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第六章 女の園
困りましたよ、困りましたね、だれかHELP……
しおりを挟む片っ端から魔法を乱用して、退院手続きを済まします。
ナオミさん、とても感心しています。
この後、ジョンさんに電話して、お迎えを頼みました。
なにかロングなリムジンが迎えにきました。
おやおや、人相の悪いのが出てきましたよ。
「ミコ様、どうぞ」
「ご苦労様、さあ、乗りましょう」
車はケンブリッジの姉の家へ向かいます、アリシアさんがまっているでしょう。
凄いスピードをだして、あっという間につきますと、アリシアさんが玄関で待っています。
「ミコ様、お話しは伺いました、あとは責任をもってお連れします」
「説明してあげて下さい、さてミトリさんはここで妹さんと静養して下さい、あとを頼みます、ウリカさん、帰りましょう」
さてホットスプリングの屋敷では、サリーさんとアナスタシアさんが、手ぐすね引いて待っていました。
困りましたよ、困りましたね、だれかHELP……
「さてスケベなお嬢様、どのように言い訳するか、しっかりと聞いてあげます」
「きっと見事な理由なのでしょうね!」
「女スパイさんには、かなり邪(よこしま)な気持ちがあるのは否定しませんが、このままでは、警備関係から私たちの事が漏れる恐れがあります」
「ならこの際、私たちの事を知っている、女スパイさんを採用した方が良いかと思いました」
「しかも彼女らは、私に頼ってきましたので……軍事担当者として、採用しようと考えたのです」
「ただナオミさんのことに関しては、邪(よこしま)な気持ちはありません」
「出来たら、そのまま直してあげても良かったのですが、やはり人は何かを得ようとすれば、それなりに代価を支払う事になりますので」
「やれやれ、お嬢様はお優しい……だからエラムを救って頂けたのですが……どうも私は駄目ですね」
サリーさん……
「たしかに、イシュタル様にすがりつく者が出るのは、仕方ないかもしれません」
「もう、これはエラムの出来事がそのまま起こると覚悟した方が良いのでは……」
「アナスタシアさんの云う通りでしょうね、こうなったら、女が出来ることを前提に、今後を考えなければなりません、姉上様に相談しましょう」
「そうですね、マレーネさんにも相談しましょう」
あれ、行ってしまいましたが、私はどうなるの?
ないがしろにされるのには、慣れてしまったのが哀しいですね。
でも、この後が怖いですね、経験上、夜の順番以外に、たしか女の管理組織、ハレムを構築するはず……
とくにエラムの女性たちですから、女の組織はお手の物、というより本能です。
……
でも、仕方ないでしょう、ハウスキーパーとレディズメイドは私が作った職制……
おかげでエラムの危機的状況を、何とかしたのは確かですしね。
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