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第九章 軍事組織

ブーディッカ婦人戦闘団

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 婦人戦闘団の精鋭が集まっています。
 二十名ぐらいかしらね……やはりノエリさんとグラディス・アンブラーさんがいますね。

 フェドロフM1916に、二式短剣を着けています。
 どうやら銃剣で白兵戦をする気のようです。
 二式拳銃も持っていますね。

「アリアンロッド様に敬礼!」
「皆さんは婦人戦闘団の中でも、選りすぐりの精鋭と聞いていますが、しかし無理はいけませんよ」
「男どもとの白兵戦は不利ですから」

 ノエリさんが、
「我らはそれを望んでおります!」
 心意気は良しとしましょう……

「では私についてきなさい、貴女たちの主の力を知っておいてください」
 久しぶりに、電撃杖を持ち出します。

「では乗り移りますよ」

 ドイツの特設武装商船に転移しました。
 闇の中に二十名程度の美女が浮かび上がります。

「ドイツ帝国海兵大隊の諸君、私に御用のようなので、こちらから出向いてあげました」
「このアリアンロッドが、あの世に送ってあげましょう」

 言うが早いか、グラディス・アンブラーさんが発砲しました、ドイツ兵士の眉間に命中しています。
 クレアさんの「突撃!」の声とともに、二十名の美女が、ドイツ帝国海兵大隊の隊列の間に、再度転移します。

 敵船には、私のナノマシンが満ち満ちています。
 私の電撃杖が青白い光を放ち始めます。
 そして稲妻が踊り始めたのです。
 稲妻は男にだけ直撃します……

 そしてものの十分で、ドイツ帝国海兵大隊一個中隊は全滅しました。
 ドイツ特設武装商船の船員は、半分は生き残っていますので、船長を呼び出し、ケーニヒ・ヴィルヘルム号に追いつくように命じました。

「さて帰りますよ、かわいそうに、ドイツ帝国海兵大隊は海賊に襲われ全滅した模様です」

 その後、無事ポーツマス軍港に到着、生徒さんの事をクレアさんに聞いてみました。

「クレア准将、物になりそうですか?」
「かなり精鋭部隊ができますが、しかし男どもと白兵戦をすれば、一部を除けば負けるでしょう」
「戦場に出る以上、負ければ女はどうなるか、分かりますね?」

「ブリテンの伝説のイケニ族――紀元前1世紀頃から1世紀にかけてブリテン島に存在したケルトの部族――の女王ブーディッカは、ローマ帝国への戦いに臨み、『男は隷属の屈辱に耐えて、生き延びる道を選ぶこともできるであろうが、女である自分は勝利もしくは死の選択しか残されていない』と云ったとか、婦人戦闘団のモットーにしたいと考えています」

「分かりました、その覚悟、私は評価いたします」
「女王ブーディッカですか、戦いの女王の名前ですね、名誉ある女王の名前をいただきましょう」
「新たに設立される婦人戦闘団は、ブーディッカ、そうブーディッカ婦人戦闘団と称しましょう」

 マーブル・ヒル・レディス・スクールの軍事課程の第一期生と、1874年度採用のブラックウィドゥ・スチーム・モービルの軍事社員、そしてアメリカ西部で募集した女性で婦人戦闘団を編成しました。

 まだ生徒隊と呼ぶべき状態ですが、来年の十月をめどに正式に創設する予定です。

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