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第二十九章 火の粉は遠く
火星のテラフォーミング
しおりを挟むアイスランドのナーキッドタウンで、ナーキッド協定国の会議が開かれ、その結果が発表された時、協定国の国民は安堵のため息を漏らします。
火星植民の話しのお蔭で、協定国の優秀な科学者の、ナーキッド入社希望が加速されています。
「ミコ様、ナーキッド協定に入りたい国がいくつかありますが……」
「任せますが、女はいりませんよ、それに最低でも他人を思いやれる国ですよ」
「国家利益も判りますが、人類愛の建前は大事、人種ではなく、その辺でお願いします」
ネイサンさんが、
「その辺は参与のお二人にお願いしようかと、酸いも甘いも知ってられる方ですから」
「そうですね、それがいいでしょう」
「あの二人なら、公平の天秤に乗せられるでしょうから」
最終的には、ヨーロッパ全域の国々になるでしょう、ただし犯罪者、組織犯罪者は不可ですね。
でも早い目に行動しなくては……環境汚染で……男が……
人口が減少したのになぜ、とは思いますが、いままでの蓄積された排尿による、女性ホルモンの汚染は徐々に進行しています。
その上に、遺伝子組み換え植物の、分解されにくい植物エストロゲンが、化学汚染物質の一部と結合など、世界で環境汚染が深刻な地域では、許容限度を最早超えているのです。
とくに中国大陸の工業地帯では、ロシアの核攻撃による放射能が、どのように影響するか、予断をゆるさない状況ですし……
とにかく、もしもの場合、出来るだけ協定各国の文化を、持ちだすつもりでもあります。
マレーネさんは、本格的に環境改造に入りました。
重力は先行して、火星中心核を鉄に改造していますし、計画通り、オールトの雲あたりから水を持ってきて海を創っています。
大気は外惑星から色々持ってきて、カクテルにして、ナノマシンでテラの大気そっくりに作り替えました。
上空には太陽風、つまりプラズマをエネルギーとして、光と熱に変換する、新型のナノマシンが浮遊しています。
恐ろしい事に七日七晩で、とにかく世界を作り上げました。
水と光と風と大気……循環が始まります。
物凄い嵐、雨と風と……ナノマシンの威力とアスラ族の科学技術のなせる技ですが、目の前で天地創造を見せつけられると、神とはこのような物かと思い知ります。
十日めに、火星が落ち着き始めます。
海は淡水、巨大な湖です、この水飲めるのですよ。
海がきらめき、といっても巨大な湖ですが、湖面に白い雲が映え、火星に青空が広がっています。
バイカル湖あたりから、ありとあらゆる魚類を持ちこみますが、この火星に適応できるように、遺伝子操作をして、その日から生存できるように、物凄い数のクローンを作り、微生物などとともに、一気に放流します。
同時に動植物も、ドイツあたりの動植物を赤道に配置して、順に極地までの気候の物を一気に移植します。
これも遺伝子操作で、根付くようになっています。
取りあえずこの後、半年で落ち着くとのことです。
まぁマレーネさんの事、手抜かりはないはずですし、なにかあっても、ナノマシンが自動的にテラの気候にするはずです。
火星のテラフォーミングは順調ですが……
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