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第31話 装備
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その後森林で狩りまくっては熊の子亭で寝てを繰り返し、ついに報酬受け渡しの日が来た。
朝食を終え早速ギルドにやってきた。
「あ、ダグラス君おはよう。ギルマスが呼んでるから部屋に行ってね。」
「おはようございます。分かりました。」
俺は緊張しながらもドアの前に着いた。
「Dランク冒険者のダグラスです。」
「入れ。」
「失礼します。」
「…ほれ、金貨433枚だ。」
「ありがとうございます!」
白金貨にしてくれないのか…と思ったが、白金貨は大きな商売や国同士の貿易の際くらいでしか使わないそうだ。
「次にAランク装備一式なんだが…商会までついてこい。」
「分かりました。」
ギルマスは人気なようで、道の途中に色々な人が挨拶をしに来た。
そして、商会に着いた。
俺は初めて来たのでその建物の大きさと豪華さに圧倒された。
「いらっしゃいませ。ゲイル様とダグラス様でよろしいでしょうか?」
「ああ。」
「はい。」
「ではこちらへどうぞ。」
商会の人についていくと、大きく荘厳な扉の前に着いた。
「ニック様、ゲイル様とダグラス様をお連れしました。」
「通せ。」
「はい。」
商会の人が扉を開けた。
すると、そこは一面がたくさんの装備で埋め尽くされていた。
「ようこそおいでくださいました。ゲイル殿、ダグラス殿。私は武器商会の取締役、ニックです。
ダグラス殿、以後お見知りおきを。」
「ダグラスです。こちらこそよろしくお願いします。」
「では早速ですがダグラス殿はこの中から一式を選んで下さい。ゲイル殿は私とお茶でもいかがですか?」
「そうさせていただこう。」
俺はすぐに装備の山に飛び込み、”鑑定”を使って選び始めた。
素人を見くびっておらず、ちゃんとすべてAランク装備だった。
「なるほど…Aランクともなるとエンチャントが付与されているのか。
付与されてないものもあるがそれは規格外に元の性能が高いな…」
「おや、ダグラス殿は”鑑定”スキルをお持ちなのですか?」
しまった。
つい武器に見とれて口に出してしまっていたか。
「は、はい。一応。」
「そうなんですね。じゃあ今商品説明の者を呼んでいますが要りませんでしたね。」
「はい。心遣いありがとうございます。」
「いえいえ、仕事ですから。では引き続きごゆっくり検討してください。」
何時間が経っただろうか。
俺は検討に検討を重ね、ついに報酬の装備を決めた。
それは、ヒヒイロカネの装備一式である。
ヒヒイロカネは軽量であるにも関わらずその硬度はダイヤモンドをも凌ぐ。
また、伸縮性があり動きやすいだけでなく絶対に錆びない素材で、返り血を浴びてしまう防具にとって錆びないのは大変ありがたい。
色は赤みがかった黒で、あまり目立たないので気に入った。
エンチャントはついていないものの、用意されていた装備の中で性能が一番高かった。
『まあエンチャントは付与魔法を鍛えて自分で付与すればいいだろう。』
エンチャントは錬金と同じで可能性が無限大であるからロマンにあふれている。
「ニックさん、決まりました。これでお願いします。」
「分かりました。いいものを選びましたね。」
「はい!ありがとうございました。」
「ダグラス、やっと終わったか。じゃあ帰るぞ。」
「あ、ゲイルさん。俺はニックさんにもう一つ話があるので先に帰っててもらえますか?」
「分かった。じゃあな。」
「はい。」
ギルマスは商会の人に案内されて帰っていった。
「ダグラス殿、それで話とは?」
「お時間を取らせてしまってすみません。武器の買取ってしてもらえますか?」
「ええ。いつでも受け付けていますよ。」
「じゃあ早速買い取ってほしいものがあるんですがいいですか?」
「ええ。もちろん。」
俺はここ数日で狩りまくったコボルドがつけていた装備200品ほどを取り出した。
もちろん事前に報酬が少しでも上がるようすべてに”リペア”をかけ新品同然にしておいた。
「これから査定を行うので少々お待ちください。」
すると、商会の人が10人駆け付けてすぐに査定を始めた。
数十分後、
「査定が終わりました。どれも新品のようにきれいでしたので少し上乗せしてあります。計金貨40枚です。」
「ありがとうございます。」
「これからもニック武器商会をごひいきに。」
「はい。」
商会を出ると、もう昼になっていたので一度熊の子亭に戻り、昼食をとった。
ヒヒイロカネの装備は今はつける必要がないので”アイテムボックス”にしまっておいた。
昼食を終え、俺はメリル魔道具店に向かった。
「いらっしゃいませー。あ、ダグラス!今日が報酬もらえる日だったっけ?」
「ああ。装備一式ももらったんだが自慢してもいいか?」
「もちろん!ぜひ見せてよ!」
俺はヒヒイロカネの装備を装備した。
「…っ!!それってもしかしてヒヒイロカネ…?」
「そう!」
「エンチャントはついてないけど品質から見てこれは最高級だよ!こんなものどこで手に入れたの?」
「ああ、武器商会のニックさんからだ。」
「えっ!?あのニックさん…!?」
「ニックさんってそんなにすごい人なのか?」
「ニック武器商会は世界中で武器を商売してる大企業だよ!!」
「そんなにすごかったのか…」
確かに品揃えが豊富で一つ一つ質が高かった。
「ところで、明日家を探しに行くんだがメリルも一緒に来れないか?」
「ごめん!明日は仕入れがあるからパス!!」
「分かった。」
「家買ったら見せてね!」
「もちろん!」
その後俺は熊の子亭に戻り、欲しい家の情報をまとめて寝た。
朝食を終え早速ギルドにやってきた。
「あ、ダグラス君おはよう。ギルマスが呼んでるから部屋に行ってね。」
「おはようございます。分かりました。」
俺は緊張しながらもドアの前に着いた。
「Dランク冒険者のダグラスです。」
「入れ。」
「失礼します。」
「…ほれ、金貨433枚だ。」
「ありがとうございます!」
白金貨にしてくれないのか…と思ったが、白金貨は大きな商売や国同士の貿易の際くらいでしか使わないそうだ。
「次にAランク装備一式なんだが…商会までついてこい。」
「分かりました。」
ギルマスは人気なようで、道の途中に色々な人が挨拶をしに来た。
そして、商会に着いた。
俺は初めて来たのでその建物の大きさと豪華さに圧倒された。
「いらっしゃいませ。ゲイル様とダグラス様でよろしいでしょうか?」
「ああ。」
「はい。」
「ではこちらへどうぞ。」
商会の人についていくと、大きく荘厳な扉の前に着いた。
「ニック様、ゲイル様とダグラス様をお連れしました。」
「通せ。」
「はい。」
商会の人が扉を開けた。
すると、そこは一面がたくさんの装備で埋め尽くされていた。
「ようこそおいでくださいました。ゲイル殿、ダグラス殿。私は武器商会の取締役、ニックです。
ダグラス殿、以後お見知りおきを。」
「ダグラスです。こちらこそよろしくお願いします。」
「では早速ですがダグラス殿はこの中から一式を選んで下さい。ゲイル殿は私とお茶でもいかがですか?」
「そうさせていただこう。」
俺はすぐに装備の山に飛び込み、”鑑定”を使って選び始めた。
素人を見くびっておらず、ちゃんとすべてAランク装備だった。
「なるほど…Aランクともなるとエンチャントが付与されているのか。
付与されてないものもあるがそれは規格外に元の性能が高いな…」
「おや、ダグラス殿は”鑑定”スキルをお持ちなのですか?」
しまった。
つい武器に見とれて口に出してしまっていたか。
「は、はい。一応。」
「そうなんですね。じゃあ今商品説明の者を呼んでいますが要りませんでしたね。」
「はい。心遣いありがとうございます。」
「いえいえ、仕事ですから。では引き続きごゆっくり検討してください。」
何時間が経っただろうか。
俺は検討に検討を重ね、ついに報酬の装備を決めた。
それは、ヒヒイロカネの装備一式である。
ヒヒイロカネは軽量であるにも関わらずその硬度はダイヤモンドをも凌ぐ。
また、伸縮性があり動きやすいだけでなく絶対に錆びない素材で、返り血を浴びてしまう防具にとって錆びないのは大変ありがたい。
色は赤みがかった黒で、あまり目立たないので気に入った。
エンチャントはついていないものの、用意されていた装備の中で性能が一番高かった。
『まあエンチャントは付与魔法を鍛えて自分で付与すればいいだろう。』
エンチャントは錬金と同じで可能性が無限大であるからロマンにあふれている。
「ニックさん、決まりました。これでお願いします。」
「分かりました。いいものを選びましたね。」
「はい!ありがとうございました。」
「ダグラス、やっと終わったか。じゃあ帰るぞ。」
「あ、ゲイルさん。俺はニックさんにもう一つ話があるので先に帰っててもらえますか?」
「分かった。じゃあな。」
「はい。」
ギルマスは商会の人に案内されて帰っていった。
「ダグラス殿、それで話とは?」
「お時間を取らせてしまってすみません。武器の買取ってしてもらえますか?」
「ええ。いつでも受け付けていますよ。」
「じゃあ早速買い取ってほしいものがあるんですがいいですか?」
「ええ。もちろん。」
俺はここ数日で狩りまくったコボルドがつけていた装備200品ほどを取り出した。
もちろん事前に報酬が少しでも上がるようすべてに”リペア”をかけ新品同然にしておいた。
「これから査定を行うので少々お待ちください。」
すると、商会の人が10人駆け付けてすぐに査定を始めた。
数十分後、
「査定が終わりました。どれも新品のようにきれいでしたので少し上乗せしてあります。計金貨40枚です。」
「ありがとうございます。」
「これからもニック武器商会をごひいきに。」
「はい。」
商会を出ると、もう昼になっていたので一度熊の子亭に戻り、昼食をとった。
ヒヒイロカネの装備は今はつける必要がないので”アイテムボックス”にしまっておいた。
昼食を終え、俺はメリル魔道具店に向かった。
「いらっしゃいませー。あ、ダグラス!今日が報酬もらえる日だったっけ?」
「ああ。装備一式ももらったんだが自慢してもいいか?」
「もちろん!ぜひ見せてよ!」
俺はヒヒイロカネの装備を装備した。
「…っ!!それってもしかしてヒヒイロカネ…?」
「そう!」
「エンチャントはついてないけど品質から見てこれは最高級だよ!こんなものどこで手に入れたの?」
「ああ、武器商会のニックさんからだ。」
「えっ!?あのニックさん…!?」
「ニックさんってそんなにすごい人なのか?」
「ニック武器商会は世界中で武器を商売してる大企業だよ!!」
「そんなにすごかったのか…」
確かに品揃えが豊富で一つ一つ質が高かった。
「ところで、明日家を探しに行くんだがメリルも一緒に来れないか?」
「ごめん!明日は仕入れがあるからパス!!」
「分かった。」
「家買ったら見せてね!」
「もちろん!」
その後俺は熊の子亭に戻り、欲しい家の情報をまとめて寝た。
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