惑星エラムより愛をこめて 第一部 アラウンド・ザ・ワールド編 【ノーマル版】

ミスター愛妻

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第五章 ゾンビ

女スパイに未練たらたら

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 意外にもウリカさん、皆とすぐに仲良くなります。

 茜さん、つまり私の姉であり、愛人でもあるタブーの塊のような関係の茜さんが、
「ウリカ、貴女は最早ミコの女ですから構いませんが、後の傭兵さんはどうするのですか、貴女の部下ですか?」
「XEサービシズLLCの仕事仲間です、部下というわけではありません」

「そうですか、それならいいのですが、もうすぐ私たちはアイスランドに住居を替えます」
「貴女はついてきてもらいますが、メイドたちと傭兵たちは、アイスランドまでは連れていけません」
「メイドと傭兵のその後は、ネイサンに任せるつもりでした」

 確かにね……
 そうなると、警備の人間をまた探さねばなりませんね、ジョンさんに頼むと、またスパイもどきがはいりますし……構わないのですがね……

 お土産が増えるだけですから、でも、専用のシークレットサービスっていりますね……しかし……秘密厳守になりますと……チョーカーをつけさせなければなりませんし……そうなると女が増えますし……悩ましい限り……

 で、ネイサンさんには馬鹿にされましたが、未練たらたらのスパイさんが頭を過ります。
 彼女たちなら……専属シークレットサービスにするのに……

 なんてったって、私の所にネイサンさんたちが寄こしたのですから、優秀なはず……しかもある意味、どうぞ、と出された女……

 でもね……気がすすまなかったのです。
 ディアヌさんやアリシアさんのように、仕方ない状況なら、強引なこともしましょうが……
 ウリカさんの場合は違いますよ、いわゆる押しかけお妾さんですから、不可抗力、何に対しても弁解ができます。

「はいはい、私は押しかけ愛人、はしたない女です、でもこの身体を、このようにしたのはミコ様、挙句の果てには、このような奴隷の証などつけられて……あぁ……もう少し……」

「今回は特別のエッチ、夜は輪番ですからね、今夜はアナスタシアさんなの」
 ウリカさん、かなりガッカリしていました。

 次の日、ココさんが私を起しに来ました。
 久しぶりにアナスタシアさん、しっぽりしていたのに……
 ココさんが、アナスタシアさんと私のベッドでの姿をみて、顔を赤くしました。

「ココさん、貴女もいつかは私の女になるのでしょう、この姿を見て、恥ずかしがることはないでしょう?貴女もいつかは同じ事をするのですよ」
「いえ、その……感じてしまって……」
と、ココさんがいいますので、抱きしめてあげました。
「それより朝から何か用ですか?」

「そうでした、ミコ様に御面会を申し出ている婦人が来ていますが、いかがされますか?」
「事務担当者には伝えたのですか?」

「ディアヌ様は町へお出かけですし、アリシア様は休暇です、エッダ様が対応されていますが、そのエッダ様がミコ様と茜様に、お出ましをと云われました」

 私と姉をですか、何事なのでしょうね……姉を呼ぶ以上、対外折衝でしょうが……
「アナスタシアさん、また今度、楽しみましょうね」
 すこし不満げなアナスタシアさんです、キスなどしますと、濃厚なキスを返されました。

 服を着て、ココさんと共に、エッダさんの待つ応接室にいきますと……
 昨日、頭をよぎった相手が、切羽つまったような顔で座っています。
 まったく神様のご意思ですかね、こうも思ったことがおこると……

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