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第六十五章 前哨戦
数的劣勢の対処方法
しおりを挟むシウテクトリさんは、この情報を掴んでいます。
マレーネが全力で艦艇を建造している今、私はすべての軍事情報はオルメカに集中させています。
どこに、アミィみたいなものがいるとも知れない……だから、キュベレー達に不信を持たれぬように、軍事的に活発に行動すべきオルメカに、情報を集めて対処させることにしたのです。
後はゼノビアとタマル、そしてイザナミとバアル・ゼブル、あとは姉だけです。
そして、例のブラックホールもどきの閉鎖空間を、各自の個室につくり、これを行き来できる様にしました。
はっきりいえば、ハイゲートを閉鎖空間でコーティングしたといえば正しいのでしょうか、極秘軍事会議用で、三人のミリタリー指導者と姉と私だけが知っている通路です。
マレーネさんが落ち着いたら、マレーネさんもメンバーにするつもりです。
いまマレーネさんは、回路から火花が飛び散りそうなほどの負荷がかかっていますので、当分はね……無限ループにでも入ったかのようですから……
「さて、キュベレーの情報はかなり把握出来ますが、この状況は良いとはいえません」
「マレーネさんには、四月まで開戦が伸びると伝えると、あと二セット建造するとのことです」
「それでも私たちの艦隊は600隻の最新鋭の艦艇と6000隻のオルメカの艦隊、薫が建造している十四隻プラスアルファの戦闘指揮艦、ゼノビアさんが改装中のヨミに譲渡する約八十隻の輸送艦」
「ゼノビアが召集する艦艇とあわせて、7000隻あまり、相手は十万単位」
「質的にはこちらが圧倒していますが、数的にはむこうが有利、私なら物量にものをいわせます」
「シウテクトリ、貴女ならどう戦いますか?」
「いくら相手が数にまさっても、かなりの低機能艦が多数を占めます」
「戦力的には五分あたり、この戦力を有効に活用するためには、相手に集合させないことは自明の理」
「つまり機動力を発揮して奇襲から強襲、一気に方をつけるべきでしょう」
「そのための下ごしらえは、すんでいるのはご承知の通り、男どもも、そのあたりを十分承知のはず」
「したがって彼らとしても、開戦と同時に一気に全戦力を集結させ、分厚い戦力で包囲し、決着をつけに来るはずです」
「彼らとしても、ヘブン宇宙を総動員している以上、長期戦はありえないはずです」
「私もそう思っています、初動のスピードが鍵となります」
「しかし低機能艦と侮ってはなりません」
「その低機能艦はサイボーグ脳、つまり生体コンピューターが組み込まれています」
「武装は低機能でも、運動性能などは、かなりの物のはずです」
「それについては、こちらもアンドロイド要員に、操船回路を接続します」
「こちらは着脱式ですので、船もろともとはなりません、ご心配には及びません、我等が低能なサイボーグに劣るわけはありません!」
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