68 / 246
第68話 剣闘祭 カサンドラ校対策会議
しおりを挟む
メリッサとの賭博勝負が終わり、楽しく話しながら2人で大熊宿に帰還した。
「帰ったヨ~!!」
「おかえりなさいませ、メリッサ様。」
昨日は夕食の準備時に帰って来たので迎えが無かったが、今日はソフィアの姉シルビアが出迎えをしてくれた。
「じゃあうちは仮眠取ってくるナ!!夕食までには起きル!!」
「ああ。おやすみ。」
「おやすみなさいませ。アルフレッドさんも、おかえりなさい。」
「あ、ああ。ただいま。」
シルビアの口調が変わったのは昨夜、寮でのソフィアの様子を話しているうちに少し仲良くなったからだ。
そういえばソフィアは寮に残してきたが特に何事もないだろうか…?
「姉さま、ただいま帰りました。」
「ソフィア…!!コルセアに来てたのか!!」
「はい。今朝着きました。」
「そうだったのか…!!」
「ソフィア、積もる話もあると思いますが一緒に夕食を作りますよ!」
「はい姉さま!では失礼します。」
「ああ。」
ソフィアが来ているとは思わなかった。
宿に帰ってきてソフィアがいることを知ったら、4人もきっと驚くことだろう。
『さて…俺も自室に戻るか。』
自室に着くや否や、俺は今日の利益を計算した。
今日はBETが大銀貨1枚や3枚だったからよかったものの、”鑑定”を行使しながらも何個か予想を外してしまった。
その上実力が均衡した勝負が多く、一気に大金を儲けることができなかったがそれでも金貨2枚と大銀貨16枚、小銀貨22枚(382,000円)の儲けが出た。
もちろん戦力分析もきちんとこなし、第1回戦勝利校分は全て記載し終えている。
これでアイリスに賭博を辞めさせられることはないだろう。
そろそろ夕食の時間なので、ロビーの食卓に向かった。
4人ももうじき帰ってくる頃だろう。
「たっだいま~!!」
「ただいま帰りました。」
「スー様、アイリス様、おかえりなさい。」
「あ、ソフィア!!もう来たんだね~!!」
「予定より早かったですね。」
「はい。2回戦から観戦しようかと思いまして。」
『…えっ?2人はソフィアが来ること知ってたのか。…もしかして仲間外れにされてた?』
ソフィアとも4人とも仲が良いと思っていたので、結構ショックだ。
…俺へのサプライズだったのだと自己暗示をかけ、元気を出した。
「おかえり2人とも。クレアとイザベルは?」
「もうすぐ帰ってくるはずだよ~!!1番手と2番手で明日の作戦を立ててるっぽい。」
「ただいまー!!」
「た、ただいまなのです!」
「おかえり。」
噂をすれば、2人とも帰ってきた。
「イザベルと話して、夕食終わったら明日の作戦会議したいんだがいいか?」
「奇遇ですね。私たちも同じことを話していました。」
「俺もしようと思ってた。」
「じゃあ決定な!!水浴び後にアルフレッドの部屋で!!」
「は~い!」
『なんで毎回俺の部屋なんだよ…確かに2人部屋を1人で使ってるから空いてるけどさ…』
俺も1人の男なのだ。
もう少し性別を気にして欲しい。
それから夕食と水浴びを済ませ、俺の部屋で集合した。
俺の次にアイリスが来たので、今日の分の戦力分析表を渡しておいた。
「よし、全員揃ったな!!」
「では始めますか。アルフレッド、カサンドラ校の説明をお願いします。」
「ああ。まず…」
以下のことを説明した。
1.戦順は強い人→弱い人になっていること。
2.1番手マクレイはクレアとステータス値が同じくらいだが、戦闘技術は低いこと。
3.2番手はイザベルよりステータス値が低いこと。
「失礼します。お茶を持ってきました。」
「ソフィア!!気が利くな!!オレの側付きになってくれたら最高なのに…」
「私はアルフレッド様の側付きですので。」
「お~お熱いね~!!」
「あ、そうだ!!」
「どうしたクレア?」
「さっきアランに会って聞いたんだけどよ、第2回戦からは戦順を変えていいらしいぜ!オレ達も変えるか?」
「どうしましょうか?」
「ボ、ボクは変えてもいいのです!アルフレッド君の説明を聞いて、クレアを1番手に推薦するのです!」
「ふむ…俺はまあそれでも構わないかな。」
「オレももちろん良いぞ!」
「スーもいいよ~」
クレアならマクレイを倒し、5人抜きも十分に可能だろう。
これは金の匂いがする…
「ではアルフレッドを除いて1つずつ順番をずらしますか。」
「…えっ、なんで?」
「今日の試合を見て、アルフレッドの宝は隠しておきたいんです。」
「そうそう!あの魚人族と龍人族の対策にね!!」
「なるほど…分かった。」
そろそろ試合をしたいのだが…勝つためなら仕方ない。
夜と早朝の訓練で我慢するしかないな。
それからカサンドラ校全員の得物やマクレイの戦闘スタイルについて説明し、対策を考えた。
「今日はこのくらいでお開きにしましょうか。」
「そうだな。4人ともお疲れ様。」
座学が苦手なクレアも眠気を我慢し、熱心に聞いていた。
「クレアにしてはよく頑張っ…あ、おい!」
しかし限界が来たのか、ベッドに飛び込んで眠ってしまった。
「今日はここで寝させてあげましょう。」
「そうだね~…絶対起きないし。」
「ア、アルフレッド君!!手を出しちゃダメなのです?」
「分かってる…」
『そっちは俺のベッドなんだけどな…せっかく持ってきた寝具も揃えたのに…』
少し落ち込みつつも、宿の裏庭で軽く訓練をして眠りについた。
「帰ったヨ~!!」
「おかえりなさいませ、メリッサ様。」
昨日は夕食の準備時に帰って来たので迎えが無かったが、今日はソフィアの姉シルビアが出迎えをしてくれた。
「じゃあうちは仮眠取ってくるナ!!夕食までには起きル!!」
「ああ。おやすみ。」
「おやすみなさいませ。アルフレッドさんも、おかえりなさい。」
「あ、ああ。ただいま。」
シルビアの口調が変わったのは昨夜、寮でのソフィアの様子を話しているうちに少し仲良くなったからだ。
そういえばソフィアは寮に残してきたが特に何事もないだろうか…?
「姉さま、ただいま帰りました。」
「ソフィア…!!コルセアに来てたのか!!」
「はい。今朝着きました。」
「そうだったのか…!!」
「ソフィア、積もる話もあると思いますが一緒に夕食を作りますよ!」
「はい姉さま!では失礼します。」
「ああ。」
ソフィアが来ているとは思わなかった。
宿に帰ってきてソフィアがいることを知ったら、4人もきっと驚くことだろう。
『さて…俺も自室に戻るか。』
自室に着くや否や、俺は今日の利益を計算した。
今日はBETが大銀貨1枚や3枚だったからよかったものの、”鑑定”を行使しながらも何個か予想を外してしまった。
その上実力が均衡した勝負が多く、一気に大金を儲けることができなかったがそれでも金貨2枚と大銀貨16枚、小銀貨22枚(382,000円)の儲けが出た。
もちろん戦力分析もきちんとこなし、第1回戦勝利校分は全て記載し終えている。
これでアイリスに賭博を辞めさせられることはないだろう。
そろそろ夕食の時間なので、ロビーの食卓に向かった。
4人ももうじき帰ってくる頃だろう。
「たっだいま~!!」
「ただいま帰りました。」
「スー様、アイリス様、おかえりなさい。」
「あ、ソフィア!!もう来たんだね~!!」
「予定より早かったですね。」
「はい。2回戦から観戦しようかと思いまして。」
『…えっ?2人はソフィアが来ること知ってたのか。…もしかして仲間外れにされてた?』
ソフィアとも4人とも仲が良いと思っていたので、結構ショックだ。
…俺へのサプライズだったのだと自己暗示をかけ、元気を出した。
「おかえり2人とも。クレアとイザベルは?」
「もうすぐ帰ってくるはずだよ~!!1番手と2番手で明日の作戦を立ててるっぽい。」
「ただいまー!!」
「た、ただいまなのです!」
「おかえり。」
噂をすれば、2人とも帰ってきた。
「イザベルと話して、夕食終わったら明日の作戦会議したいんだがいいか?」
「奇遇ですね。私たちも同じことを話していました。」
「俺もしようと思ってた。」
「じゃあ決定な!!水浴び後にアルフレッドの部屋で!!」
「は~い!」
『なんで毎回俺の部屋なんだよ…確かに2人部屋を1人で使ってるから空いてるけどさ…』
俺も1人の男なのだ。
もう少し性別を気にして欲しい。
それから夕食と水浴びを済ませ、俺の部屋で集合した。
俺の次にアイリスが来たので、今日の分の戦力分析表を渡しておいた。
「よし、全員揃ったな!!」
「では始めますか。アルフレッド、カサンドラ校の説明をお願いします。」
「ああ。まず…」
以下のことを説明した。
1.戦順は強い人→弱い人になっていること。
2.1番手マクレイはクレアとステータス値が同じくらいだが、戦闘技術は低いこと。
3.2番手はイザベルよりステータス値が低いこと。
「失礼します。お茶を持ってきました。」
「ソフィア!!気が利くな!!オレの側付きになってくれたら最高なのに…」
「私はアルフレッド様の側付きですので。」
「お~お熱いね~!!」
「あ、そうだ!!」
「どうしたクレア?」
「さっきアランに会って聞いたんだけどよ、第2回戦からは戦順を変えていいらしいぜ!オレ達も変えるか?」
「どうしましょうか?」
「ボ、ボクは変えてもいいのです!アルフレッド君の説明を聞いて、クレアを1番手に推薦するのです!」
「ふむ…俺はまあそれでも構わないかな。」
「オレももちろん良いぞ!」
「スーもいいよ~」
クレアならマクレイを倒し、5人抜きも十分に可能だろう。
これは金の匂いがする…
「ではアルフレッドを除いて1つずつ順番をずらしますか。」
「…えっ、なんで?」
「今日の試合を見て、アルフレッドの宝は隠しておきたいんです。」
「そうそう!あの魚人族と龍人族の対策にね!!」
「なるほど…分かった。」
そろそろ試合をしたいのだが…勝つためなら仕方ない。
夜と早朝の訓練で我慢するしかないな。
それからカサンドラ校全員の得物やマクレイの戦闘スタイルについて説明し、対策を考えた。
「今日はこのくらいでお開きにしましょうか。」
「そうだな。4人ともお疲れ様。」
座学が苦手なクレアも眠気を我慢し、熱心に聞いていた。
「クレアにしてはよく頑張っ…あ、おい!」
しかし限界が来たのか、ベッドに飛び込んで眠ってしまった。
「今日はここで寝させてあげましょう。」
「そうだね~…絶対起きないし。」
「ア、アルフレッド君!!手を出しちゃダメなのです?」
「分かってる…」
『そっちは俺のベッドなんだけどな…せっかく持ってきた寝具も揃えたのに…』
少し落ち込みつつも、宿の裏庭で軽く訓練をして眠りについた。
0
お気に入りに追加
1,282
あなたにおすすめの小説
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる