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第二章 長谷川倫子の物語 色仕掛け

パシフィック・ナーキッド領域管理官

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「長谷川の奥様、いらしたのですか?隣の声……恥ずかしいところを、見せてしまいました」
「いえ、お構いなく、主人の七回忌に、無理して来ていただいたのですから、イシス様も欲望が溜まっておられたのでしょう」

 倫子の一言に、気まずい沈黙が部屋に漂います。
「では……」とミコが云いかけますと、
「ミコ様、せっかくですから、私の踊りでも披露させていただきましょう」
 と、倫子が口を開きます。

 倫子は一人で謡いながら、幾つも踊りました。
 そして踊りは少しずつ裾などが乱れ、胸元が広がります。

 そして……

「浅い川なら、ひざまでまくる。深い川なら、おいどまでまくる」 

 倫子は着物の裾を腰ギリギリまでまくり上げて、ミコの手を取り誘うという荒技に出たのです。 

 ミコは何も言いません。
 倫子も黙って肌襦袢と腰巻になり再び……
「浅い川なら、ひざまでまくる。深い川なら、おいどまでまくる」 

 今度は下半身をからげてミコの前に……
 倫子の下半身はサンダルウッド、つまり白檀の香りが……

 そして離れると、今度は肌襦袢を脱ぎ捨て、腰巻と白足袋だけの姿になり『シャチホコ』をしたのです。
 勿論、丸見えです。

 ミコが口を開きました。
「分かりました、覚悟の上ですね」
 
 そういうなり……

 逆立ちして、腰巻と白足袋姿の倫子は、イシスに負けず劣らずの絶叫を、響かせました。

 さすがのミコも疲れたようで、倫子とともに朝まで寝たようです。

 朝食時にはすっきりしたミコと多少疲れた倫子、そして他のギラギラした目つきの大勢の寵妃たち。
 この後小笠原のリゾート、硫黄島のホテルのオーナー専用の部屋は、大勢の寵妃とともにミコが訪れ、それはものすごいことになったのですが、従業員にはかん口令が引かれました。

 長谷川倫子は目出度く側女の位を授かりました。
 そして同時に、辞令も忍の手から渡されました、そこには。

 側女 長谷川倫子、パシフィック・ナーキッド領域管理官に任ずる。

 と、簡潔に書かれています。

「さて長谷川管理官、女神ヒナとして、パシフィックを任されました、ミコ様から厳重に手助けするように、云い使っています」
「セレスティア北米ナーキッド領域管理官も、同様に厳命を受けたようです」

 セレスティアが、
「では三人で、パシフィック統治の計画を進めましょう」

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