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第一章
夕食
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すっかり日が暮れた頃、俺達は河原で焚火を囲んでいた。焚火の上にかけた鍋では、先ほど捕まえた魚の切り身と鍾乳洞を離れる前に森で集めたキノコが煮えている。
「はふ! はふ! あふい! おいひい!」
先ほどから、エリスが美味しそうに魚を箸でつついていた。
「エリス。そんなに慌てなくても、魚は一杯あるから」
「はーい」
それにしても、どう見ても金髪碧眼のエリスが箸を器用に使いこなしているのには驚いた。
どうも、この異世界、所謂ゲーム系の世界とは違うみたいだ。
この手の話にありがちなステータス画面も出てこないし……
そもそも、俺はこの世界に転生してから文明を見ていない。
こりゃあ、アルベルトのじいさんには、いろいろと聞くことがありそうだな。
アルベルトのじいさんも箸を器用に使いこなしていた。この人は前世が日本人だったらしいから、当然かもしれないが……
「じいさん。塩とスパイスを持っていたけど、この世界じゃ高いんじゃないのかい?」
じいさんは魚を食うのを止めて、俺の方を向いた。
「どうか、気になさらずに。ほんのお近づきの印です」
まあ、正直助かった。俺はスライムだからいいが、エリスに魚を食べさせるのに、調味料をどうしようかと思っていたところだ。
「ただ、エリス殿は寺院で粗食に耐えていました。味には五月蠅くはないと思いますぞ」
え? そうなのか? エリスに聞いてみると……
「ええ。私、ごはんが食べられたら幸せです。味なんて贅沢はいいません」
なんてこった。寺院の中で大事にされていたというから、きっと良い物を食っていたのだろうと思っていたのに……
「お肉とか、お魚なんて久しぶりです」
もしかして、宗教上の理由から粗食しか与えられなかったのか? それはありうるな。
そうしているうちに二人の食事が終わった。
「はふ! はふ! あふい! おいひい!」
先ほどから、エリスが美味しそうに魚を箸でつついていた。
「エリス。そんなに慌てなくても、魚は一杯あるから」
「はーい」
それにしても、どう見ても金髪碧眼のエリスが箸を器用に使いこなしているのには驚いた。
どうも、この異世界、所謂ゲーム系の世界とは違うみたいだ。
この手の話にありがちなステータス画面も出てこないし……
そもそも、俺はこの世界に転生してから文明を見ていない。
こりゃあ、アルベルトのじいさんには、いろいろと聞くことがありそうだな。
アルベルトのじいさんも箸を器用に使いこなしていた。この人は前世が日本人だったらしいから、当然かもしれないが……
「じいさん。塩とスパイスを持っていたけど、この世界じゃ高いんじゃないのかい?」
じいさんは魚を食うのを止めて、俺の方を向いた。
「どうか、気になさらずに。ほんのお近づきの印です」
まあ、正直助かった。俺はスライムだからいいが、エリスに魚を食べさせるのに、調味料をどうしようかと思っていたところだ。
「ただ、エリス殿は寺院で粗食に耐えていました。味には五月蠅くはないと思いますぞ」
え? そうなのか? エリスに聞いてみると……
「ええ。私、ごはんが食べられたら幸せです。味なんて贅沢はいいません」
なんてこった。寺院の中で大事にされていたというから、きっと良い物を食っていたのだろうと思っていたのに……
「お肉とか、お魚なんて久しぶりです」
もしかして、宗教上の理由から粗食しか与えられなかったのか? それはありうるな。
そうしているうちに二人の食事が終わった。
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