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第一部
パーフェクト・ワールド・ハルⅨ ②
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午前中のミニ運動会が終わると、午後からはいわゆる「学園祭」の色が強くなる。
来場者も午前中の比ではなく増加し、普段は紺色一色の学園が華やかな色が溢れ返っているほどだ。警備の腕章を付けて巡回しているだけで、陵女学院の制服姿の少女たちに何度も行く手を阻まれてしまって。その度にげんなりとしていた榛名が、少女たちの波が引くなり溜息を吐いた。
「ったく、おまえといると碌なことねぇな。なんだ、あの高い声。頭にキンキンくる」
「俺だけの所為でもないと思うんだけど」
むしろ、あの子たちは陵学園の在校生であれば誰でも良いのではないだろうか。その証拠に、あっというまに次のターゲットに移動している。
同じく巡回中の風紀委員を囲んでいるのを視線で指せば、榛名が半目になった。
「リレー早かったですね、とか言われてたじゃん。おまえって認識して話しかけに来てんだろ」
「いや、……」
そもそも論で言えば、あれは好きで早かったわけでもない。ともすれば楓寮の走者が突っ込んできそうで、予想外に本気で走ってしまっただけだったのだが、それはさておいて。
気が付いていないなら良いが、競技中の至る所で小さな故意を確認したのは事実だ。幸い、どれも大事には至っていなかったが、茅野は楓寮の寮長に抗議に行っていたようだった。
――ただの人気投票、と思っていたかったけどな。
「なんだよ?」
「いや、人が多いなと思って。カメラを構えてるヤツがいたら言えよ」
目敏く皓太の機嫌の下降を悟ったらしい榛名に言い繕って、周囲を見渡す。ミスコンのポスターが掲示されている投票所に近づいてきていることもあって、来場者が多数足を止める、人口密度の高いスポットなのだ。
ざわめきの中心は、ポスターだ。個人名は伏せられ寮名だけが記された、さながらアイドルのようなポートレート。
そのうちの一枚は、ある意味で皓太にとって、昔から見慣れた顔だ。茅野が当日票は堅いと豪語していただけはある目を引く華やかさ。手間暇がかかっていることは間違いないが、よく化けたなぁとも素直に思う。水城と違って、少女めいた顔というわけでもないのに。
その掲示の前で飛びかっていた会話が耳に留まって、皓太は巡回の足を遅めた。外部からの来場者の少年たちだ。
「すっげぇ、これ、マジで男なんだよな?」
「男子校なんだから、そうだろ、陵は」
「でも、めちゃくちゃ可愛いよなぁ、特にこの二人。いや、可愛いって言うよりかはなんかエロいかも、こっちは。――あぁ、どうりで。この二人がトップ争いをしてるんだ」
「どっちに投票する? あれ、でも、なんか、この子、誰かに似てるな。誰だろう?」
「あぁ、そういや……」
彼らのうちの一人がスマートフォンを掲げたのを契機に、皓太は威圧的にならないように声をかけた。
「すみません。申し訳ないんですが、みささぎ祭は写真撮影一切禁止なんです。個人情報の流出を防ぐためということで、ご協力よろしくお願いします」
駄目押しに微笑めば、素直に彼らはスマートフォンを仕舞う。尻すぼみに話が消えていったのも確認して歩みを戻すと、榛名が何とも言えない顔で押し黙っていた。
相変わらず、貶されるのも嫌だが、褒められるのもそれはそれで癪らしい。学園内とは別の方向で、こいつは学園祭が終わった後も引きずりそうだ。失笑しかけたのを誤魔化すように、当たり障りのない話を振る。
素直に喜んでいたらいいのに、とも思うが、それが出来ないのが榛名の榛名たる所以だ。
「写真撮影禁止って言っても、なかなか際限がないよね。素直に聞いてくれるだけ良いけど」
「生徒会からも強い要望が出てるんだったっけ、確か。茅野さん、朝も言ってたもんな。徹底しろって」
「そうそう。俺もよくは知らないけど、去年ネットに流出して大騒動だったらしいから」
写真撮影、動画撮影、見かけ次第、注意。データ削除の要請。素直に聞き入れて頂けないようであれば、本部に連行。
茅野がやたらと真面目な顔で言っていた背景から察するに、学園側からも厳しいお達しが下っていたのかもしれない。
「まぁ、基本的に、ウチの人間と繋がりがないと入れないはずだから、マシはマシかもね。分かってくれている人も多いはずだし。そういや、おまえは誰かに渡したの。入場券」
門の前で受付を済ませた人間しか、学園内に入ることはできない。在校生一人に付き二枚まで配布されている入場券を貰った人間か、現在校生の身内、卒業生、あとは姉妹校の陵女学院の現役生だけ。
市場では入場券にプレミアが付いているらしいとも聞く。陵学園のアルファに逢えるということが、たまらない付加価値らしい。
「渡してない。外に友達いないし」
「あっそ」
「外にも、って思ってないか、おまえ」
「思ってないって。なんでそんなに被害妄想なわけ。そもそもいるじゃん、べつに。ここなら」
「……おまえとか?」
「べつに、荻原でも誰でも。最近は四谷ともたまに喋ってるじゃん」
おまえが談話室で誰かと喋っているところなんて、初めて見たよ、俺は、と。よく分からない感慨を抱きながら、続ける。
「それこそお友達ではないだろうけど、成瀬さんでも茅野さんでも篠原さんでも。おまえ、好きでしょ」
「まぁ、それは、そうだけど」
「だったら良いんじゃない、それで」
人間嫌いではないというのなら、それで。最低限の人付き合いが出来ているというのなら、それで。
「高藤?」
苦笑で誤魔化した皓太を訝しがる調子で、榛名が名前を呼ぶ。間違ったことは、言っていないはずだ。そう在るべきだと思っていたのも自分だ。
だから、皓太はなんでもない顔を崩さないまま時間を確認して、次の行動を提案した。
「もうそろそろ、交代だな。戻ろうか。榛名は開票のほうに行かないと駄目だろ?」
皓太は最後まで警備の仕事があるが、榛名は来場者票の開票要員になっていた。実際、交代の時間は近づいてきている。いつもの通りの声かけのはずだったのに、榛名が足を止めた。そして言い淀む。
「なんか、……」
「なんだよ。どうかした?」
どうも、しないはずだ。自分が一瞬で消し去った、自分でさえ認めきれない感情の揺らぎに気が付いたのだというのなら。気が付かなかったことにしてくれ、とも、どこかで思った。
「なんか、おまえ、遠い」
そして結局、榛名が紡いだのはそんな言葉だった。
色素の薄い瞳がまっすぐに自分を見つめている。相変わらずの足りない語彙で、けれど、どこまでも真っ当に、まっすぐに。逸らしたのは、皓太だった。
「悪い。意味、分かんねぇわ、それ」
何も分かっていないくせに、そんなことを言わないで欲しいと。責めたくなった自分の衝動が一番理解できないと思いながら、短く告げる。
榛名はそれ以上は言い募らなかった。
来場者も午前中の比ではなく増加し、普段は紺色一色の学園が華やかな色が溢れ返っているほどだ。警備の腕章を付けて巡回しているだけで、陵女学院の制服姿の少女たちに何度も行く手を阻まれてしまって。その度にげんなりとしていた榛名が、少女たちの波が引くなり溜息を吐いた。
「ったく、おまえといると碌なことねぇな。なんだ、あの高い声。頭にキンキンくる」
「俺だけの所為でもないと思うんだけど」
むしろ、あの子たちは陵学園の在校生であれば誰でも良いのではないだろうか。その証拠に、あっというまに次のターゲットに移動している。
同じく巡回中の風紀委員を囲んでいるのを視線で指せば、榛名が半目になった。
「リレー早かったですね、とか言われてたじゃん。おまえって認識して話しかけに来てんだろ」
「いや、……」
そもそも論で言えば、あれは好きで早かったわけでもない。ともすれば楓寮の走者が突っ込んできそうで、予想外に本気で走ってしまっただけだったのだが、それはさておいて。
気が付いていないなら良いが、競技中の至る所で小さな故意を確認したのは事実だ。幸い、どれも大事には至っていなかったが、茅野は楓寮の寮長に抗議に行っていたようだった。
――ただの人気投票、と思っていたかったけどな。
「なんだよ?」
「いや、人が多いなと思って。カメラを構えてるヤツがいたら言えよ」
目敏く皓太の機嫌の下降を悟ったらしい榛名に言い繕って、周囲を見渡す。ミスコンのポスターが掲示されている投票所に近づいてきていることもあって、来場者が多数足を止める、人口密度の高いスポットなのだ。
ざわめきの中心は、ポスターだ。個人名は伏せられ寮名だけが記された、さながらアイドルのようなポートレート。
そのうちの一枚は、ある意味で皓太にとって、昔から見慣れた顔だ。茅野が当日票は堅いと豪語していただけはある目を引く華やかさ。手間暇がかかっていることは間違いないが、よく化けたなぁとも素直に思う。水城と違って、少女めいた顔というわけでもないのに。
その掲示の前で飛びかっていた会話が耳に留まって、皓太は巡回の足を遅めた。外部からの来場者の少年たちだ。
「すっげぇ、これ、マジで男なんだよな?」
「男子校なんだから、そうだろ、陵は」
「でも、めちゃくちゃ可愛いよなぁ、特にこの二人。いや、可愛いって言うよりかはなんかエロいかも、こっちは。――あぁ、どうりで。この二人がトップ争いをしてるんだ」
「どっちに投票する? あれ、でも、なんか、この子、誰かに似てるな。誰だろう?」
「あぁ、そういや……」
彼らのうちの一人がスマートフォンを掲げたのを契機に、皓太は威圧的にならないように声をかけた。
「すみません。申し訳ないんですが、みささぎ祭は写真撮影一切禁止なんです。個人情報の流出を防ぐためということで、ご協力よろしくお願いします」
駄目押しに微笑めば、素直に彼らはスマートフォンを仕舞う。尻すぼみに話が消えていったのも確認して歩みを戻すと、榛名が何とも言えない顔で押し黙っていた。
相変わらず、貶されるのも嫌だが、褒められるのもそれはそれで癪らしい。学園内とは別の方向で、こいつは学園祭が終わった後も引きずりそうだ。失笑しかけたのを誤魔化すように、当たり障りのない話を振る。
素直に喜んでいたらいいのに、とも思うが、それが出来ないのが榛名の榛名たる所以だ。
「写真撮影禁止って言っても、なかなか際限がないよね。素直に聞いてくれるだけ良いけど」
「生徒会からも強い要望が出てるんだったっけ、確か。茅野さん、朝も言ってたもんな。徹底しろって」
「そうそう。俺もよくは知らないけど、去年ネットに流出して大騒動だったらしいから」
写真撮影、動画撮影、見かけ次第、注意。データ削除の要請。素直に聞き入れて頂けないようであれば、本部に連行。
茅野がやたらと真面目な顔で言っていた背景から察するに、学園側からも厳しいお達しが下っていたのかもしれない。
「まぁ、基本的に、ウチの人間と繋がりがないと入れないはずだから、マシはマシかもね。分かってくれている人も多いはずだし。そういや、おまえは誰かに渡したの。入場券」
門の前で受付を済ませた人間しか、学園内に入ることはできない。在校生一人に付き二枚まで配布されている入場券を貰った人間か、現在校生の身内、卒業生、あとは姉妹校の陵女学院の現役生だけ。
市場では入場券にプレミアが付いているらしいとも聞く。陵学園のアルファに逢えるということが、たまらない付加価値らしい。
「渡してない。外に友達いないし」
「あっそ」
「外にも、って思ってないか、おまえ」
「思ってないって。なんでそんなに被害妄想なわけ。そもそもいるじゃん、べつに。ここなら」
「……おまえとか?」
「べつに、荻原でも誰でも。最近は四谷ともたまに喋ってるじゃん」
おまえが談話室で誰かと喋っているところなんて、初めて見たよ、俺は、と。よく分からない感慨を抱きながら、続ける。
「それこそお友達ではないだろうけど、成瀬さんでも茅野さんでも篠原さんでも。おまえ、好きでしょ」
「まぁ、それは、そうだけど」
「だったら良いんじゃない、それで」
人間嫌いではないというのなら、それで。最低限の人付き合いが出来ているというのなら、それで。
「高藤?」
苦笑で誤魔化した皓太を訝しがる調子で、榛名が名前を呼ぶ。間違ったことは、言っていないはずだ。そう在るべきだと思っていたのも自分だ。
だから、皓太はなんでもない顔を崩さないまま時間を確認して、次の行動を提案した。
「もうそろそろ、交代だな。戻ろうか。榛名は開票のほうに行かないと駄目だろ?」
皓太は最後まで警備の仕事があるが、榛名は来場者票の開票要員になっていた。実際、交代の時間は近づいてきている。いつもの通りの声かけのはずだったのに、榛名が足を止めた。そして言い淀む。
「なんか、……」
「なんだよ。どうかした?」
どうも、しないはずだ。自分が一瞬で消し去った、自分でさえ認めきれない感情の揺らぎに気が付いたのだというのなら。気が付かなかったことにしてくれ、とも、どこかで思った。
「なんか、おまえ、遠い」
そして結局、榛名が紡いだのはそんな言葉だった。
色素の薄い瞳がまっすぐに自分を見つめている。相変わらずの足りない語彙で、けれど、どこまでも真っ当に、まっすぐに。逸らしたのは、皓太だった。
「悪い。意味、分かんねぇわ、それ」
何も分かっていないくせに、そんなことを言わないで欲しいと。責めたくなった自分の衝動が一番理解できないと思いながら、短く告げる。
榛名はそれ以上は言い募らなかった。
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