1 / 32
シリーズ001
000 異世界ダイナーと双子の転生者
しおりを挟む
この『オルケ』という町には目立った特産もなく、あるのは一見穏やかに見える農耕地帯と、必要最低限の店舗のみだ。しかしこの近隣にはまともな商店はほとんどなく、嫌ならば属国である大国『ヤズ』の首都に赴かなければならないが、ここからでは馬車で三日は掛かってしまう。
だから前世のアルバイト経験を基に一儲けしようと、この町唯一の定食屋を立ち上げたのが、転生者でもあるユキ・ゼイモトである。
そんなユキの朝は早い。
夜明け前に二階の自室から起き出して一階に降り、包丁の具合を確かめる。特に異常がなければ、そのまま料理の仕込みに取り掛かった。もう一人の従業員は未だに夢の中だが、開店前に掃除させるまでは寝かせておくのが、ダイナー『ストレンジャー』の習慣であった。
この店の名物はこことは別の世界でのメジャーな食べ物、ハンバーガーだ。前世で働いていた店のレシピをこの世界でも調理可能なようにアレンジしたものだが、素材が若干異なるだけで味にそこまで差はない。ただし馴染みが薄いので、客足と一緒で注文数が伸びないのがユキの悩みの種だが。
「ぼちぼち、腹減ってきたな……」
残りで作ったハンバーグと卵をフライパンに載せ、軽く塩胡椒を振ってから火に掛ける。一緒に水を張ったやかんも火に掛け、後は焼き上がるまで待てばいい。そして匂いに反応したのか、二階から足音が聞こえてきた。
「ふぁああ……おふぁよぉはん」
「おはよう、カナタ。コーヒー淹れてくれ」
ユキとよく似た容姿の彼女、カナタ・ゼイモトはいつものこととコーヒーを淹れる準備に取り掛かる。金髪を伸ばして首元で縛っているユキと違い、カナタは肩程のセミロングをそのまま下ろしていた。
双子であるユキとカナタの違いは、性別と髪形位だろう。ダイナー『ストレンジャー』はこの二人で運営されている。他に従業員はいない。
店内はカウンターが五席、四人掛けのテーブル席が二つと規模が小さいので、二人でも十分賄えるのだ。
そして朝食後に二人が掃除を終えた頃には、開店時間が近づいてくる。つまり気の早い常連が足を運ぶ頃合いだった。
実際、店に向かってくる者が一人いた。
紫がかった白髪の男は開店間近の『ストレンジャー』に入るとすぐに、座り慣れたカウンターの端の席に腰掛けた。
「いつもの」
「はいな」
いつも通りのやり取りをしてから、カナタはユキに注文を伝えた。
「ゴ○ブリ炒めと昨日の残飯スープよろ~」
「はいはい、ベーコンエッグとコーヒー、弁当の持ち帰りね」
……訂正、昨日は『ヤモリの串焼きと泡の抜けたエール』と伝えて、ユキはそれをきちんと本来の注文に訳していました。
しかしやり取り自体はもう慣れているのか、見かけはショタ手前でも二人の幼馴染である常連のフィル・クロスライトは、気にしたそぶりも見せずに軽く伸びをしていた。
「随分眠そうだな。忙しいのか?」
「いや、面倒な仕事が入ってな。昨日はその準備してたら遅くなってさ、未だ眠いんだよ……」
欠伸を噛み殺す幼馴染の為に、ユキはフィルのコーヒーを少し濃い目に淹れていく。ちなみにカナタは、残りの掃除と開店準備で店の前に出ていた。
「しっかし……」
仕事着として購入し、改造したエプロンドレス(膝より上のミニ)で動き回るカナタのスカートの中を遠目で覗こうとするフィル。どうせ覗けないことは分かっているのか、ユキはそれを咎めることなく、淡々と注文通りの品をカウンターに並べた。
「……相変わらず覗けないな。いつも思うが、どうなっているんだ?」
「スカートに何か仕込んでんだろう、どうせ」
実際、あれだけ(無駄に)動き回れば、覗こうとするフィルでなくとも、誰かしらの目に留まるはずだが、そういう話は兄ですら聞いたことがない。
そんなことを話しているうちに、カナタが札を返して開店の合図を出してから、店の中に入ってきた。その後ろには、ユキ達が初めて見る男を連れている。
「お兄、お客やで~」
「いらっしゃい、ご注文は?」
「……鱗豚肉のスペアリブだ」
店内の看板を見て、男はそう注文してから、フィルとは二個隣、真ん中のカウンター席に腰掛けた。
「スペアリブね、ちょっと待っててくれ」
仕込みはできているので、後は焼くだけだ。
朝から胃もたれしないのかとも思うが、注文は注文だ。ユキが料理に手を抜く理由はない。
「そういえば、最近肉の物価が上がったって聞いたが、本当か?」
「肉以外にも上がってるよ。特に湖が近くにないから、魚介類がそろそろ倍額に届きそうだ」
この世界に転生したユキやカナタが絶望したことの一つが、『海』そのものが存在しないことだった。幸いにも湖があちこちに点在しているので魚介類は事欠かないが、以前いた『地球』世界程豊富ではなく、入手の困難さがさらに値を吊り上げる原因と化している。
「お陰でブイヤベースやパエリアは未だに欠品扱いだ」
「パエリアは好物なんだけどな……」
「魚介類抜きで良ければ作ってやれるぞ。……はいおまち」
水の入ったコップと、皿に盛りつけたスペアリブを男の前に置いた。カウンター席なのでカナタがわざわざ運ぶ必要もなく、給仕したユキはそのままキッチン内の椅子に腰掛け、フィルとの会話に戻った。
「……どっかで戦争でも始まるのか?」
「いや、鉄の相場は動いてないから……多分、交易路が潰れたんだと思う」
戦争に不可欠なのは、食料だけではない。
武器や防具を作る為の金属も重要となってくる。だから戦争が起きる前兆としては、関連する物全ての物価が上昇する。戦争に関わる国が、必要物資を徹底的に買い占めるからだ。
しかし、鉄の相場が上がってない以上、恐らくはフィルの考えが正しいのだろう。
「ただでさえ、南東には『犯罪者達の巣窟』があるんだ。この町だって、周囲は盗賊に囲まれていると考えた方がいいだろうな」
「それで行商が護衛代をケチってたら、世話ないよな……」
「……まったくだ」
しかし、ユキに応えたのはフィルではなく、黙々とスペアリブを食べていたはずの男だった。その手には武器があり、刃をカウンター上に掲げ、ユキの首元に当てている。
「金がない。首掻っ切られたくなかったら、食料を寄越せ」
「はあ、またか……」
突き出された小剣は刃毀れが酷く、柄の方の刀身には錆が浮いている。おそらくは盗賊に身を窶した冒険者崩れだ。この辺りでは特段、珍しいことではない。
「昔は同じ状況でもビビったんだけどな……慣れてくるとこうも無反応になるのかと、若干寂しくなってくる」
「おい、聞いてんのかっ!?」
ユキは動かない。フィルも視線は切らないものの、コーヒーを飲んでいる。
「いいからさっさどがはっ!?」
「ほい一丁っ!」
こっそりと忍び寄ったカナタがフライパンで(面ではなく縁を打点にして)ぶん殴った。
男の背後が見えていた二人には分かり切っていた結末だったので、特に感慨もなく、双子掛かりで身包みを剥いでいく。フィルは拾い上げた小剣の方を確かめていた。
「……駄目だな。売り物にならん」
「持ち物も大したことないし……こいつが賞金首であることを祈るか」
前世では平和な世界に生きていたものの、今世では生まれた時からこれが当たり前になっているのだ。今更盗賊の一人や二人、怖がる者は客を含めてこの店にはいない。
「やれやれ……また食い逃げかいな」
「いつものことだろ」
そう言うユキだが、フィルは思うところがあるのか、朝食代をカウンターの上に置き、立ち上がりながら口を開いた。
「とはいえ、さっきの話もあるし……いいかげん、考えた方がいいんじゃないのか?」
「……そんな金あるように見えるか?」
懐事情を理解しているのか、フィルは弁当を片手に、静かに首を振る。
しかしユキも以前から考えていたことなので、今回を機に本気で検討せざるを得なくなっていた。
「護衛……雇うかな?」
だから前世のアルバイト経験を基に一儲けしようと、この町唯一の定食屋を立ち上げたのが、転生者でもあるユキ・ゼイモトである。
そんなユキの朝は早い。
夜明け前に二階の自室から起き出して一階に降り、包丁の具合を確かめる。特に異常がなければ、そのまま料理の仕込みに取り掛かった。もう一人の従業員は未だに夢の中だが、開店前に掃除させるまでは寝かせておくのが、ダイナー『ストレンジャー』の習慣であった。
この店の名物はこことは別の世界でのメジャーな食べ物、ハンバーガーだ。前世で働いていた店のレシピをこの世界でも調理可能なようにアレンジしたものだが、素材が若干異なるだけで味にそこまで差はない。ただし馴染みが薄いので、客足と一緒で注文数が伸びないのがユキの悩みの種だが。
「ぼちぼち、腹減ってきたな……」
残りで作ったハンバーグと卵をフライパンに載せ、軽く塩胡椒を振ってから火に掛ける。一緒に水を張ったやかんも火に掛け、後は焼き上がるまで待てばいい。そして匂いに反応したのか、二階から足音が聞こえてきた。
「ふぁああ……おふぁよぉはん」
「おはよう、カナタ。コーヒー淹れてくれ」
ユキとよく似た容姿の彼女、カナタ・ゼイモトはいつものこととコーヒーを淹れる準備に取り掛かる。金髪を伸ばして首元で縛っているユキと違い、カナタは肩程のセミロングをそのまま下ろしていた。
双子であるユキとカナタの違いは、性別と髪形位だろう。ダイナー『ストレンジャー』はこの二人で運営されている。他に従業員はいない。
店内はカウンターが五席、四人掛けのテーブル席が二つと規模が小さいので、二人でも十分賄えるのだ。
そして朝食後に二人が掃除を終えた頃には、開店時間が近づいてくる。つまり気の早い常連が足を運ぶ頃合いだった。
実際、店に向かってくる者が一人いた。
紫がかった白髪の男は開店間近の『ストレンジャー』に入るとすぐに、座り慣れたカウンターの端の席に腰掛けた。
「いつもの」
「はいな」
いつも通りのやり取りをしてから、カナタはユキに注文を伝えた。
「ゴ○ブリ炒めと昨日の残飯スープよろ~」
「はいはい、ベーコンエッグとコーヒー、弁当の持ち帰りね」
……訂正、昨日は『ヤモリの串焼きと泡の抜けたエール』と伝えて、ユキはそれをきちんと本来の注文に訳していました。
しかしやり取り自体はもう慣れているのか、見かけはショタ手前でも二人の幼馴染である常連のフィル・クロスライトは、気にしたそぶりも見せずに軽く伸びをしていた。
「随分眠そうだな。忙しいのか?」
「いや、面倒な仕事が入ってな。昨日はその準備してたら遅くなってさ、未だ眠いんだよ……」
欠伸を噛み殺す幼馴染の為に、ユキはフィルのコーヒーを少し濃い目に淹れていく。ちなみにカナタは、残りの掃除と開店準備で店の前に出ていた。
「しっかし……」
仕事着として購入し、改造したエプロンドレス(膝より上のミニ)で動き回るカナタのスカートの中を遠目で覗こうとするフィル。どうせ覗けないことは分かっているのか、ユキはそれを咎めることなく、淡々と注文通りの品をカウンターに並べた。
「……相変わらず覗けないな。いつも思うが、どうなっているんだ?」
「スカートに何か仕込んでんだろう、どうせ」
実際、あれだけ(無駄に)動き回れば、覗こうとするフィルでなくとも、誰かしらの目に留まるはずだが、そういう話は兄ですら聞いたことがない。
そんなことを話しているうちに、カナタが札を返して開店の合図を出してから、店の中に入ってきた。その後ろには、ユキ達が初めて見る男を連れている。
「お兄、お客やで~」
「いらっしゃい、ご注文は?」
「……鱗豚肉のスペアリブだ」
店内の看板を見て、男はそう注文してから、フィルとは二個隣、真ん中のカウンター席に腰掛けた。
「スペアリブね、ちょっと待っててくれ」
仕込みはできているので、後は焼くだけだ。
朝から胃もたれしないのかとも思うが、注文は注文だ。ユキが料理に手を抜く理由はない。
「そういえば、最近肉の物価が上がったって聞いたが、本当か?」
「肉以外にも上がってるよ。特に湖が近くにないから、魚介類がそろそろ倍額に届きそうだ」
この世界に転生したユキやカナタが絶望したことの一つが、『海』そのものが存在しないことだった。幸いにも湖があちこちに点在しているので魚介類は事欠かないが、以前いた『地球』世界程豊富ではなく、入手の困難さがさらに値を吊り上げる原因と化している。
「お陰でブイヤベースやパエリアは未だに欠品扱いだ」
「パエリアは好物なんだけどな……」
「魚介類抜きで良ければ作ってやれるぞ。……はいおまち」
水の入ったコップと、皿に盛りつけたスペアリブを男の前に置いた。カウンター席なのでカナタがわざわざ運ぶ必要もなく、給仕したユキはそのままキッチン内の椅子に腰掛け、フィルとの会話に戻った。
「……どっかで戦争でも始まるのか?」
「いや、鉄の相場は動いてないから……多分、交易路が潰れたんだと思う」
戦争に不可欠なのは、食料だけではない。
武器や防具を作る為の金属も重要となってくる。だから戦争が起きる前兆としては、関連する物全ての物価が上昇する。戦争に関わる国が、必要物資を徹底的に買い占めるからだ。
しかし、鉄の相場が上がってない以上、恐らくはフィルの考えが正しいのだろう。
「ただでさえ、南東には『犯罪者達の巣窟』があるんだ。この町だって、周囲は盗賊に囲まれていると考えた方がいいだろうな」
「それで行商が護衛代をケチってたら、世話ないよな……」
「……まったくだ」
しかし、ユキに応えたのはフィルではなく、黙々とスペアリブを食べていたはずの男だった。その手には武器があり、刃をカウンター上に掲げ、ユキの首元に当てている。
「金がない。首掻っ切られたくなかったら、食料を寄越せ」
「はあ、またか……」
突き出された小剣は刃毀れが酷く、柄の方の刀身には錆が浮いている。おそらくは盗賊に身を窶した冒険者崩れだ。この辺りでは特段、珍しいことではない。
「昔は同じ状況でもビビったんだけどな……慣れてくるとこうも無反応になるのかと、若干寂しくなってくる」
「おい、聞いてんのかっ!?」
ユキは動かない。フィルも視線は切らないものの、コーヒーを飲んでいる。
「いいからさっさどがはっ!?」
「ほい一丁っ!」
こっそりと忍び寄ったカナタがフライパンで(面ではなく縁を打点にして)ぶん殴った。
男の背後が見えていた二人には分かり切っていた結末だったので、特に感慨もなく、双子掛かりで身包みを剥いでいく。フィルは拾い上げた小剣の方を確かめていた。
「……駄目だな。売り物にならん」
「持ち物も大したことないし……こいつが賞金首であることを祈るか」
前世では平和な世界に生きていたものの、今世では生まれた時からこれが当たり前になっているのだ。今更盗賊の一人や二人、怖がる者は客を含めてこの店にはいない。
「やれやれ……また食い逃げかいな」
「いつものことだろ」
そう言うユキだが、フィルは思うところがあるのか、朝食代をカウンターの上に置き、立ち上がりながら口を開いた。
「とはいえ、さっきの話もあるし……いいかげん、考えた方がいいんじゃないのか?」
「……そんな金あるように見えるか?」
懐事情を理解しているのか、フィルは弁当を片手に、静かに首を振る。
しかしユキも以前から考えていたことなので、今回を機に本気で検討せざるを得なくなっていた。
「護衛……雇うかな?」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる