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第3章:魔人襲来
魔2
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ミリエルの剣がレヴィに迫る。鬼のような形相で放つ上段からの斬り降ろしは、しかしレヴィの体には届かなかった。
「危ない危ない。まさか急に攻撃してくるとは思わなかったよ。危うく死んじゃうところだった、あはは!」
馬鹿にしたように笑う彼は、右手の親指と人差し指で剣をつまんでいた。
「くっ!」
ミリエルが掴まれた剣をどうにかして引き戻そうとする。しかしレヴィの指先からは一ミリたりとも動く気配がなかった。
「あは!」
残虐な笑みを浮かべながら、彼は左腕を引きしぼる。そして先ほどマリアに行ったように、ミリエルの心臓を目掛けて鋭い突きを放った。
その行動を読んでいたミリエルは剣を奪い返すことを諦めて後方に飛び退く。何とかその攻撃を交わしたために体勢が崩れたが、追撃を恐れてすぐさま構え、そして相手を見据える。だがレヴィは先ほどから一歩も動いてはいなかった。ニコニコと小馬鹿にしたような笑みを浮かべながら佇んでいる。
「あはは、すごいすごい。よく今のが避けられたね」
圧倒的なまでの実力差を前にミリエルは恐怖した。彼女の全力の攻撃は、少年にとって指二本分の価値しかなく、また彼女を赤ん坊か何かのように見なしているのだ。ミリエルは唇から血が流れるほどの噛みしめる。
「さあ、僕と父さんの殺し合いを邪魔したんだ。もっと僕を楽しませてよ。じゃないと…」
レヴィの光に初めて侮蔑以外の感情が込められる。
「殺しちゃうよ?」
それは純然なる殺意であった。
ミリエルはただ条件反射的に神術を発動する。彼女は雷、木、そして金の3属性を操ることができる。得意技である金神術『金雨』を放つ。周囲に金属塊の雨が降り注ぐ。それはウィルが以前使っていたものよりもはるかに強大であった。そしてそれが着弾するかしないかの段階ですぐに雷神術の『雷砲』を放つ。巨大な雷の砲弾がレヴィにぶつかる。
さらに木神術の相手を束縛する『木縛』によってレヴィの手足を動かせないようにした。その上、自身の体を雷神術で『雷化』させて、相手の動きに対応できるようにして、自分の手元に金神術の『剣製』を使って作り出した剣を握りしめた。一度に5つまで同時に神術を発動することができるのが彼女の秘技であった。だが…
「あはは、驚いたよ。お姉さん意外と強いんだね」
全くの無傷であるレヴィを前に、彼女は警戒を強め、さらに距離を取る。
「まったく、さっきから話しかけてるのに無視するなんてひどいよ。大人としてそれはどうなのさ、ねえ?」
その声は彼女の耳元で聞こえて来た。彼女は反射的に飛び退りながら右手に持った剣を振り回す。
「おっと、危ないなあ」
だが彼女の攻撃は容易く躱される。
「…はぁ、はぁ、一体どうやって…」
緊張と恐怖のためかすでに肩で息をしているミリエルを眺めながらレヴィは笑う。
「どうやってって、ただ歩いて近寄っただけだよ?まだまだできるんだよね?あんまり僕を失望させないでよ」
「クソがっ!」
普段のミリエルからは聞けないような言葉に、ジンは彼女の心理的な状況を推察できた。
「ジン、今すぐバジットに行って、ヴォルクを呼んで来てくれ」
ウィルが小声でジンに話しかける。
「わ、わかった」
ジンも小声でそれに返す。先ほどは取り乱してしまったが、今は自分のできることを全力でやらなければならない。正直まだ割り切れてはいない。だがそうしなければ今ここで全滅するだろう。だから彼はすぐに決断した。しかしながらそれはすでに遅い決断であった。
「父さんと、それからジン君?勝手に動いたら今すぐこのお姉さんを殺すからね?」
その言葉にジンの動きが止まる。ウィルはそれを感じ取って舌打ちをする。人の命は、ジンにとってそう単純に割り切れる問題ではない。この状況ではおそらく彼はもう動けないだろう。その上さらにミリエルを失えば、こちらの戦力も低下し、レヴィに勝てる見込みは限りなくゼロに近くなるはずだ。
だから彼は動いた。ミリエルがまだ動けるうちに、挟撃してしまおうと考えたのだ。それにレヴィは油断しているのか隙だらけだった。
一気に闘気を全身に充実させると、地面を蹴って相手に一瞬にして相手に肉薄する。レヴィはそのことに気づいていなかったのか驚きの表情を浮かべる。そして、ウィルの持つ大剣がレヴィの肩口から入り込み、止まった。
「痛ったいなぁ、もぉ」
ウィルたちはその光景に息を飲む。ミリエルよりも圧倒的に速度も物量も違う攻撃はレヴィの肩を二センチほどしか切り裂けなかったのだ。
「ば、馬鹿な!」
その光景にウィルは思わず叫ぶ。
「耳元で騒がないでよ、鬱陶しい」
そう言ってレヴィがウィルの胸を殴りつける。それによってウィルはボールのように吹き飛ばされ、地面を転がっていった。
「まさか、父さんが攻めてくるなんて。この状況ならそこの子みたいに攻撃しないかと思ってたよ」
肩の傷口を押さえ、痛むのか顔をしかめながらレヴィは言った。
「でも、約束を破ったんだ、このお姉さんは殺させてもらうよ。まあどのみち全員殺すつもりだったけどね」
肩をすくめると、次の瞬間レヴィはミリエルの横に立っていた。
「本当なら優しく殺してあげるつもりだったんだけど…ゴメンね、僕の父さんが勝手なことして」
悲しげな表情で、優しくそう告げるとレヴィはミリエルの右腕を肩口から引きちぎった。
「え?」
ミリエルはいつのまにか横に立っていた少年が自分に何をしたのかすぐには理解できなかった。ただ肩口から溢れ出る夥しい量の血液を見て脳が働き始める。次の瞬間、強烈な痛みが彼女の頭を支配した。
「あ、ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
もぎりとった腕をかじりながら、レヴィは笑う。
「あはは、良かったねお姉さん。これで君の相方と一緒だよ?」
血を啜り、口を真っ赤にした彼を前にミリエルは目に涙を浮かべ、右肩を押さえながらよろよろと離れようとする。あっという間に食べ終えたレヴィはそれをにやけた表情で眺めながら再び彼女に近づく。
「ダメだよ、逃げちゃ」
右手の爪を伸ばす。鋭利な刃物のようになったそれをミリエルのヨタつく左太ももに突き立てる。
「ほら、もう一本」
そう言って彼女の左足を体から切り離した。
「—————————————————!!!」
声にならない叫び声をあげながらミリエルは地面に倒れ臥す。
くちゃくちゃという咀嚼音が周囲に響く。
「…お姉さん結構美味しいね。あの虎のおじさんより僕はお姉さんの方が好きだよ」
その言葉はミリエルには届かない。脳内が警鐘を鳴らす。痛みに意識が朦朧とする。それでもなんとか逃れようと、残った手足で地面を這う。
「あはは、惨めな格好だね」
そう言いながらレヴィはゆっくりと近づいていく。
「やだ、やだやだやだやだやだやだ…」
恐怖と痛みにミリエルの顔が歪む。美しかったその顔は今では老婆のようにしわくちゃになっていた。そして駄々っ子のようにただ地面を進みながら『やだ』と言い続けた。
「あはは、そんなこと言っても無意味だよ?君はどうせ今から僕に食われて死ぬんだから。まあ恨むなら父さんを恨んでよ。本当ならもっと優しく殺してあげるつもりだったのにね」
その言葉にミリエルは絶望した。そして憎しみのこもった瞳を、大剣を支えに立ち上がろうとしていたウィルに向けた。
「さてと、それじゃあ父さんも起きたみたいだし、殺してあげるよ」
「いや、い…」
次の瞬間、ミリエルの首は胴体を離れ、吹き飛び、ジンの目の前に飛び落ちた。首があったところからは大量の血が零れ落ちる。彼女が通った箇所には真っ赤な絨毯が広がっていた。
「危ない危ない。まさか急に攻撃してくるとは思わなかったよ。危うく死んじゃうところだった、あはは!」
馬鹿にしたように笑う彼は、右手の親指と人差し指で剣をつまんでいた。
「くっ!」
ミリエルが掴まれた剣をどうにかして引き戻そうとする。しかしレヴィの指先からは一ミリたりとも動く気配がなかった。
「あは!」
残虐な笑みを浮かべながら、彼は左腕を引きしぼる。そして先ほどマリアに行ったように、ミリエルの心臓を目掛けて鋭い突きを放った。
その行動を読んでいたミリエルは剣を奪い返すことを諦めて後方に飛び退く。何とかその攻撃を交わしたために体勢が崩れたが、追撃を恐れてすぐさま構え、そして相手を見据える。だがレヴィは先ほどから一歩も動いてはいなかった。ニコニコと小馬鹿にしたような笑みを浮かべながら佇んでいる。
「あはは、すごいすごい。よく今のが避けられたね」
圧倒的なまでの実力差を前にミリエルは恐怖した。彼女の全力の攻撃は、少年にとって指二本分の価値しかなく、また彼女を赤ん坊か何かのように見なしているのだ。ミリエルは唇から血が流れるほどの噛みしめる。
「さあ、僕と父さんの殺し合いを邪魔したんだ。もっと僕を楽しませてよ。じゃないと…」
レヴィの光に初めて侮蔑以外の感情が込められる。
「殺しちゃうよ?」
それは純然なる殺意であった。
ミリエルはただ条件反射的に神術を発動する。彼女は雷、木、そして金の3属性を操ることができる。得意技である金神術『金雨』を放つ。周囲に金属塊の雨が降り注ぐ。それはウィルが以前使っていたものよりもはるかに強大であった。そしてそれが着弾するかしないかの段階ですぐに雷神術の『雷砲』を放つ。巨大な雷の砲弾がレヴィにぶつかる。
さらに木神術の相手を束縛する『木縛』によってレヴィの手足を動かせないようにした。その上、自身の体を雷神術で『雷化』させて、相手の動きに対応できるようにして、自分の手元に金神術の『剣製』を使って作り出した剣を握りしめた。一度に5つまで同時に神術を発動することができるのが彼女の秘技であった。だが…
「あはは、驚いたよ。お姉さん意外と強いんだね」
全くの無傷であるレヴィを前に、彼女は警戒を強め、さらに距離を取る。
「まったく、さっきから話しかけてるのに無視するなんてひどいよ。大人としてそれはどうなのさ、ねえ?」
その声は彼女の耳元で聞こえて来た。彼女は反射的に飛び退りながら右手に持った剣を振り回す。
「おっと、危ないなあ」
だが彼女の攻撃は容易く躱される。
「…はぁ、はぁ、一体どうやって…」
緊張と恐怖のためかすでに肩で息をしているミリエルを眺めながらレヴィは笑う。
「どうやってって、ただ歩いて近寄っただけだよ?まだまだできるんだよね?あんまり僕を失望させないでよ」
「クソがっ!」
普段のミリエルからは聞けないような言葉に、ジンは彼女の心理的な状況を推察できた。
「ジン、今すぐバジットに行って、ヴォルクを呼んで来てくれ」
ウィルが小声でジンに話しかける。
「わ、わかった」
ジンも小声でそれに返す。先ほどは取り乱してしまったが、今は自分のできることを全力でやらなければならない。正直まだ割り切れてはいない。だがそうしなければ今ここで全滅するだろう。だから彼はすぐに決断した。しかしながらそれはすでに遅い決断であった。
「父さんと、それからジン君?勝手に動いたら今すぐこのお姉さんを殺すからね?」
その言葉にジンの動きが止まる。ウィルはそれを感じ取って舌打ちをする。人の命は、ジンにとってそう単純に割り切れる問題ではない。この状況ではおそらく彼はもう動けないだろう。その上さらにミリエルを失えば、こちらの戦力も低下し、レヴィに勝てる見込みは限りなくゼロに近くなるはずだ。
だから彼は動いた。ミリエルがまだ動けるうちに、挟撃してしまおうと考えたのだ。それにレヴィは油断しているのか隙だらけだった。
一気に闘気を全身に充実させると、地面を蹴って相手に一瞬にして相手に肉薄する。レヴィはそのことに気づいていなかったのか驚きの表情を浮かべる。そして、ウィルの持つ大剣がレヴィの肩口から入り込み、止まった。
「痛ったいなぁ、もぉ」
ウィルたちはその光景に息を飲む。ミリエルよりも圧倒的に速度も物量も違う攻撃はレヴィの肩を二センチほどしか切り裂けなかったのだ。
「ば、馬鹿な!」
その光景にウィルは思わず叫ぶ。
「耳元で騒がないでよ、鬱陶しい」
そう言ってレヴィがウィルの胸を殴りつける。それによってウィルはボールのように吹き飛ばされ、地面を転がっていった。
「まさか、父さんが攻めてくるなんて。この状況ならそこの子みたいに攻撃しないかと思ってたよ」
肩の傷口を押さえ、痛むのか顔をしかめながらレヴィは言った。
「でも、約束を破ったんだ、このお姉さんは殺させてもらうよ。まあどのみち全員殺すつもりだったけどね」
肩をすくめると、次の瞬間レヴィはミリエルの横に立っていた。
「本当なら優しく殺してあげるつもりだったんだけど…ゴメンね、僕の父さんが勝手なことして」
悲しげな表情で、優しくそう告げるとレヴィはミリエルの右腕を肩口から引きちぎった。
「え?」
ミリエルはいつのまにか横に立っていた少年が自分に何をしたのかすぐには理解できなかった。ただ肩口から溢れ出る夥しい量の血液を見て脳が働き始める。次の瞬間、強烈な痛みが彼女の頭を支配した。
「あ、ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
もぎりとった腕をかじりながら、レヴィは笑う。
「あはは、良かったねお姉さん。これで君の相方と一緒だよ?」
血を啜り、口を真っ赤にした彼を前にミリエルは目に涙を浮かべ、右肩を押さえながらよろよろと離れようとする。あっという間に食べ終えたレヴィはそれをにやけた表情で眺めながら再び彼女に近づく。
「ダメだよ、逃げちゃ」
右手の爪を伸ばす。鋭利な刃物のようになったそれをミリエルのヨタつく左太ももに突き立てる。
「ほら、もう一本」
そう言って彼女の左足を体から切り離した。
「—————————————————!!!」
声にならない叫び声をあげながらミリエルは地面に倒れ臥す。
くちゃくちゃという咀嚼音が周囲に響く。
「…お姉さん結構美味しいね。あの虎のおじさんより僕はお姉さんの方が好きだよ」
その言葉はミリエルには届かない。脳内が警鐘を鳴らす。痛みに意識が朦朧とする。それでもなんとか逃れようと、残った手足で地面を這う。
「あはは、惨めな格好だね」
そう言いながらレヴィはゆっくりと近づいていく。
「やだ、やだやだやだやだやだやだ…」
恐怖と痛みにミリエルの顔が歪む。美しかったその顔は今では老婆のようにしわくちゃになっていた。そして駄々っ子のようにただ地面を進みながら『やだ』と言い続けた。
「あはは、そんなこと言っても無意味だよ?君はどうせ今から僕に食われて死ぬんだから。まあ恨むなら父さんを恨んでよ。本当ならもっと優しく殺してあげるつもりだったのにね」
その言葉にミリエルは絶望した。そして憎しみのこもった瞳を、大剣を支えに立ち上がろうとしていたウィルに向けた。
「さてと、それじゃあ父さんも起きたみたいだし、殺してあげるよ」
「いや、い…」
次の瞬間、ミリエルの首は胴体を離れ、吹き飛び、ジンの目の前に飛び落ちた。首があったところからは大量の血が零れ落ちる。彼女が通った箇所には真っ赤な絨毯が広がっていた。
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