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玖
ロリコンですが、何か?
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電話を切って、キララ幼女タイプからの映像が送られているタブレットに目を戻す。
紀里がこっちを覗き込んでいた。
『ねえ、あんたのオーナーさん何歳よ? 若そうだけど』
『二十歳です』
『二十歳!? そんな若くて、なんでこんな大きな家持っているのよ?』
『戦争が始まる前に、叔父様が亡くなりまして、その遺産としてお屋敷とシェルターを相続したのです』
『羨ましい。奥さんにしてほしい』
全力で、お断りします。
『げへへへ! 無駄無駄。紀里に、あの男は落とせねえよ』
『竜ちゃん、焼いているの?』
『ちげえよ。見て分からないのか? こんな幼女ロボを、シェルターに置いている奴だぞ。ロリコンに決まっているだろ』
『何言っているのよ。あんな良い男が、ロリコンなわけないでしょ』
『どうだか。おいロボ子。おまえ性欲処理機能があるそうだな。おまえのオーナー様は、それを使ったのか?』
『プライベートな質問には、お答えできません』
いや、それは『やった』と同じ意味だが……
『いひひひ! やっぱり、そうだぜ。景虎とは、いい友達になれそうだったな』
いや……それは無理だ。
『信じられない! あんなイケメンがロリコンだなんて』
紀里はショックを受けているようだが、そんなことは俺の知った事ではない。そもそも俺はイケメンじゃないし……仮にそうだとしても、イケメンがロリコンになって何が悪い。
「信じられない!」
もっと面倒な人が、すぐ隣で……いや、八百キロ先でショックを受けていた。
「まさか! 幼女タイプの、性欲処理機能を使っていたなんて……」
「だから刑事さん。僕はロリコンだと言っているでしょ」
「小渕沢君。君は間違っている! こうなったら、何かなんでも私が直接そっちへ行って、君に大人の女の良さを教えてあげるわ」
やめてぇ!
心の中で悲鳴を上げたその時、スマホに着信があった。
ミクちゃん?
「もしもし、ミクちゃん。どうしたの?」
『お兄ちゃん……おしっこが洩れそうなんだけど』
え? だって今はトイレに……しまった! 音でばれる。
紀里がこっちを覗き込んでいた。
『ねえ、あんたのオーナーさん何歳よ? 若そうだけど』
『二十歳です』
『二十歳!? そんな若くて、なんでこんな大きな家持っているのよ?』
『戦争が始まる前に、叔父様が亡くなりまして、その遺産としてお屋敷とシェルターを相続したのです』
『羨ましい。奥さんにしてほしい』
全力で、お断りします。
『げへへへ! 無駄無駄。紀里に、あの男は落とせねえよ』
『竜ちゃん、焼いているの?』
『ちげえよ。見て分からないのか? こんな幼女ロボを、シェルターに置いている奴だぞ。ロリコンに決まっているだろ』
『何言っているのよ。あんな良い男が、ロリコンなわけないでしょ』
『どうだか。おいロボ子。おまえ性欲処理機能があるそうだな。おまえのオーナー様は、それを使ったのか?』
『プライベートな質問には、お答えできません』
いや、それは『やった』と同じ意味だが……
『いひひひ! やっぱり、そうだぜ。景虎とは、いい友達になれそうだったな』
いや……それは無理だ。
『信じられない! あんなイケメンがロリコンだなんて』
紀里はショックを受けているようだが、そんなことは俺の知った事ではない。そもそも俺はイケメンじゃないし……仮にそうだとしても、イケメンがロリコンになって何が悪い。
「信じられない!」
もっと面倒な人が、すぐ隣で……いや、八百キロ先でショックを受けていた。
「まさか! 幼女タイプの、性欲処理機能を使っていたなんて……」
「だから刑事さん。僕はロリコンだと言っているでしょ」
「小渕沢君。君は間違っている! こうなったら、何かなんでも私が直接そっちへ行って、君に大人の女の良さを教えてあげるわ」
やめてぇ!
心の中で悲鳴を上げたその時、スマホに着信があった。
ミクちゃん?
「もしもし、ミクちゃん。どうしたの?」
『お兄ちゃん……おしっこが洩れそうなんだけど』
え? だって今はトイレに……しまった! 音でばれる。
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