42 / 131
第十八章 休暇は楽し?
金閣・銀閣・清水寺
しおりを挟むそれでも朝の八時十分の新幹線に乗ります。
N700系ですから270キロは出るでしょうね、京都へは十時二十八分着の予定です。
東京駅は厳戒態勢、警察がいるわいるわ、その中を、女学生の一団がグリーン席に座りました。
さっそく対面式にして、ペチャクチャペチャクチャ……
おしぼりをもらい、モーニングセットを悩みながら頼みます……朝から食欲旺盛……
ついてきた婦人士官さんの分も頼みました、遠慮していましたが、軍人さんなのですから、お一人あたりワンコインモーニングとかいうものを二つ頼みましたよ。
当然私も、朝のおむすび弁当とかいうものと、胡麻入りチキンのバラエティサンド+コーヒー。
あきれ顔のココさんが、
「ミコお姉さま、朝からおデブ修業ですか?」
まったくこの頃は、口が達者なのですから……
「幾ら食べても、太らないのは知っているでしょう!」
「太らないのですか、羨ましい」
と華宮さんが云いますので、
「洋子さんも太らないはずですよ、指輪の効力の一つのはずです」
「えっーーー太らないのですか?」
沙織さんと洋子さんがはもります。
それからは、新幹線の売り子さんがやってくるたびに、何かを買っていました。
ココさんが大感激をしています。
「早い!早い!」
山陽新幹線なら、300キロはでるのですが……
「京都に着いたら、どこに行くのですか?」
なんでも定番の、半日バスコースとのこと、金閣寺、銀閣寺、清水寺……11時30分に京都駅烏丸口発、約5時間ほどの予定だそうです。
十六、七年前だったか、修学旅行でいったような記憶があります。
あまり時間がないので、京都駅でラーメンを食べています。
京都でラーメンですか?と、富田沙織さんが抗議しますが、いいではないですか、札幌みそらーめんも……
結構、食べましたよ、ラーメン以外に御飯もつけてのラーメン定食……
いそいでバス乗り場へ……満員ですね……何といってもゴールデンウィークですからね。
それにしても物々しいですね、やはり16師団の軍事演習の影響でしょう。
人々の噂では、軍事演習は夜間だそうで……比叡山は夜間立ち入り禁止となっているようです。
バスは北山の金閣寺へ……
「ミコ姉さま、ピカピカ!すごく綺麗!」
やはりアリスさんの妹だけの事はあります。
破壊的なほどの騒々しさを、発揮してくれます。
まあ、外人さんということで、許してくれていますが……
「ココさん、もう少し静かにね」
それにしてもココさんではありませんが、ピカピカです。
問答無用で綺麗と思います、ゴールドは偉大かもしれません。
こんなことを思うなんて、日本人ではないのかもしれません。
次に東山の銀閣寺……
案の定ココさんが「シルバーではない!」、まぁ誰もが思うことではあります。
「作った人のお金が足りなくなって、銀箔を張れなくなった説と、外の漆が光の加減で、銀色に見えたからとの説がありますね」
「お金が足りないなんて、ロマンチックではないわ、光の加減で銀に見えるほうがいいわ」
ロマンチックですか……私には戦争に目をそむけた、気弱な男のモニュメントにみえるのですが……
最後の清水寺はやはり舞台が圧巻、でも私たちはお菓子に夢中……
音羽の滝の近くの茶店で、抹茶とおはぎをいただき……
あとは生八ッ橋につかまり……
焼きたてシュークリーム……問答無用でたかってしまいました。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる