117 / 121
第三十九章 終戦
02 アンドロイドたち
しおりを挟むでもこの方面でも、ロボットが大量に出てきました。
まずいです、これだけ大量では、ブローニングM2では対処できません。
「しかたありません、あとは頼みましたよ!」
私は一人で新型兵器の前にたちました。
土を掴み「汝が望むものを捧げる」ととなえ、電磁波爆弾を出しました。
エラムに飛ばされた時に、私の頭脳には、軍事機密もインストールされています。
その中に米軍のEMP爆弾も入っています。
電磁パルスを発生させて、電子機器などに流れる過剰な電流によって、半導体や電子回路に損傷を与え、一時的な誤動作を発生させる爆弾です。
有効半径はせいぜい100M程度でしょうが十分です。
ただ一か八かですが、もし私の知りえない回路なら、私の命もここまでです。
結果はオーライです、ロボットは動かなくなりました。
しかしさすがに疲れ果てましたね、こんなものを瞬時に作るために、私の頭脳はオーバーヒートです。
でも自爆兵器の方はまた動きだしました、電子機器は入っていないか、もっと高度な技術が使われているのか……
ブローニングM2が火を噴き、私は再び弾薬作りです。
いけません、身体がいうことを効かなくなりそうです。
私がいま倒れたら味方は全滅です、せめていつもの魔法が使えたら……
アテネさんが、私の状況に気が付きました。
「イシュタル様、お顔が真っ青です。」
と叫びます。
「大丈夫です、私はまだまだ戦えます……」
とにかく私が弾を作らなければ……主席の自爆兵器がなくなるまで……
でも……自分でも……
「マスター、マスター、しっかりしてください、源兵衛です、いまお助けします。」
突然、自爆兵器が動かなくなりました。
私は、
「トール、突撃隊の真価を見せなさい!」
と叫ぶように命じました。
雄叫びを上げて突撃隊は突進します。
そして小雪さんがやってきました。
「マスター、こんなになるまで戦われて……」
「小雪さん、貴方達はこの世界の、このようなことに介入するのは、禁止のはずでは……」
「源兵衛が介入を決断し、私たちアンドロイドにかかっていたロックを解除して、経緯をすべて説明してくれたのです。」
「いま源兵衛が主席の力に対抗しています、魔法は使えます、アリスも来ています。」
「マスターのお身体も、魔法が復活していますので、ほどなくお元気が出るはずです。」
「ただ源兵衛は、いま御返事はできません、マスターがお元気になるまで、私たちで対処します。」
「ビクトリアさん、私と二人で死神をだします、よろしいですね。」
死神が現れました、いつ見ても恐ろしいものです。
味方も怯えていますが、敵はさらに怯えています。
死神が敵に近づいていきます。
敵の先頭にいた、一人の兵士が死神につかまります、すごい悲鳴と共に、敵兵が崩れ落ちていきます。
私はこれで勝てると、初めて思いました。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる