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第三十一章 キリー攻防戦

05 ギルベルトの告白

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 その後、皆さんの予定を決めました。
 基本的に小雪さんとアリスさんは、交互にキリーとリリータウンへ来る。

 ダフネさんとジジさんはシビルでお仕事、アナスタシアさんとマリーさんは、このキリーへ常駐、ビクトリアさんとアテネさんとサリーさんは、私と常に一緒ということにきまりました。
 ビクトリアさんが、約得約得と嬉しそうです。

 ダフネさんとジジさんは、シビルへ帰って行きました。

 さてこの後の、晩さん会のことを、マリーさんへ頼んでおいて、それまで休憩ろ、昼寝することにしました。
 私は本当に疲れていました、どうやら速効で寝たようです。

「お嬢様、晩さん会の準備が整いました、ギルベルト司令官がもうすぐ来られますよ。」
 とサリーさんが起こしにきてくれました。
「お嬢様、髪がぐちゃぐちゃですよ。こちらへお越しください。」
 サリーさんが頭を結いあげてくれます。

 そこへシモーヌさんとソフィーさんが、
「サリーさま、お手伝いいたしましょうか?」
 と言っていますが、私がサリーさんの代わりに、
「今日はサリーさんに結ってもらいたいので、ごめんなさいね。」

「それよりエレン団長とアグネス隊長も招待してきてください。マリーさんにもその旨、言ってきてください、少し慣れましたか?」
 と聞きますと、「はい」と云ってくれました。

 ではご飯を食べにいきましょうか。

「お待たせしました。」
 あれ、三人とも物凄くドレスアップしていますね。

「ギルベルトさん、いつもの男装ではないのですね、それにしてもお綺麗ですね。」
「とりあえず約束通り、このお酒を飲んでみてください。」

 ギルベルトさんはグビグビのんでいますが、「明日、出港ですよ」と言いますと、少し恥ずかしそうに、「そうでした」と下を向いてしまいました。
 この人、案外可愛いのですね。

「イシュタル様、今日は仕方ないですが、いつか酔い潰れるまでお付き合いください。」
「いいですよ、酔いつぶして差し上げましょう。」
「イシュタル様が先につぶれたら、私を側室にしてくれますか?」
「私は強いですよ、その約束、受けてあげます。」

「ところでそちらのお二人を、紹介していただきたいのですが?」
「そうでした、こちらは私の親衛隊になる、麗しき女騎士団のエレン団長、こちらは奉仕の魔女団のアグネス隊長です。」
「エレンさん、アグネスさん、こちらはジャバ王国義勇艦隊のギルベルト司令官です。気をつけてくださいね、私と同様、女好きで有名と、アポロ執政のお墨付きですから。」

「イシュタル様、酷い紹介の仕方ですね、私としてはイシュタル様にお気にいられるように、一世一代のドレスアップをしてきたつもりなのです、言葉づかいも改めているつもりですのに……」

「そんなに私が気にいったのですか?」
「愛していると言ったら困りますか?」
 私は黙って、向かいに座っていたギルベルトさんを引き寄せてキスをし、「少し困りますね、でもありがとう。」といいました。

 そして指輪を取り出すと、ギルベルトさんへ渡し、
「私からの信頼の証です、もし貴女が私を酔いつぶせたら薬指にしてください。」
「ありがとうございます。」
 と、ギルベルトさんは頬を染めました。

 エレン団長が「巫女様、できましたら……その私も……」
 アグネス隊長も「私も……」
 エレンさんとアグネスさんを両手で抱き抱えて、交互に口づけをして、
「貴女たちも私を酔わせたらね、約束しましょう。」
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