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007:捜査
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その男がアイラン家にやって来た。
黒ずくめの服でロングカーディガンがクリーム色の右が赤と左が青の2つの菱形でXの部分が黒の服装で着ている。
《ピンポーン》
「は~い、いらっしゃい」
「お邪魔します」
「まあ!」
「にゃあ~ん」
戸を開けると男の後ろから猫が数10匹入ってきた。
まるで大名行列のように猫がわんさか集まっている家の中は猫屋敷と化した。
「いらっしゃいませ」
「お邪魔します」
ミューラは珈琲を置き、メイドのように動いている。
会釈し、その姿を見送っていると、アトラは自己紹介をする。
「アトラ・オルキス、魔法界から来た」
「それは金髪の少年から聞いたよ」
「そうなんだ・・・」
「君、魔法が使えなくなって魔獣に追われているって本当かい?」
「まあ、そうだけど・・・
魔法が使えたのはほんの1週間前、俺は蛸の男に家族から身を守るために魔力が急に使えるようになって、そいつを倒したんだけど体力が無くなって倒れ込んだ
またその男が今度はスーパーマーケットに強盗になって俺を襲いに来た
やっと倒したんだけど、体力が無くなって倒れ込んだ
これが毎日続くようになってしまえば俺はいつからか死んじゃうんじゃないかって思って、家族からは家にずっと居た方が良いからいるんだけど、どうして俺だけ・・・」
その少年の悩みを聞いた男は深くかんがえこんだ。
魔法が使えない人間を見たのが初めてだったため、どうすればいいのかその少年を見ながら考えた。
白のキジトラの猫は少年の匂いを嗅ぎ、その男の方へときた。
「ふ~んなるほど・・・ありがとうチャチャ」
「何話ているんだ?」
ラウルが気になって聞いてきた男は少年たちの視線を感じて答えた。
「チャチャが話してくれた」
「チャチャ?(アトラ・ラウル)」
「キジトラで目が抹茶みたいだからチャチャ。
俺の友達だ」
「猫の・・・友達・・・」
アトラは不思議そうに見ていると男が立った。
「俺は猫おじさんと呼ばれてこの街の地下に住む男だ
生まれた時から猫が集まる性質で情報を仕入れてくれるのは猫、仕事相手も猫、いつも猫達と生活をしているから猫おじさん
よろしく」
「うん」
“猫おじさん”と呼ぶ男はアトラに握手した。
見た目は若いし、シワ一つないがおじさん。
マタタビの匂いとかも無くどうしてこの男は集まるのか不思議だが、その男と協力ができそうだとそう感じた。
男はチャチャという猫とその他の猫達の情報を貰いながらその少年の性格と性質に質問をする。
「猫達が君の匂いがどういう物なのかを調べてくれたそうだ。
君が石鹸の匂いがするって言ってたから本当だったら良いけど?」
「ああ、俺は泡系の特殊魔法を使っている」
「成程
じゃあもう一つ、君は冤罪でここに流されたというのは本当かい?」
「全くその通りだ」
────“やっぱりな、アトラという少年がそういう事件に巻き込まれたというのはやっぱり悲し過ぎる
裁判官も酷い判決を下したようだが、やっぱり不自然な点がある
獣人が少年に現実世界へ行って追い込みをかけ、何故殺すまで追い詰めるのかよく分からない・・・
やはりこれは刑事事件になりそうだ
魔法警察に相談するか”────
猫おじさんは気難しい顔をしながら考えるとマジックペンを取り出し、魔法陣を椅子の下に敷き、そして映像を映す為、白い大きな巾の端っこをその壁で画鋲で4箇所止めた
「少年、ちょっとおでこを貸してくれ」
「何をするだ?」
「捜査だ捜査」
「これで調査をするのか?」
「まあな、おでこを描くだけじゃない
眠る事もあるからその辺ちょっと普通と変わっているから心配しないで大丈夫だよ」
────“なんか変わっていると言うと逆に心配する・・・”────
不安になりながらその人の目のような落書きが完成した。
「これで何をするんだ?おじさん」
「その睡眠薬を飲んで、寝ていれば最低2時間後には起きるから安心して」
「分かった」
自分の使っているマグカップで睡眠薬を入れて貰い、猫おじさんはその少年に渡した。
アトラは違和感無く、普通に飲むと急に眠気が来てそのカップを持ったまま眠りに入った。
その少年の首を顎の下までキャリーケースの中から出てきた留め具で固定し、いつでも見れるようにその真ん中に向けた。
「アトラ・・・どうする気だ?」
「少年を変な風にはしないよ
ただ捜査として過去のデータを見るだけさ。
電気を消して」
「はい!」
そう言いながら猫おじさんは自分の指を奥歯で噛み切り血流を一垂らしし、魔法陣に付けると光出した。
本物の魔法使いだと思う家族はじっと見ながらその仕草をみていた。
そして映像が出てきた────────
「これがアトラの過去かよ・・・」
「そうだ、あの少年が昔お爺さんと住んでいただろう
その成長の記録が映像として映し出している」
────“アトラの言葉通りだが、アイツはそういう事をするような悪い奴じゃない
こんなに元気ではしゃぎ回るような奴がそんな事ができるような悪い考えはしないようだが・・・
『俺は罪を受けた』
もしそれがアイツの一言で本当になれば、アイツは帰る事ができるし、魔法界で暮らせるかもしれない・・・”────
そう思いながらアトラを信じながらその画像を見ていた。
「早送りしまーす」
4倍飛ばしの早送りをすると魔法学園の時に過ごした寮が見えた。
そしてアトラは電気を消して、目を閉じて眠った所を見たが、しばらくその様子を見ると小さい足音がこの部屋に近づいて来るのが分かった。
猫おじさんは音量を大きくするとそのまま巻き戻しをしながらもう一度聞く。
「猫おじさん、これ・・・」
「間違えない、成人の足音だ」
「そうなのか?」
「じゃあアトラの部屋に近づいた犯人って・・・」
「間違え無く、恨みを持つ人間の仕業だ」
「!?」
「じゃあ性別は分かるのか?」
父が細かく知ろうと猫おじさんに聞く。
「それは判明できない」
「そうか・・・残念だ・・・」
「でも物的証拠を魔法警察にこの記憶DVDを送れば、アトラが犯人だと言う事はなくなる」
「そうか・・・」
「やったわね」
「うん♪」
「後はアトラが起きる事を期待しよう」
ラウルはそう言いながら最後まで朝起きるアトラの視界までちゃんと見届けた。
そしてその画像が終了し、アトラが起きるまで4人は待った。
────続
黒ずくめの服でロングカーディガンがクリーム色の右が赤と左が青の2つの菱形でXの部分が黒の服装で着ている。
《ピンポーン》
「は~い、いらっしゃい」
「お邪魔します」
「まあ!」
「にゃあ~ん」
戸を開けると男の後ろから猫が数10匹入ってきた。
まるで大名行列のように猫がわんさか集まっている家の中は猫屋敷と化した。
「いらっしゃいませ」
「お邪魔します」
ミューラは珈琲を置き、メイドのように動いている。
会釈し、その姿を見送っていると、アトラは自己紹介をする。
「アトラ・オルキス、魔法界から来た」
「それは金髪の少年から聞いたよ」
「そうなんだ・・・」
「君、魔法が使えなくなって魔獣に追われているって本当かい?」
「まあ、そうだけど・・・
魔法が使えたのはほんの1週間前、俺は蛸の男に家族から身を守るために魔力が急に使えるようになって、そいつを倒したんだけど体力が無くなって倒れ込んだ
またその男が今度はスーパーマーケットに強盗になって俺を襲いに来た
やっと倒したんだけど、体力が無くなって倒れ込んだ
これが毎日続くようになってしまえば俺はいつからか死んじゃうんじゃないかって思って、家族からは家にずっと居た方が良いからいるんだけど、どうして俺だけ・・・」
その少年の悩みを聞いた男は深くかんがえこんだ。
魔法が使えない人間を見たのが初めてだったため、どうすればいいのかその少年を見ながら考えた。
白のキジトラの猫は少年の匂いを嗅ぎ、その男の方へときた。
「ふ~んなるほど・・・ありがとうチャチャ」
「何話ているんだ?」
ラウルが気になって聞いてきた男は少年たちの視線を感じて答えた。
「チャチャが話してくれた」
「チャチャ?(アトラ・ラウル)」
「キジトラで目が抹茶みたいだからチャチャ。
俺の友達だ」
「猫の・・・友達・・・」
アトラは不思議そうに見ていると男が立った。
「俺は猫おじさんと呼ばれてこの街の地下に住む男だ
生まれた時から猫が集まる性質で情報を仕入れてくれるのは猫、仕事相手も猫、いつも猫達と生活をしているから猫おじさん
よろしく」
「うん」
“猫おじさん”と呼ぶ男はアトラに握手した。
見た目は若いし、シワ一つないがおじさん。
マタタビの匂いとかも無くどうしてこの男は集まるのか不思議だが、その男と協力ができそうだとそう感じた。
男はチャチャという猫とその他の猫達の情報を貰いながらその少年の性格と性質に質問をする。
「猫達が君の匂いがどういう物なのかを調べてくれたそうだ。
君が石鹸の匂いがするって言ってたから本当だったら良いけど?」
「ああ、俺は泡系の特殊魔法を使っている」
「成程
じゃあもう一つ、君は冤罪でここに流されたというのは本当かい?」
「全くその通りだ」
────“やっぱりな、アトラという少年がそういう事件に巻き込まれたというのはやっぱり悲し過ぎる
裁判官も酷い判決を下したようだが、やっぱり不自然な点がある
獣人が少年に現実世界へ行って追い込みをかけ、何故殺すまで追い詰めるのかよく分からない・・・
やはりこれは刑事事件になりそうだ
魔法警察に相談するか”────
猫おじさんは気難しい顔をしながら考えるとマジックペンを取り出し、魔法陣を椅子の下に敷き、そして映像を映す為、白い大きな巾の端っこをその壁で画鋲で4箇所止めた
「少年、ちょっとおでこを貸してくれ」
「何をするだ?」
「捜査だ捜査」
「これで調査をするのか?」
「まあな、おでこを描くだけじゃない
眠る事もあるからその辺ちょっと普通と変わっているから心配しないで大丈夫だよ」
────“なんか変わっていると言うと逆に心配する・・・”────
不安になりながらその人の目のような落書きが完成した。
「これで何をするんだ?おじさん」
「その睡眠薬を飲んで、寝ていれば最低2時間後には起きるから安心して」
「分かった」
自分の使っているマグカップで睡眠薬を入れて貰い、猫おじさんはその少年に渡した。
アトラは違和感無く、普通に飲むと急に眠気が来てそのカップを持ったまま眠りに入った。
その少年の首を顎の下までキャリーケースの中から出てきた留め具で固定し、いつでも見れるようにその真ん中に向けた。
「アトラ・・・どうする気だ?」
「少年を変な風にはしないよ
ただ捜査として過去のデータを見るだけさ。
電気を消して」
「はい!」
そう言いながら猫おじさんは自分の指を奥歯で噛み切り血流を一垂らしし、魔法陣に付けると光出した。
本物の魔法使いだと思う家族はじっと見ながらその仕草をみていた。
そして映像が出てきた────────
「これがアトラの過去かよ・・・」
「そうだ、あの少年が昔お爺さんと住んでいただろう
その成長の記録が映像として映し出している」
────“アトラの言葉通りだが、アイツはそういう事をするような悪い奴じゃない
こんなに元気ではしゃぎ回るような奴がそんな事ができるような悪い考えはしないようだが・・・
『俺は罪を受けた』
もしそれがアイツの一言で本当になれば、アイツは帰る事ができるし、魔法界で暮らせるかもしれない・・・”────
そう思いながらアトラを信じながらその画像を見ていた。
「早送りしまーす」
4倍飛ばしの早送りをすると魔法学園の時に過ごした寮が見えた。
そしてアトラは電気を消して、目を閉じて眠った所を見たが、しばらくその様子を見ると小さい足音がこの部屋に近づいて来るのが分かった。
猫おじさんは音量を大きくするとそのまま巻き戻しをしながらもう一度聞く。
「猫おじさん、これ・・・」
「間違えない、成人の足音だ」
「そうなのか?」
「じゃあアトラの部屋に近づいた犯人って・・・」
「間違え無く、恨みを持つ人間の仕業だ」
「!?」
「じゃあ性別は分かるのか?」
父が細かく知ろうと猫おじさんに聞く。
「それは判明できない」
「そうか・・・残念だ・・・」
「でも物的証拠を魔法警察にこの記憶DVDを送れば、アトラが犯人だと言う事はなくなる」
「そうか・・・」
「やったわね」
「うん♪」
「後はアトラが起きる事を期待しよう」
ラウルはそう言いながら最後まで朝起きるアトラの視界までちゃんと見届けた。
そしてその画像が終了し、アトラが起きるまで4人は待った。
────続
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