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第三十三章 剣(つるぎ)の山
霊峰剣山
しおりを挟む四国の霊峰、剣山……標高1,955M、昔から色々いわれている山です……
私は大剣神社のご神体、御塔石といわれる大きな岩の真下にある、小さな祠の前に佇んでいます。
十月中ごろの剣山の寒い事……この月の平均気温は6.3度とありますから……しかも今は真夜中……
夜の闇に包まれています、月はなく、降るような星々の瞬きだけが唯一の明かりです。
従うものはエールさん一人……
小さな祠の前で、呟くように言葉を出しました。
「わが名はルシファー、ヴァルナの娘なり」
大岩の中より光の粒が滲みでてきました。
光子(フォトン)を見るとすれば、このような物かもしれません。
光の粒は群れながらも固まりもせず、生体のように夜を泳いでいます。
何かを探しているようでしたが、目的の物を見つけたみたいです。
エールさんの周りに集まりだしてきました、でもぐるぐると周回するだけで……
私にはその意味が理解できました。
「ナタナエルよ、エールは機械体より有機体に進化した、我が命じたのだ」
「そこにいるのはエールに間違いない、我を信ぜよ」
光子はそれを待っていたように、エールさんの身体に浸みこんでいきます。
全ての光子がエールさんに入り、しばらくすると、エールさんが、
「私はエール、テラを守る軍事用監視端末……全てを思い出しました、改めてご挨拶をいたします、軍事称号ルシファーの所有者であられる、愛しのミコ様」
古いエラム語、レムリア方言でそう云いました。
アイスランドのレイキャネース・ハウスで、私は姉の茜、つまりイシスさんですが、マレーネさん、薫さんも急遽エラムより来てもらいました。
このメンバーで、エールさんの話しを聞いています。
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