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第二章 長谷川倫子の物語 色仕掛け
計画は動き出した
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イシスが、
「その計画だが、この予定されているメンバーでは、足りないのではないか?」
「この際、候補者や資格の者を、取り込んでおいてはどうか?」
エカテリーナが、
「名誉刀自にですか?」
「名誉刀自となると、アナーヒターに報告せねばならぬでしょうが、年金を支給されている方は多いはず」
「その方たちの中より、より多く貢献した方の名誉を称えるとすれば、アナーヒターは喜んで許可を下ろすはずでしょう」
「とこかく問題は、故長谷川元帥の七回忌ですね?」
「皆で大挙していけばいいでしょう、セレスティアからの申請願いをださせ、アナーヒターにも見せればいい」
「私たちも、皆で行くと伝えればなお良し、間違いなしに、七回忌にアナーヒターはやってくる」
「後は例のガラナ、マドレーヌが上手くやったでしょう」
「長谷川倫子が色仕掛けするように、セレスティアがそそのかしているのですから、ガラナを飲ませて、未亡人を押し倒し、責任とって下さいね、はいはい、となりますね、当たらずとも遠からずです」
「しかしイシス様、誰がガラナを飲ませるのです?」
「私はしませんよ、お嬢様に嫌われたくありませんから!」
「私が飲ませます、でもその際、ボーナスは貰うわよ」
「しかたありません、夜伽を順次、ずらしましょう」
こんな話が、ニライカナイのハウスキーパー事務局の一室で、話されていました。
その後、極秘にテラのメイド・ハウス・バトラーの、上杉忍がイシスに呼び出されます。
側にはエールが控えていました。
「計画は了承されました、貴女のもくろんでいるテラの直轄惑星化、四級市民地域をなくし、ヴィーナス・ネットワークへ献上品供出するとなれば、我等としても、何とかしなくてはならなくなります」
「例のメス化ボルバキア菌対策、オス殺しも含めて撲滅は困難ですが、環境ホルモン汚染の進行防止と、放射能土壌汚染のクリーン化は可能です、エールは職務上対処できます」
エールが、
「三軍統合司令官アーチダッチスの、イシス様のご命令ですので、中華及び北米の環境ホルモン汚染の進行防止と、放射能土壌汚染のクリーン化は終了しております」
「しかし私見を述べさせていただければ、ミコ様に刃向かった者どもを、助けるのには抵抗があります、一級市民地域なら万難を排して守りますが……」
「ミリタリーの不満は理解しています、ナーキッドも同じような意見なのも、承知しております」
「しかしヴィーナス・ネットワークの約束事、『寵妃』だけがヴィーナス・ネットワークへの影響力を行使できる」
「ゆえに『寵妃』をだせる、ハレムが設立できる直轄惑星は、ヴィーナス・ネットワーク内では優遇される」
「これがヴィーナス・ネットワークの統治の根幹、それゆえ、たとえ種族が人類でなくても、それなりの肢体になってもらっています」
「もっとも生命の進化は、ヒューマノイドの姿に似てきますけどね、魚類や爬虫類が進化しても、不思議に似てきますね……神のお考えなのでしょう」
最後の方の言葉は、独り言のようでした。
「上杉忍、なかなか画策しますね、セレスティアを焚きつけての北米処理、献上品養成のための高女の、フライング設立などは見事な手腕です」
「そして今度のパシフィック、でもヨーロッパは難しいわよ、アナーヒターはあのような性格、切り捨てると決めれば、ロプノールの出来事が待っている」
「ヨーロッパをアナーヒターにゆだねた、ユリウス5世はもういない、ヨーロッパを守る誓約は、マルス移住で果たされている」
「承知しております、なるかならぬかは分かりませんが、惑星テラはミコ様の故郷、出来れば何とかしてさしあげたいのです」
ニヤッと笑ったイシスが、
「額面通りに信じていますよ、期待しています」
こうして、忍とセレスティアの計画は動き出した。
「その計画だが、この予定されているメンバーでは、足りないのではないか?」
「この際、候補者や資格の者を、取り込んでおいてはどうか?」
エカテリーナが、
「名誉刀自にですか?」
「名誉刀自となると、アナーヒターに報告せねばならぬでしょうが、年金を支給されている方は多いはず」
「その方たちの中より、より多く貢献した方の名誉を称えるとすれば、アナーヒターは喜んで許可を下ろすはずでしょう」
「とこかく問題は、故長谷川元帥の七回忌ですね?」
「皆で大挙していけばいいでしょう、セレスティアからの申請願いをださせ、アナーヒターにも見せればいい」
「私たちも、皆で行くと伝えればなお良し、間違いなしに、七回忌にアナーヒターはやってくる」
「後は例のガラナ、マドレーヌが上手くやったでしょう」
「長谷川倫子が色仕掛けするように、セレスティアがそそのかしているのですから、ガラナを飲ませて、未亡人を押し倒し、責任とって下さいね、はいはい、となりますね、当たらずとも遠からずです」
「しかしイシス様、誰がガラナを飲ませるのです?」
「私はしませんよ、お嬢様に嫌われたくありませんから!」
「私が飲ませます、でもその際、ボーナスは貰うわよ」
「しかたありません、夜伽を順次、ずらしましょう」
こんな話が、ニライカナイのハウスキーパー事務局の一室で、話されていました。
その後、極秘にテラのメイド・ハウス・バトラーの、上杉忍がイシスに呼び出されます。
側にはエールが控えていました。
「計画は了承されました、貴女のもくろんでいるテラの直轄惑星化、四級市民地域をなくし、ヴィーナス・ネットワークへ献上品供出するとなれば、我等としても、何とかしなくてはならなくなります」
「例のメス化ボルバキア菌対策、オス殺しも含めて撲滅は困難ですが、環境ホルモン汚染の進行防止と、放射能土壌汚染のクリーン化は可能です、エールは職務上対処できます」
エールが、
「三軍統合司令官アーチダッチスの、イシス様のご命令ですので、中華及び北米の環境ホルモン汚染の進行防止と、放射能土壌汚染のクリーン化は終了しております」
「しかし私見を述べさせていただければ、ミコ様に刃向かった者どもを、助けるのには抵抗があります、一級市民地域なら万難を排して守りますが……」
「ミリタリーの不満は理解しています、ナーキッドも同じような意見なのも、承知しております」
「しかしヴィーナス・ネットワークの約束事、『寵妃』だけがヴィーナス・ネットワークへの影響力を行使できる」
「ゆえに『寵妃』をだせる、ハレムが設立できる直轄惑星は、ヴィーナス・ネットワーク内では優遇される」
「これがヴィーナス・ネットワークの統治の根幹、それゆえ、たとえ種族が人類でなくても、それなりの肢体になってもらっています」
「もっとも生命の進化は、ヒューマノイドの姿に似てきますけどね、魚類や爬虫類が進化しても、不思議に似てきますね……神のお考えなのでしょう」
最後の方の言葉は、独り言のようでした。
「上杉忍、なかなか画策しますね、セレスティアを焚きつけての北米処理、献上品養成のための高女の、フライング設立などは見事な手腕です」
「そして今度のパシフィック、でもヨーロッパは難しいわよ、アナーヒターはあのような性格、切り捨てると決めれば、ロプノールの出来事が待っている」
「ヨーロッパをアナーヒターにゆだねた、ユリウス5世はもういない、ヨーロッパを守る誓約は、マルス移住で果たされている」
「承知しております、なるかならぬかは分かりませんが、惑星テラはミコ様の故郷、出来れば何とかしてさしあげたいのです」
ニヤッと笑ったイシスが、
「額面通りに信じていますよ、期待しています」
こうして、忍とセレスティアの計画は動き出した。
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