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第九章 ナーキッドの牙城

北のハウス

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 ナーキッドの新体制が発表され、アイスランド防衛隊が出来て、三日目で初の侵入者がやって来ました。

 ヴァルキュリヤチームのブリュンヒルデ隊長が、
「ミコ様、侵入者をつかまえましたが、いかがいたしますか?」
「どの組織に所属しているか調べたら、なにも見つからなかったと、洗脳して放り出しなさい」

「それからブリュンヒルデさん、これから毎日毎晩、こんなことばかり起こりますが、大丈夫ですか?」
「大丈夫です、なんせ戦闘アンドロイドを自負していますから」

「ヴァルキュリヤさん、休暇は必要ないのですか?」
「休暇?アンドロイドに休暇は必要ありません」

「それは間違いです、こんなに綺麗な身体をしているのに……」
 つんつんと胸をつつきます。

「身体は関係ありません」といいますが、満更でもない顔をします。

「機械アンドロイドの貴女たちに失礼かも知れませんが、エールさんみたいに有機体アンドロイドになりませんか?」
「有機体ですか……しかし護衛の任務が……」

「小雪さんを知っていますね、彼女の戦闘能力は比類ないもの、でも彼女は有機体アンドロイドですよ、エールさんに聞いてみたらいかがですか、有機体の身体について」
 私にお尻を触られながら、ブリュンヒルデさんは、
「考えておきます、あぁ」と、云いました。

 あとで判明したのですが、この初めての侵入者はアメリカ政府の人間でした。

 その後も続々とやってきます、ロシアや中国、イギリスもフランスなども。
 そのほか、いかがわしい犯罪組織がいると思えば、マスコミ、とくにイエローペーパーなどは面白おかしく書きたてる為にね。

 この人たちはまず侵入に失敗しますが、ヴァルキュリヤチームの出番など、滅多にありません、というより本気になれば侵入など不可能なのですが、そこは怪しまれない程度にエールさんたちが調整しています。
 レイキャネース・ハウスには、絶対に入れないでしょう。

 そして、ヴァンパイアの娘たちがやってきます。
 カミーラさんと違い、妙齢の美女さんたちです。
 五人はカミーラさんもそうですが、かなり東欧系です、背が高い……足が長いですね……

 年の順に、ゾーイ、セシリア、カーリー、ガートルード、ポーリーン、二十三から十七との事です。
 五人ははっきりといいました、
「私たちは夜の為の献上品です、抱いていただかなければ自決するしかありません」
「……」

 サリーさんに挨拶にいかせましたら、肩をすくめたそうです。
 結局、いただきました……徹底的にね、勿論、趣味ですから、むふふの格好もね……
 ヴァンパイアの娘さんって、興奮すると噛むのですよ……

 お仕置きしておきました、綺麗な娘さんでしたが、この乱れ様……翌日からのお色気の凄い事……
 でもこの五人、戦闘能力の高い事、女スパイさんたちと同程度いやそれ以上の力があります、なんたってテレキネシスの使い手、空も飛べますしね。

 ブラッドメアリーハウスの誕生です。
 隊長は最年長のゾーイさんを任命、夫人のチョーカーを授けます。
 残りは側女のチョーカーを授けました。

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