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玖
地下道を行く
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明りのない地下道で、俺はバイクを走らせていた。
サイドカーにOLタイプのキララを乗せて。
「小渕沢君。なぜ周囲のシェルターで聞き込みをするか分かる?」
しばらく、何も喋らなかったキララが、突然口を開いたのはシェルター村を過ぎたあたりでの事……いや、この声は中野刑事の声。
「件のシェルターの住民が、近くの住民と交流しているなら、どういう人間が中にいるか推測できる……という理由ですか?」
「それもあるけど、ついでに周囲のシェルターも調査しておきたいの」
「そうですか」
「それで、その様子を君に見てもらいたいの」
「え? なぜ?」
「私のやり方を、君に覚えてもらうため」
「あの……という事は……」
「そう。竜二を片付けたら、君には全てのシェルターを訪問して住民の調査してもらうわよ」
「僕一人でですか?」
「いいえ。こういう事は、二人一組が基本だから。アキラ君にも、資格を取ってやってもらうわよ」
面倒だな……殺処分が終わったら、のんびりできると思ったのに……
「それと、鳥沢紀里の殺処分が決定しました。ただしBクラスです」
「そうですか」
「Bクラスは抵抗した場合殺処分という事になっていますが、あの女が勝ち目のない相手に武器を持って抵抗してくるとは思えません」
「でしょうね」
「おそらく、君に色仕掛けを仕掛けてくるでしょう」
「そうですか」
まあ、無駄な事だな。紀里の年齢は二十五。ロリコンの俺にとって、性欲の対象外……ん? 二十五? 確か、紀里が十八の時に中野刑事は事件を担当したといっていたから、七年前も刑事やっていた。この人、見かけより歳食っているな……
「そこで色仕掛けも『抵抗』と解釈してよいという事になったから、君に色仕掛けをしようとした時点で殺処分していいわよ」
「分かりました」
「簡単に言うけど、大丈夫なの?」
「何がですか?」
「あいつの色仕掛けに、抵抗できる自信はあるの」
「はい、あります」
「どうも、心配だわ。現地に着く前にこの先の休憩所によって」
「はあ?」
そんな所で、何をするのだろう?
サイドカーにOLタイプのキララを乗せて。
「小渕沢君。なぜ周囲のシェルターで聞き込みをするか分かる?」
しばらく、何も喋らなかったキララが、突然口を開いたのはシェルター村を過ぎたあたりでの事……いや、この声は中野刑事の声。
「件のシェルターの住民が、近くの住民と交流しているなら、どういう人間が中にいるか推測できる……という理由ですか?」
「それもあるけど、ついでに周囲のシェルターも調査しておきたいの」
「そうですか」
「それで、その様子を君に見てもらいたいの」
「え? なぜ?」
「私のやり方を、君に覚えてもらうため」
「あの……という事は……」
「そう。竜二を片付けたら、君には全てのシェルターを訪問して住民の調査してもらうわよ」
「僕一人でですか?」
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面倒だな……殺処分が終わったら、のんびりできると思ったのに……
「それと、鳥沢紀里の殺処分が決定しました。ただしBクラスです」
「そうですか」
「Bクラスは抵抗した場合殺処分という事になっていますが、あの女が勝ち目のない相手に武器を持って抵抗してくるとは思えません」
「でしょうね」
「おそらく、君に色仕掛けを仕掛けてくるでしょう」
「そうですか」
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「分かりました」
「簡単に言うけど、大丈夫なの?」
「何がですか?」
「あいつの色仕掛けに、抵抗できる自信はあるの」
「はい、あります」
「どうも、心配だわ。現地に着く前にこの先の休憩所によって」
「はあ?」
そんな所で、何をするのだろう?
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