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第一章 セレスティア・デヴィッドソンの物語 パープル・ウィドウ
寵妃の夜はなんでもあり
しおりを挟む「ママ、大変だったようね、でもうらやましいわ……」
「そうなの……」
「ママは知らないでしょうが、寵妃になっても、ミコ様の夜に侍るのは大変なのよ、皆いろいろと努力しているの」
「そうなの……」
「そうなのって、どうしたの?」
「いえね、ミコ様にお尻をぶたれたのが、頭を離れないの、恥ずかしいけどもう一度……そればかり、それに口には出せないほど、恥ずかしい目にあったのに……あの日々を再び……女って駄目ね」
「なんだ、そういう事なの?」
「簡単に言うわね」
「私なんか、ミコ様には全てを差し出しているのよ、ポニーガールも命じられるのよ、恥ずかしい恰好でディアヌと二人、ハイステップ・トロットでカートを引いたわよ、股間を刺激されながら、もう狂いそうになったわ」
「そのうち思考が停止していき、ただひたすら命じられた事をすることに幸せを感じたの、そのあとは、はしたないほどの洪水よ」
「ミコ様にかかると、どんな女も狂うの、命じられればそれだけで、腰のあたりからオーガズムが込みあがるの、寵妃と名がつけば、だれもが変態なのよ」
「オムツの話も聞いているけど、それぐらい大したことはないのよ、ただ例の毒薬料理の酷さは、佳人以上の方々、認識したようよ」
「とんでもない臭いで、皆さん、二三日鼻が馬鹿になったと、いっているのを聞いたわ」
「皆さん、私に同情的だったのは、オムツではなかったの?」
「毒薬料理を食べさせられた事が、ほとんどなのよ、下痢は苦しいですから、でもオムツの方は、ミコ様への誘惑手段として、新しい手法だと、皆さんきずいたようよ」
「オムツが?」
「ママ、寵妃はね、足の引っ張り合いはしないし、讒言などもしない、でもミコ様の寵愛は争うのよ」
「ささやかな、私的なお願いも、ある特定の時、特定の場所でなら許されるのよ」
「エラムではイーゼル温泉の湯舟、マルスではスペースラグーン、それも夕食後に、ミコ様に会えればだけれどね」
「でもね、その時は戦場なのよ、ミコ様のお声が掛かるには、夜伽の時などに、印象を強く持って頂かなければならない」
「それに次の夜伽まで、女の官能をミコ様に満たして頂かなければならない、そんなこんなで、夜伽でミコ様を誘惑するのには、皆さんなんでもありなのよ、そしてそれは認められているの」
「じゃあ、オムツなんてのも……」
「そうよ、有名な話があるわよ、テレーサ・オリヴェイラさんを知っているでしょう」
「彼女、床が下手だったよ、そこで考えたのね、パティシエのマドレーヌさんに、夜伽の直前に、自分の体にお菓子のデコレーションをしてもらって、ベッドで待ったのよ」
「そしたらね、ミコ様がハッスルして、それは激しくテレーサを抱いてくれたらしいのね」
「たちまちその『NYOTAIMORI』が流行って、ミコ様のお仕事に支障が出て、禁止になったのよ」
「でもテレーサ・オリヴェイラさん、それ以来、ガラッと変わったのよ」
「そういえば、テレーサさん、近頃変わったと思っていたけど……そうだったの」
「オムツぐらいの羞恥プレイ、夜伽の一つの方法論、寵妃の夜伽の激しさは、そこらの娼婦なんて裸足で逃げ出すわよ」
「アリシアの話を聞いていると、私なんてまだまだの気がしてきたわ」
「夜毎の事に、恥ずかしいというのは一般女官の話よ、ママは寵妃なのよ」
こんな会話が、母娘で交わされた後、元気が出たセレスティアは激変した。
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