25 / 44
リナ、驚く
しおりを挟む
リナはオーランドの腕に囲われて、ハノンの背に乗っていた。
密着加減が少し恥ずかしいが、危ないと言われると拒むのも子供っぽい。
ちらりと後ろを振り合えると、オーランド王子はにっこり笑い返してくる。
(なんか……圧力でもかけられてるのかなぁ……)
王子という立場上『救国の乙女』に求婚している。リナにはそう思われてならない。
眉をハの字にしたリナの気持ちは置き去りに、ハノンの翼はリナを王宮へと連れて行く。
尖塔を幾つも連ねた王宮の上空をハノンがぐるりと回る。
こうして上空から見ると、王宮は灰色の大地にぽっかりと白く浮かんでいる。市街地は王宮を囲んで蜘蛛の巣のごとく広がっている。
(緑色のない国なんだ……)
改めてリナは感じ入る。リナの暮らしていた森の豊かさ――それでも、世界樹の恵み豊かな中の国の大地の豊かさには大いに劣る――とは反対に、王宮は朝の国がある土地の、そもそもの厳しさの上に成り立っている。
だから王宮の地下には水路が満遍なく走っているのだ。
この国は竜との契約なしでは成り立たない。
畢竟、国民が王室に向ける畏敬の念は高まる。王室、すなわち竜騎士である。
竜が高度を落としていく。ぐんぐんと地表が近くなり、市街地の人影が見えてくる。
誰しもが口を大きく開けて叫んでいる。
「竜騎士オーランド王子! 乙女フロリナ!」
「フロリナさま!」
潮騒のように人々の声はうねり、徐々に大きくなった。
ハノンが最も高い尖塔の上に降り立つ。
もはや疑いようも無く、リナは王子とともに、歓呼の声に迎えられていた。
おそるおそる振り返ると、オーランド王子は「それ見たことか」と言わんばかり目を細めた。
「リナ、君はもう、俺だけじゃない。この国にとって、最も大切なひとの一人なんだ」
(……そんなこと言われても、困るんだけど)
リナの腕に締め付けられた竜の幼生が「ぎゅ」と呻く。
「降りてみようか」
「えっ!?」
オーランド王子がハノンに合図を送ると、ハノンは優美な首をもたげて、再び飛び立った。
尖塔を繋ぐ階段の間を鮮やかに滑り抜け、城門の前に降り立つ。
内側から一抱えもする太さの鉄の閂のかけられた扉。
オーランド王子はリナの手を取ってハノンの背から降りると、城門に手を翳した。
「開錠」
ぎん! と閂がオーランド王子の声に応じて震える。
ぎ、ぎぎ、ぎ
閂はオーランド王子の命令に従って、自ら滑り始める
ごとんと閂が落ちて、リナは息を吸い込んだ。
扉が開く。
細い隙間から、怒濤のように歓声が溢れ込んでくる。
「民達は王宮には入ってこられない。ほら見てごらん、グリフォンが駆けてゆく」
王宮の門からはまた長い階段が続く。それは、この朝の国の大地が平坦で無いため。岩山を無理矢理にならしたような地形の岡の上に王宮はあって、城門から市街地が一望出来る。
波濤のように押し寄せるのは歓声だけでは無かった。人々は集まり、おのおのが手を伸ばしていた。
騎士達が、人々が将棋倒しにならないように、また王宮へと駈け上がってこぬように盾を構えている。
人々は上方を、オーランド王子とフロリナの姿を求めている。人々の顔には紛れもない歓喜の表情があった。手足は歓喜に突き動かされている。
「ちっ! 抑えきれないか」
ドラコスは騎士達を背後から指揮していた。騎士達はよく訓練されていた。英雄王子と救国の乙女の姿を見ようと我を忘れた民衆を跳ね返さず、こちらもはじき飛ばされず、ただ堪える。
盾にかかるのは、国民の命の重さだ。
「おらぁっ! そこ! もっと腰さげろぉ!」
ドラコスが叫んだ先には、まだまだひよっこの騎士がいる。
彼が構えた盾の向こうには大柄な男性が。
盾の重さと重心の低さがあれば、自分の体重を上回る相手でも抑制が可能だ。
大柄な男性が興奮のままに新米騎士に殴りかかる。騎士の後ろ姿が揺らいだ。
「ちっ! なってねぇな!」
ドラコスは素早く新米騎士の横に滑り込む。
彼を後ろに突き飛ばすと同時に、代わって盾を持った。
優れた騎士は、剣のみを使うのでは無い。
「よっ」
あくまでもかけ声のみは軽やかに、盾は重い。
ドラコスはぐっと重心を低くして、民衆に向けたのとは逆の足を大きく引いて、つっかえ棒のようにする。
殴りかかった男性は、自分の拳が盾をうち、その痛みに更に興奮して、次は意図的に殴りかかってきた。
大ぶりな動作。拳を大きく振りかぶった瞬間、ドラコスは、相手の懐に楯ごと一歩飛び込んだ。
どすんと鈍い衝撃から楯からドラコスの腕に伝わる。
顎を楯で殴り上げられた格好になって、男性は呻きながら昏倒する。
「手荒なことはよくねぇな」
男性はドラコスに完全に制圧された。 人々の勢いは一旦弱まるがすぐに盛り返す。
「きりがねえ! 来い! 俺の翼! 俺の獅子! 誇り高きグリフォンよ!」
機を窺っていたグリフォンが、楯を投げ捨てたドラコスの横に舞い降りる。
鷹の翼が起こす風が、騎士と民衆の衣装を巻き上げる。鷹の横顔は冷徹に熱狂の最中にある人々を睥睨する。
そして、黄色い嘴を僅かに開いた。
(すごい……透き通る笛みたいな声……)
リナは思わず聞き入った。
高く響く鳴き声は、翼が風を切る鋭さそのまま、民衆の声を割いていく。
ばさりとグリフォンが翼を畳む頃には、あたりはすっかり静まっていた。
民衆達は名残惜しげに、王宮を振り返り振り返りしながら散っていく。
ドラコスは騎士達に撤収を指示する。
自分はグリフォンを従えて、門へ続く階段を上ってきた。
堂々たる体躯。騎士団長の貫禄。
彼はリナとオーランド王子の前に跪いた。
ドラコスはオーランド王子と目を合わせてから、先に、フロリナに語りかけた。
「お嬢ちゃん……いいや、救国の乙女フロリナ。その……もう、体調はいいのか?」
ドラコスの左頬の傷。懐かしさで胸が詰まって言葉にならない。リナはこくこくと頷いた。
「民達を喜ばせてやりたいと思ったのだが、予想以上だったな」
「そりゃそうですよ、王子……。民達がどれだけフロリナを誇りに思って愛しているか、王子もご存じでしょう」
「はは、確かにな」
リナはそこで二人の会話に割って入った。
「ちょ、ちょっと待って、どういうこと!?」
ドラコスとオーランド王子は顔を見合わせる。
「どうってそりゃ……。この国の大神官の娘が、世界を救った先祖返りのエルフだって知れ渡ってますからね」
ドラコスは続く言葉は飲み込んだ。「付け加えれば、未婚の世継ぎの王子の花嫁と国民は思っている」
「えぇー……そんなの困るよ……。あっ、皆は!? 早く皆に……」
リナはオーランド王子とドラコスに背を向ける。
ととっと駆けだして、二人を振り返った。
「神殿?」
金銀斑の髪が揺れる。若葉色の瞳がきらきらと輝いた。
「ああ」
オーランド王子は短く返す。
背後で門が重たく閉じた。
王子が手も触れず外した閂を、騎士達が集まってかけ直す。
「行こう、きゅーちゃん、ハノン。おいで、グリフォン」
リナに呼ばれたグリフォンはリナと竜の幼生について行く。
尖った耳をしたエルフの娘と、竜とグリフォン。
それを見送って、ドラコスは低く呟いた。
「フロリナが、元気そうで良かったです」
「……ああ」
「あとは、『サクヤ』ですか……。俺にはフロリナが、こう言っちゃ悪いですが、あの怪我のせいで……そこだけ少しおかしくなってるんじゃないかと思うんですけどね」
オーランド王子の形ばかりの首肯に、ドラコスは決まり悪げに黒っぽい髪をかき上げた。
「俺達も神殿に行きましょう……。『サクヤ』が召喚されなければ、リナも諦めざるを得ない。そうすれば」
ここでオーランド王子は首を振った。
聡明な世継ぎの王子は、騎士団長の心もお見通しであったから。
「……全てを選ぶのは、リナだ」
密着加減が少し恥ずかしいが、危ないと言われると拒むのも子供っぽい。
ちらりと後ろを振り合えると、オーランド王子はにっこり笑い返してくる。
(なんか……圧力でもかけられてるのかなぁ……)
王子という立場上『救国の乙女』に求婚している。リナにはそう思われてならない。
眉をハの字にしたリナの気持ちは置き去りに、ハノンの翼はリナを王宮へと連れて行く。
尖塔を幾つも連ねた王宮の上空をハノンがぐるりと回る。
こうして上空から見ると、王宮は灰色の大地にぽっかりと白く浮かんでいる。市街地は王宮を囲んで蜘蛛の巣のごとく広がっている。
(緑色のない国なんだ……)
改めてリナは感じ入る。リナの暮らしていた森の豊かさ――それでも、世界樹の恵み豊かな中の国の大地の豊かさには大いに劣る――とは反対に、王宮は朝の国がある土地の、そもそもの厳しさの上に成り立っている。
だから王宮の地下には水路が満遍なく走っているのだ。
この国は竜との契約なしでは成り立たない。
畢竟、国民が王室に向ける畏敬の念は高まる。王室、すなわち竜騎士である。
竜が高度を落としていく。ぐんぐんと地表が近くなり、市街地の人影が見えてくる。
誰しもが口を大きく開けて叫んでいる。
「竜騎士オーランド王子! 乙女フロリナ!」
「フロリナさま!」
潮騒のように人々の声はうねり、徐々に大きくなった。
ハノンが最も高い尖塔の上に降り立つ。
もはや疑いようも無く、リナは王子とともに、歓呼の声に迎えられていた。
おそるおそる振り返ると、オーランド王子は「それ見たことか」と言わんばかり目を細めた。
「リナ、君はもう、俺だけじゃない。この国にとって、最も大切なひとの一人なんだ」
(……そんなこと言われても、困るんだけど)
リナの腕に締め付けられた竜の幼生が「ぎゅ」と呻く。
「降りてみようか」
「えっ!?」
オーランド王子がハノンに合図を送ると、ハノンは優美な首をもたげて、再び飛び立った。
尖塔を繋ぐ階段の間を鮮やかに滑り抜け、城門の前に降り立つ。
内側から一抱えもする太さの鉄の閂のかけられた扉。
オーランド王子はリナの手を取ってハノンの背から降りると、城門に手を翳した。
「開錠」
ぎん! と閂がオーランド王子の声に応じて震える。
ぎ、ぎぎ、ぎ
閂はオーランド王子の命令に従って、自ら滑り始める
ごとんと閂が落ちて、リナは息を吸い込んだ。
扉が開く。
細い隙間から、怒濤のように歓声が溢れ込んでくる。
「民達は王宮には入ってこられない。ほら見てごらん、グリフォンが駆けてゆく」
王宮の門からはまた長い階段が続く。それは、この朝の国の大地が平坦で無いため。岩山を無理矢理にならしたような地形の岡の上に王宮はあって、城門から市街地が一望出来る。
波濤のように押し寄せるのは歓声だけでは無かった。人々は集まり、おのおのが手を伸ばしていた。
騎士達が、人々が将棋倒しにならないように、また王宮へと駈け上がってこぬように盾を構えている。
人々は上方を、オーランド王子とフロリナの姿を求めている。人々の顔には紛れもない歓喜の表情があった。手足は歓喜に突き動かされている。
「ちっ! 抑えきれないか」
ドラコスは騎士達を背後から指揮していた。騎士達はよく訓練されていた。英雄王子と救国の乙女の姿を見ようと我を忘れた民衆を跳ね返さず、こちらもはじき飛ばされず、ただ堪える。
盾にかかるのは、国民の命の重さだ。
「おらぁっ! そこ! もっと腰さげろぉ!」
ドラコスが叫んだ先には、まだまだひよっこの騎士がいる。
彼が構えた盾の向こうには大柄な男性が。
盾の重さと重心の低さがあれば、自分の体重を上回る相手でも抑制が可能だ。
大柄な男性が興奮のままに新米騎士に殴りかかる。騎士の後ろ姿が揺らいだ。
「ちっ! なってねぇな!」
ドラコスは素早く新米騎士の横に滑り込む。
彼を後ろに突き飛ばすと同時に、代わって盾を持った。
優れた騎士は、剣のみを使うのでは無い。
「よっ」
あくまでもかけ声のみは軽やかに、盾は重い。
ドラコスはぐっと重心を低くして、民衆に向けたのとは逆の足を大きく引いて、つっかえ棒のようにする。
殴りかかった男性は、自分の拳が盾をうち、その痛みに更に興奮して、次は意図的に殴りかかってきた。
大ぶりな動作。拳を大きく振りかぶった瞬間、ドラコスは、相手の懐に楯ごと一歩飛び込んだ。
どすんと鈍い衝撃から楯からドラコスの腕に伝わる。
顎を楯で殴り上げられた格好になって、男性は呻きながら昏倒する。
「手荒なことはよくねぇな」
男性はドラコスに完全に制圧された。 人々の勢いは一旦弱まるがすぐに盛り返す。
「きりがねえ! 来い! 俺の翼! 俺の獅子! 誇り高きグリフォンよ!」
機を窺っていたグリフォンが、楯を投げ捨てたドラコスの横に舞い降りる。
鷹の翼が起こす風が、騎士と民衆の衣装を巻き上げる。鷹の横顔は冷徹に熱狂の最中にある人々を睥睨する。
そして、黄色い嘴を僅かに開いた。
(すごい……透き通る笛みたいな声……)
リナは思わず聞き入った。
高く響く鳴き声は、翼が風を切る鋭さそのまま、民衆の声を割いていく。
ばさりとグリフォンが翼を畳む頃には、あたりはすっかり静まっていた。
民衆達は名残惜しげに、王宮を振り返り振り返りしながら散っていく。
ドラコスは騎士達に撤収を指示する。
自分はグリフォンを従えて、門へ続く階段を上ってきた。
堂々たる体躯。騎士団長の貫禄。
彼はリナとオーランド王子の前に跪いた。
ドラコスはオーランド王子と目を合わせてから、先に、フロリナに語りかけた。
「お嬢ちゃん……いいや、救国の乙女フロリナ。その……もう、体調はいいのか?」
ドラコスの左頬の傷。懐かしさで胸が詰まって言葉にならない。リナはこくこくと頷いた。
「民達を喜ばせてやりたいと思ったのだが、予想以上だったな」
「そりゃそうですよ、王子……。民達がどれだけフロリナを誇りに思って愛しているか、王子もご存じでしょう」
「はは、確かにな」
リナはそこで二人の会話に割って入った。
「ちょ、ちょっと待って、どういうこと!?」
ドラコスとオーランド王子は顔を見合わせる。
「どうってそりゃ……。この国の大神官の娘が、世界を救った先祖返りのエルフだって知れ渡ってますからね」
ドラコスは続く言葉は飲み込んだ。「付け加えれば、未婚の世継ぎの王子の花嫁と国民は思っている」
「えぇー……そんなの困るよ……。あっ、皆は!? 早く皆に……」
リナはオーランド王子とドラコスに背を向ける。
ととっと駆けだして、二人を振り返った。
「神殿?」
金銀斑の髪が揺れる。若葉色の瞳がきらきらと輝いた。
「ああ」
オーランド王子は短く返す。
背後で門が重たく閉じた。
王子が手も触れず外した閂を、騎士達が集まってかけ直す。
「行こう、きゅーちゃん、ハノン。おいで、グリフォン」
リナに呼ばれたグリフォンはリナと竜の幼生について行く。
尖った耳をしたエルフの娘と、竜とグリフォン。
それを見送って、ドラコスは低く呟いた。
「フロリナが、元気そうで良かったです」
「……ああ」
「あとは、『サクヤ』ですか……。俺にはフロリナが、こう言っちゃ悪いですが、あの怪我のせいで……そこだけ少しおかしくなってるんじゃないかと思うんですけどね」
オーランド王子の形ばかりの首肯に、ドラコスは決まり悪げに黒っぽい髪をかき上げた。
「俺達も神殿に行きましょう……。『サクヤ』が召喚されなければ、リナも諦めざるを得ない。そうすれば」
ここでオーランド王子は首を振った。
聡明な世継ぎの王子は、騎士団長の心もお見通しであったから。
「……全てを選ぶのは、リナだ」
0
お気に入りに追加
399
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
男女比が偏っている異世界に転移して逆ハーレムを築いた、その後の話
やなぎ怜
恋愛
花嫁探しのために異世界から集団で拉致されてきた少女たちのひとりであるユーリ。それがハルの妻である。色々あって学生結婚し、ハルより年上のユーリはすでに学園を卒業している。この世界は著しく男女比が偏っているから、ユーリには他にも夫がいる。ならば負けないようにストレートに好意を示すべきだが、スラム育ちで口が悪いハルは素直な感情表現を苦手としており、そのことをもどかしく思っていた。そんな中でも、妊娠適正年齢の始まりとして定められている二〇歳の誕生日――有り体に言ってしまえば「子作り解禁日」をユーリが迎える日は近づく。それとは別に、ユーリたち拉致被害者が元の世界に帰れるかもしれないという噂も立ち……。
順風満帆に見えた一家に、ささやかな波風が立つ二日間のお話。
※作品の性質上、露骨に性的な話題が出てきます。
【R-18】喪女ですが、魔王の息子×2の花嫁になるため異世界に召喚されました
indi子/金色魚々子
恋愛
――優しげな王子と強引な王子、世継ぎを残すために、今宵も二人の王子に淫らに愛されます。
逢坂美咲(おうさか みさき)は、恋愛経験が一切ないもてない女=喪女。
一人で過ごす事が決定しているクリスマスの夜、バイト先の本屋で万引き犯を追いかけている時に階段で足を滑らせて落ちていってしまう。
しかし、気が付いた時……美咲がいたのは、なんと異世界の魔王城!?
そこで、魔王の息子である二人の王子の『花嫁』として召喚されたと告げられて……?
元の世界に帰るためには、その二人の王子、ミハイルとアレクセイどちらかの子どもを産むことが交換条件に!
もてない女ミサキの、甘くとろける淫らな魔王城ライフ、無事?開幕!
【完結】R-18乙女ゲームの主人公に転生しましたが、のし上がるつもりはありません。
柊木ほしな
恋愛
『Maid・Rise・Love』
略して『MRL』
それは、ヒロインであるメイドが自身の体を武器にのし上がっていく、サクセスストーリー……ではなく、18禁乙女ゲームである。
かつて大好きだった『MRL』の世界へ転生してしまった愛梨。
薄々勘づいていたけれど、あのゲームの展開は真っ平ごめんなんですが!
普通のメイドとして働いてきたのに、何故かゲーム通りに王子の専属メイドに抜擢される始末。
このままじゃ、ゲーム通りのみだらな生活が始まってしまう……?
この先はまさか、成り上がる未来……?
「ちょっと待って!私は成り上がるつもりないから!」
ゲーム通り、専属メイド就任早々に王子に手を出されかけたルーナ。
処女喪失の危機を救ってくれたのは、前世で一番好きだった王子の侍従長、マクシミリアンだった。
「え、何この展開。まったくゲームと違ってきているんですけど!?」
果たして愛梨……もとい今はルーナの彼女に、平凡なメイド生活は訪れるのか……。
転生メイド×真面目な侍従長のラブコメディ。
※性行為がある話にはサブタイトルに*を付けております。未遂は予告無く入ります。
※基本は純愛です。
※この作品はムーンライトノベルズ様にも掲載しております。
※以前投稿していたものに、大幅加筆修正しております。
俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした
宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。
聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。
「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」
イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。
「……どうしたんだ、イリス?」
アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。
だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。
そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。
「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」
女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。
異世界転生先で溺愛されてます!
目玉焼きはソース
恋愛
異世界転生した18歳のエマが転生先で色々なタイプのイケメンたちから溺愛される話。
・男性のみ美醜逆転した世界
・一妻多夫制
・一応R指定にしてます
⚠️一部、差別的表現・暴力的表現が入るかもしれません
タグは追加していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる