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第五章 ゾンビ
クー・シーの遠吼え
しおりを挟むえっ、魔犬君たち、ついてくるって……
まぁいいでしょう、
「ガルム、バーゲスト、クー・シー、おぞましい者たちを滅してきなさい」
屋敷の外に出ましたら、屋敷を取り囲むように、ゾンビさんがわんさかいます。
ナノマシンの防御網は完璧ですね、しかもマレーネさんが屋敷を囲むようにバリアを張っています。
一方的に殺戮しているのはナノマシン……
「ミコ様!」
振り返ると、事務担当者と傭兵隊長が来ています。
「けがをしますよ!それに見てはいけないものです」
傭兵隊長が、
「私はずっとお側に仕えるつもりですから……」
「意味がわかりませんが、いいでしょう」
「クー・シー、貴方の主人を襲う者があそこにいますね、片付けてくれます?」
「傭兵隊長、私の手を握っているように、でないとクー・シーの遠吼えに巻き込まれますよ」
傭兵隊長さんが私の手を握ります。
「クー・シー、力を見せなさい」
クー・シー君、バリアの外に出ていきます。
ナノマシンが守っているようです。
襲い来るゾンビがまたたく間に消滅していきます。
クー・シーが三度、遠吼えをしました。
すこし小さくね。
バリアの外側の、生ける者といってもゾンビは死体ですが、動く者はすべて素粒子レベルで、振動を起こし崩れるように崩壊していきます。
三キロ四方は壊滅したでしょうね、ホットスプリングのすべての死体が、ゾンビとなったようですね。
マレーネさんがやってきて、「あっさり片付きましたが、まだいますね、いかがいたします」
いかがもなにも、片付けるしかないでしょうに……
「バーゲスト、残りを始末してきなさい」
バーゲストの足元から、黒い霧が出てきましたが、闇夜ですから気がつかないでしょう。
鎖を引きずるような音を立てて、ゆっくりとバーゲスト君が歩いていきますが、徐々に姿が薄くなって、終いには消えていきました。
黒い霧の塊が漂いながら、街の方へ向かっていきました。
「マレーネさん、ゾンビさんはどこら辺からきていますか?」
「北へ十七、八キロほど行った、ホットスプリングスビレッジあたりと見られます」
全米最大のゲーテッドコミュニティでしたね、退職者がのんびりと過ごすところです。
こんなところからゾンビですか……
「とにかく行ってみましょう」
「では、車をお出ししましょう、私が運転します」
てっ、云っているのは傭兵隊長さん……
「危ないですから……」
「いえ、お供いたします!」
「しかし……」
マレーネさんが、
「時間がありません、この際、チョーカーを授けては、彼女は理解しているはずです、事務担当者とはどのようなものかを」
「……仕方ない、貴女、事務担当者とは私の奴隷ですよ、夜は私に操を捧げることになりますよ、いいですね」
「すべて理解しています、前も後ろも捧げます」
私はチョーカーを取り出しました、
「これをつけなさい、つけたら車をお願いします」
まったく、この忙しい時に……
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