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第一章 ガリレオ衛星ステーションにて

ソル星系外惑星鉄道ステーション群

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 標準ステーションは、ヴィーナス・ネットワーク・レイルロードと呼ばれる宇宙鉄道の、一般的なステーションですが、拡張オプションと呼ばれる物が有ります。

 直径三キロの、球形の宇宙船タイプを四隻、標準ステーションを中心にピラミッド型に増設するのです。
 この増設宇宙船は、二層構造で中心部には小型ですがマイクロブラックホール発生装置があり、母船と同調することも可能となっています。

 三隻分でほぼ母船のマイクロブラックホールと同程度の能力を発揮します。
 母船並みの、マイクロブラックホール発生装置が二基あれば、宇宙を渡れることになります。
 残りの一隻分が予備動力となり、これだけで何とかワープもできます。

 第一層は基本的には何もなく、必要に合わせて改装される事になっており、予備保存ステーションとも呼ばれています。
 このタイプをユニバースは、宇宙鉄道沿いに無数に配置しています。

 これは使いようによっては、とんでもないものなのです。
 マイクロブラックホール発生装置をオーバーロードさせて相手にたたきつけると、そのあたりの空間は消滅してしまうことになります。
 二隻を衝突させると、もっと壮大な破壊がおこります。

 増設したタイプは、標準型拡大稼動ステーションとよばれています。
 もっとも標準ステーション自体も結合できますので、必要に応じて拡大できます。
 こちらは標準型結合ステーションと呼ばれていますが、今のところは、そこまでの物はないようです。

 また標準小型ステーションと呼ばれる物もあります。
 これはローカル路線などに配置されるもので、直径5キロ、二層構造になっており、中心部に重力発生装置がついています。

 内部空間に、内殻都市とよばれる乗員用の都市と、各種の修理工場や補給倉庫があります。
 軍用の個人携帯用兵器や、被服などの製造工場も完備しています。

 天井である表層と呼ばれる第一層の下には、天井都市と呼ばれる居住区もあります。

 表層の上には、宇宙鉄道のステーションや、外殻都市と呼ばれる都市があり、この部分一万名分は即時稼働状態です。

 まあローカル路線などに、配置されていますがね。

 さらには軍事要塞ともよべる、大型の衛星クラスの重要ステーションもあります。
 それとは別に大規模円筒形ステーションもありますが、これは動くことができますが、惑星住民を乗せて避難する移民船のようなものです。
 民間主体のもので、内部都市空間が優先されています。

 かなり発展し、安全な地域の最重要惑星に配置されるもので、防御戦力はかなりの物があります。
 今のところ、フォボスステーションだけではありますがね。

 ヴィーナス・ネットワーク・レイルロードには、貨物鉄道とも呼ばれる鉄道があり、通常の旅客鉄道路線はロングワープで通り抜けていきますが、貨物鉄道はショートワープを繰り返して走ります。

 そこにはステーションとは名ばかりで、戦闘用の宇宙船が膨大に配置されています。
 軍用路線と言われる通り、ヴィーナス・ネットワーク世界を守るのが三大ミリタリーの一つ、ユニバースの使命。

 オルメカが正規軍とするなら、ヨミが警備部隊、そしてユニバースが治安部隊の位置づけですが、ヴィーナス個人の親衛部隊としてのユニバースは、この配置されている軍事ステーション群を全力動員すれば、オルメカの軍事力に匹敵します。
 一度として反乱などしたことのない、ユニバースへの信頼は厚いのです。

 この貨物鉄道は非公開、今のところ民間輸送は許可制、そのためマルスのナーキッドは、ソル星系内の独自の民間輸送を申請したのです。

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