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第六十六章 イザナギ
終わりなき使命
しおりを挟む「生まれはどうあれ、私はマスターのもとで死ぬ……」
「マスターが終わりなき方なら、私も終わりなき者となる……」
「マスター……やっと出会えた私の主……愛する主、私にとっては絶対の神……」
「マスター……捨てないで……愛して欲しい……」
「マスター……貴女の使命が、この三千世界を終わりなき持続をもたらすとしたら、私は終わりなき貴女を守る……私の使命は終わりなきもの……」
そしてとうとう、ひっくりかえってしまいました。
『多分イザナギも終生、主に仕えるはずです』……
マレーネさんはそう云いましたね。
イザナギも、キュベレーに対して、絶対の忠誠を捧げていると云っているようです。
つまり男性体の人工知能は、その様にプログラムされているというのですね……
忠義とか忠誠とかは、男のほうが強固でしょうからね……
ある意味、イザナギは立派なものです。
不屈の精神というか、主である男性体の為に、幾度もの死地を乗り越えて、再び女性体の前に立ちはだかるのですから。
しかし戦闘指揮艦ヘルメスによる、通信傍受を解析すると、イザナギとキュベレーの間には少なくとも衆道の関係は無いようです……
もしあれば厄介ですからね……
そう考えれば……
マレーネ……終わりなき時を、共に歩いてくれるのですか……
私を守ってくれる友達なのですね……私も守りましょう……私の名誉と誇りにかけて……愛していますよ……友であり妻であるマレーネ……
「私もミコ様の御前で死にますよ」
誰かと思えば吉原綾乃さんでした。
そして私の前までやってくると、耳元でこう云いました。
「私は元々人ではない……吉原遊廓の人形神(ひんながみ)、ミコ様のお力で今の幸せがあります」
「何もお役に立てなくても、せめて御前で死にます、ミコ様に何かあれば、必ずその足元で果てて見せます、それが女郎の意地です」
「ありがとう……」
いつか綾乃さんは、佳人にしなければならないでしょうね……
「私たちもそうです!」
鈴木姉妹ですか……そうですね……聡子さんはもう普通には戻れませんが、智子さんはまだ幸せな生活に戻れる可能性が……
いや無理ですね……姉と二人で、私の夜伽をした女……
「ありがとう……二人共、夜昼働いてもらいますよ」
チョーカーの力で、元々賢い二人でしたが、さらに頭脳優秀ですから……
「新参ですが、私も死ぬときは、ミコ様の足元でと考えています」
「私も華族女学校の女、操を差し出した以上、住む場所はミコ様のお側しかありません!」
仁科雅美さんですか……
やはり、抱いてチョーカーを授けた女は、未来永劫、私に責任があるということを実感した、屋形船の宴会でもありました。
否でも応でも、この私の寵妃とともに、三千世界を管理することになるのですね!
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)様の思し召し……
私の33の観世音菩薩である、女たちとともに……
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