「ペースとしては悪いっすけど、いつ見つかるとも限らないのが失せ物っすから」
「続けざまに見つかるかもしれないしな。確か心臓だっけ」
「……そうなのですよね」
「実際どうなんっすかね?」
「ん?」
微妙な空気だ。
「こう……響っちにあまりストレスを与えない物言いを模索するとっすね……人の体で魔法陣描く系って、触媒に適した目とか脳とか心臓とかを散らして置くものっす。呪い的なものが式全体に行き渡らないと発動しないっすから」
「ああ……え、じゃあなんで重要そうな場所ばっかりまとめて奪われたんだ?」
「ピオニィによれば、バノンは三カ所に連続で襲撃をかけ、パーツを奪ったとか。意識的に狙ったかのように」
「ところが墓標っちの事情聴取では、馬喰っちは特に何も考えずやってたらしいんっすよね。たまたま目と心臓取ったんなら凄い確率っすけど」
数Aの知識を引っ張り出してきて計算するまでもない。テスト範囲外だから。
「でもバノンから理由? とかは聞き出せてないんだろ?」
「あくまで影っちと響っちへの『嫌がらせ』っすからねー」
「じゃあたまたまなんじゃねえの? どこに何が埋まってるとかバノンが知ってるわけないし」
「そのはずなんっすけど」
「あの男が何か隠し立てているのでしょう、どうせ」
「墓標っちはそんな事しないとバンダちゃんは思うんっすけどね」
「では他に何の可能性が?」
「んー、馬喰っちが何者かに無意識を操作されていた、とかどうっすか?」
「そんな事できんの?」
「洗脳や催眠なんてノーマルな人間でも出来ることっすよ」
「いやー、そうなんだろうけど……」
「……まあ、朝に話す事じゃなかったっすね。とりあえず忘れて欲しいっす。今はひとまず勉強っすよ、響っち。万一十師陽行が早まったらテスト勉強の時間も減るっすから、今のうちにラストスパート詰め込みっすよ」
「そう……だな……ごちそうさま……」
気になっていたことを聞きそびれたことに響が気づいたのは、その日の授業が始まってからだった。
(ところでミツダマの体で書かれた魔法陣? って、どういう効果があるものだったんだ?)
「……式は全滅。御降からの連絡もなし。というより、あの大坊の坊、わたしの事忘れとんのとちゃう?」
脇息に肘をついて、狐顔の男はゆったりと扇で顔を扇ぐ。まったりとした空気が流れる和室にはうっすらと梔子の花の香が焚かれていた。
「御降からは公式に、事の次第判明するまで不干渉との話が」
「建前にゃろ」
「それは、私からは何とも」
狐顔……賀茂瓶児の言葉に答えるのは、白拍子姿、つまり女装した優男だ。
「先代が大坊のやり方に何も言わへんのも頭くるし、あのけったいな十字架のところのも使えへんのやろ。はぁあぁ、こら難儀やにゃあ……。ミツダマに、蝕橆、それから賢木……何ゃったっけ?」
「響、かと」
「そうそれ。何にゃろなぁ、あれ。あれほど呑気にしてて、髪も持ち物も簡単に手に入るくせに、どれ使うても呪いの一つも掛けられへん。蝕橆って何にゃの?」
賀茂瓶児はゆったりと息を吐いた。
「こんな時に限って凶星墜ちてくるし、妙な輩が都で騒がしゅうしとるし、式の動きもどんどん悪うなる……」
ふいに白拍子男の体が崩れ、人型の紙片となって燃え上がる。
「……青闇?」
「響ー、一緒に勉強しようぜぇ」
「一人でやった方が捗るんだよな」
「そんな殺傷なこと言うなよー」
「『殺生』な。現代文赤点取るなよ」
「古文と漢文は許してくれんの?」
「好きにしろよ。俺は生きるけど」
「やっぱ切傷すんじゃねーか?!」
と言ったクラスメート須栗千早の頬に、赤い線が走った。
「千早?」
「あ?」
「頬切れてるぞ」
「えーどこ? お願い手当して、響くぅん。あたし怖くてできなぁい」
「その言い方やめろ」
オネェ口調ではなくガチの女子声演技。若干湯上桃音にキャラを寄せている気がするのは気のせいだろうか。中性的な顔立ちなので似合うのが反応に困る。
「そうだろ、俺可愛いよな」
「じゃあせいぜい顔大事にしろよ。……まさかな」
授業中に紙で切ったといえばそれまでだが、なんとなく神経質になってしまう。
「千早、帰り道で背中刺されないように気をつけろよ」
「え何、怖、やっぱ俺切られんの?!」
馬喰ニムの時は無かったが、今度こそ近くの人が狙われる可能性はある。というより、そうなりそうだ。
(いや、俺より体力ある奴のこと心配するのも変か)
小学校の頃からずっと、男の響が体力測定で勝てたためしがなかった。響の周囲で巻き込まれるなら、千早よりも……
「ねえ、いっしょに勉強しようよ、ひびき君」
「うわっ」
いきなり響の背後に現れたりする湯上桃音とか。
「少しだけ教えてほしいな。だめ?」
「いや、俺一人で……」
これが本物の破壊力か。響が思わず言葉に詰まると、後ろから指で背中を刺された。
「じゃあ三人で勉強しようぜ。より効率的にできるだろ」
とんでもない提案でもう一度刺された。
「いや、だから」
「ひびき君、ほかの人は関係ないよね?」
「別にそんな」
「良いじゃねーかよ、響が良いんなら」
「良いって言ってねえ!」
「だめなの? ひびき君」
「あのな、湯上」
「あっ響が女の子泣かした!」
「お前な!」
自分が押しに弱い自覚はあるのだ。全力で逃げても体力で圧倒的に負ける相手だということも。
「だいじょうぶだよ、ひびき君。わたしは」
「いや、俺の勉強に支障が……」
「じゃ決定な。空き教室占拠しようぜ」
「しょうがないなぁ」
「何がしょうがねえの?」
「行こうぜ、響」
「行こ、ひびき君」
「いやだから……!」
以降、似たような会話を繰り返しながら響は自習室に引きずられていった。
断っておくと、響はちゃんと真面目にノルマを守って本気で勉強した。決して女子たちとお喋りしてただけなんて事はなかった。少ししか話もしていなかった。……特に言い訳しなければならないような相手がいるわけではない。
「ふふふ。邪魔なんていないよ。わたしとひびき君の間には」
「キグー。オレも邪魔されるのはソーリーなんだよなー」
「あんたら何言ってんの?」
かすかに紙の焦げるような臭いがした気がするが、きっと気のせいだろう。きっと。
「ほてぇ悪さしよるにゃあ……! 早う戻り、青闇」
賀茂瓶児は朱の引かれた細い目をさらにさらに細める。人型の紙を飛ばし何事か唱えれば、全く同じ男の見た目をした式神が現れた。
「青闇ぃ、今度は何に引っかかれた?」
「桃の香りに」
「は? 桃て……」
「引っかかれた、という表現は実に正しいかと」
「……御降の差し金、なん?」
「今代の唯神が御降と深く手を結んでいるとは思えませんが。むしろ」
「むしろ?」
「唯我独尊?」
賀茂瓶児と「青闇」とは顔を見合わせる。
「……こらあかん、あかんなあ。唯神の暴走はあかん。早いとこわたしもよせてもらわにゃあと……」
「三つ巴になる可能性も」
「はぁあぁ……」
狐が二匹息をつく。
「響くん……テスト勉強、だいぶ進んでいるようですね」
「あ、ああ。今日から7月だし……あんた、の、作ってくれたテキストも進んでるし?」
「それは良かった」
「あー、と、俺、今日図書館でマックスまで勉強するからこれ持ってくな」
「ええ、特に何もなければ、私も引き続き諸用を済ませに行きます……ので」
「ラブコメっすか?」
「「違う」」
「登場する作品のジャンル間違えたかと思ったっすよ。まあ、実際登場シーンは間違えた場違い感っすけど」
バンダちゃんが味噌汁を飲む音がアパートの部屋に流れる。
「とにかく、お二人の邪魔しに来たわけじゃないんで要件済ませるっすね。これが昨夜ウチが隣町の線路脇で見つけたミツダマっちのお目々パート2っす。朝食中なのを考慮して不透明な容器っすよ」
「……これで残り一つか」
「ペースとしては悪いっすけど、いつ見つかるとも限らないのが失せ物っすから」
「続けざまに見つかるかもしれないしな。確か心臓だっけ」
「……そうなのですよね」
「実際どうなんっすかね?」
「ん?」
微妙な空気だ。
「こう……響っちにあまりストレスを与えない物言いを模索するとっすね……人の体で魔法陣描く系って、触媒に適した目とか脳とか心臓とかを散らして置くものっす。呪い的なものが式全体に行き渡らないと発動しないっすから」
「ああ……え、じゃあなんで重要そうな場所ばっかりまとめて奪われたんだ?」
「ピオニィによれば、バノンは三カ所に連続で襲撃をかけ、パーツを奪ったとか。意識的に狙ったかのように」
「ところが墓標っちの事情聴取では、馬喰っちは特に何も考えずやってたらしいんっすよね。たまたま目と心臓取ったんなら凄い確率っすけど」
数Aの知識を引っ張り出してきて計算するまでもない。テスト範囲外だから。
「でもバノンから理由? とかは聞き出せてないんだろ?」
「あくまで影っちと響っちへの『嫌がらせ』っすからねー」
「じゃあたまたまなんじゃねえの? どこに何が埋まってるとかバノンが知ってるわけないし」
「そのはずなんっすけど」
「あの男が何か隠し立てているのでしょう、どうせ」
「墓標っちはそんな事しないとバンダちゃんは思うんっすけどね」
「では他に何の可能性が?」
「んー、馬喰っちが何者かに無意識を操作されていた、とかどうっすか?」
「そんな事できんの?」
「洗脳や催眠なんてノーマルな人間でも出来ることっすよ」
「いやー、そうなんだろうけど……」
「……まあ、朝に話す事じゃなかったっすね。とりあえず忘れて欲しいっす。今はひとまず勉強っすよ、響っち。万一十師陽行が早まったらテスト勉強の時間も減るっすから、今のうちにラストスパート詰め込みっすよ」
「そう……だな……ごちそうさま……」
気になっていたことを聞きそびれたことに響が気づいたのは、その日の授業が始まってからだった。
(ところでミツダマの体で書かれた魔法陣? って、どういう効果があるものだったんだ?)
「……式は全滅。御降からの連絡もなし。というより、あの大坊の坊、わたしの事忘れとんのとちゃう?」
脇息に肘をついて、狐顔の男はゆったりと扇で顔を扇ぐ。まったりとした空気が流れる和室にはうっすらと梔子の花の香が焚かれていた。
「御降からは公式に、事の次第判明するまで不干渉との話が」
「建前にゃろ」
「それは、私からは何とも」
狐顔……賀茂瓶児の言葉に答えるのは、白拍子姿、つまり女装した優男だ。
「先代が大坊のやり方に何も言わへんのも頭くるし、あのけったいな十字架のところのも使えへんのやろ。はぁあぁ、こら難儀やにゃあ……。ミツダマに、蝕橆、それから賢木……何ゃったっけ?」
「響、かと」
「そうそれ。何にゃろなぁ、あれ。あれほど呑気にしてて、髪も持ち物も簡単に手に入るくせに、どれ使うても呪いの一つも掛けられへん。蝕橆って何にゃの?」
賀茂瓶児はゆったりと息を吐いた。
「こんな時に限って凶星墜ちてくるし、妙な輩が都で騒がしゅうしとるし、式の動きもどんどん悪うなる……」
ふいに白拍子男の体が崩れ、人型の紙片となって燃え上がる。
「……青闇?」
「響ー、一緒に勉強しようぜぇ」
「一人でやった方が捗るんだよな」
「そんな殺傷なこと言うなよー」
「『殺生』な。現代文赤点取るなよ」
「古文と漢文は許してくれんの?」
「好きにしろよ。俺は生きるけど」
「やっぱ切傷すんじゃねーか?!」
と言ったクラスメート須栗千早の頬に、赤い線が走った。
「千早?」
「あ?」
「頬切れてるぞ」
「えーどこ? お願い手当して、響くぅん。あたし怖くてできなぁい」
「その言い方やめろ」
オネェ口調ではなくガチの女子声演技。若干湯上桃音にキャラを寄せている気がするのは気のせいだろうか。中性的な顔立ちなので似合うのが反応に困る。
「そうだろ、俺可愛いよな」
「じゃあせいぜい顔大事にしろよ。……まさかな」
授業中に紙で切ったといえばそれまでだが、なんとなく神経質になってしまう。
「千早、帰り道で背中刺されないように気をつけろよ」
「え何、怖、やっぱ俺切られんの?!」
馬喰ニムの時は無かったが、今度こそ近くの人が狙われる可能性はある。というより、そうなりそうだ。
(いや、俺より体力ある奴のこと心配するのも変か)
小学校の頃からずっと、男の響が体力測定で勝てたためしがなかった。響の周囲で巻き込まれるなら、千早よりも……
「ねえ、いっしょに勉強しようよ、ひびき君」
「うわっ」
いきなり響の背後に現れたりする湯上桃音とか。
「少しだけ教えてほしいな。だめ?」
「いや、俺一人で……」
これが本物の破壊力か。響が思わず言葉に詰まると、後ろから指で背中を刺された。
「じゃあ三人で勉強しようぜ。より効率的にできるだろ」
とんでもない提案でもう一度刺された。
「いや、だから」
「ひびき君、ほかの人は関係ないよね?」
「別にそんな」
「良いじゃねーかよ、響が良いんなら」
「良いって言ってねえ!」
「だめなの? ひびき君」
「あのな、湯上」
「あっ響が女の子泣かした!」
「お前な!」
自分が押しに弱い自覚はあるのだ。全力で逃げても体力で圧倒的に負ける相手だということも。
「だいじょうぶだよ、ひびき君。わたしは」
「いや、俺の勉強に支障が……」
「じゃ決定な。空き教室占拠しようぜ」
「しょうがないなぁ」
「何がしょうがねえの?」
「行こうぜ、響」
「行こ、ひびき君」
「いやだから……!」
以降、似たような会話を繰り返しながら響は自習室に引きずられていった。
断っておくと、響はちゃんと真面目にノルマを守って本気で勉強した。決して女子たちとお喋りしてただけなんて事はなかった。少ししか話もしていなかった。……特に言い訳しなければならないような相手がいるわけではない。
「ふふふ。邪魔なんていないよ。わたしとひびき君の間には」
「キグー。オレも邪魔されるのはソーリーなんだよなー」
「あんたら何言ってんの?」
かすかに紙の焦げるような臭いがした気がするが、きっと気のせいだろう。きっと。
「ほてぇ悪さしよるにゃあ……! 早う戻り、青闇」
賀茂瓶児は朱の引かれた細い目をさらにさらに細める。人型の紙を飛ばし何事か唱えれば、全く同じ男の見た目をした式神が現れた。
「青闇ぃ、今度は何に引っかかれた?」
「桃の香りに」
「は? 桃て……」
「引っかかれた、という表現は実に正しいかと」
「……御降の差し金、なん?」
「今代の唯神が御降と深く手を結んでいるとは思えませんが。むしろ」
「むしろ?」
「唯我独尊?」
賀茂瓶児と「青闇」とは顔を見合わせる。
「……こらあかん、あかんなあ。唯神の暴走はあかん。早いとこわたしもよせてもらわにゃあと……」
「三つ巴になる可能性も」
「はぁあぁ……」
狐が二匹息をつく。
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