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第五十一章 征服戦争

戦闘用アンドロイド

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 そして六体はヨミからの出口、黄泉比良坂(よもつひらさか)を超えてテラに降臨した。

 ジョージアの平原で、私は六体の戦闘用アンドロイドを認めました。
 とても強そうですよ、ヴァンパイア軍団では難しい相手です。

「アテネさん、これは手ごわそうですよ」
「そのようですね、どうやら私は、死力を尽くす必要がありそうです、しかし私は負けません、露払いいたします」

 そう云ってアテネさんは、六体の戦闘用アンドロイドの手前に転移しました、独鈷杵(ドクコショ)の力で転移したのでしょう。
 しかしアテネさん、私は貴女を守りきるつもりなのでね、その手前に転移させてもらいました。

「アテネ、おいしいとこは、主の私に譲りなさい、ね!」
「イシュタル様……」
 私は戦闘用アンドロイドの手前で、六体を睨んでいます。
「私がルシファーです、私と戦いに来たようですね、相手をしましょう」

 人の姿をしていますが、危ない女の雰囲気が漂っています。

「名前を聞いておきましょう」
「一号機械」と一人がいいます……あとは順次、六号機械までいました。
 ちょっと驚きました、この感覚にはついていけそうもありません。

 そして「光栄である」と、ひとことだけ云って荷電粒子砲を撃って来ました。
「無駄だ、お前もわかっているはず、兵器は効かない、しかし私の武器もどうやら効かぬようだな」

 そう相手の武器はナノマシンが防御していますが、私の電撃も当たりません、これには驚きましたが、どうやらこの相手は、何らかの力でエネルギー効果を無効にしているようなのです。

 肉弾戦で決着をつけることになるのでしょうね、なら私は無敵です。
 久しぶりの杖道、この電撃杖は固いですから。

 相手方も同じように感じたようです、でっかい剣を取り出しました。
 四人がかかってきます、あと二人はアテネさんが引き受けてくれています。

 一人が斬りつけてきましたので、これをかわして、こめかみを打ち、更につきをくわえ、見事に相手の胴を貫きました。
 斜面(しゃめん)という技ですが、その瞬間後ろから斬りつけられたので、杖でこの太刀を打ち、これをかわしてそのまま渾身の力で後ろへ突きを繰り出したのです、雷打(らいうち)です。

 二人を倒して余裕が出来たのか、ふとアテネさんを見ると一人を倒した所で、もう一人に隙を衝かれそうです。
「アテネ、危ない!」
 電撃杖を投げつけますと、怯んだ隙にアテネさんが切り捨てました。

 で、私、素手で相手をすることになりました。
 ちょっとまずいですね、この相手、大女なのですよ、しかも機械体ですから、身体硬いですから……クロス・カウンターを狙うことにしました。
 これなら相手の力を利用できますし……
 ただリーチも私のほうが短いし……

 剣で突いて来たのを、チャンスと考え身体を交わしながら、一歩踏み込んで見事にクロス・カウンターを決めました、しかもコークスクリュー・ブローを加えています。

 私、見てくれは華奢ですが、これでも打撃力は半端では無いつもりです、骨折覚悟で拳を打ちぬきますと、相手の胸をぶち抜いたようです。

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