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とあるシェルターの事情(一志一人称)
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一時間後、シェルター内のリビングで、僕は電話をかけていた。
相手は僕の姉。警察に勤めている……早い話が女刑事だ。
もう、シェルターの外は死の灰に汚染されているが、警察なら防護服の一つぐらい用意して来れるのではと期待したのだか……
「姉ちゃん。帰って来られないかな」
『無理よ。仕事があるから』
「仕事ってなんだよ? テレビで見たよ。警視庁も核でやられただろ」
『だから、政府は東京を放棄することになったの』
「はあ?」
『今のところ政府は、どこに移転するか公表していないけど、私は警備のために同行しなきゃならないの』
「政府と家族と、どっちが大事だよ?」
『どっちも大切よ。一志も男でしょ。一人で何とかしなさい』
「だからあ、一人ならいいよ。一人じゃないから、困っているんじゃないか」
『誰か保護したの?』
「隣の華子ちゃん」
『うん。ちゃんと避難民保護義務は果たしたのね。関心関心。まあ、華子ちゃんはまだ子供だから、間違えを起こすことはないわね』
この人は、ロリコンというものが分かっていない。
まあ、僕も自分の性癖はずっと隠していたが……
「女の子の世話なんて、どうすればいいか分からないよ」
『ああそうか。まあ華子ちゃん、大きいから自分の事は自分でできるでしょ』
「女の子の服とか、どうすればいいの?」
『ああ。それは困るわね。私の部屋に下着とかあるから、服もサイズが大きいけどなんとかなるでしょ』
気軽に言ってくれるな……
『それと、生理用品もあるから……ああ、いけない。仕事に戻らないと』
電話は切れた。僕はスマホをリビングのテーブルに置いて頭を抱える。
さて、どうすべきか?
「あの……おじさん」
振り向くと、華子ちゃんはリビングの真ん中に置いてあるソファの後ろから、不安気な眼差しを僕に向けていた。
「あたし、ここにいたら邪魔ですか?」
いけない。今の電話を聞いて不安にさせてしまったな。
「いや、そんな事はない。ただ、華子ちゃんに合う服とかがなくて……姉ちゃんの部屋に女物の洋服があるから、サイズ合わないけど、それを着ていてくれないかな」
「大丈夫です。ここに置いてさえもらえれば……」
「そうなの……それと姉ちゃんの部屋に……その……せ……せ……生理用品とかあるそうだから」
「生理用品?」
華子ちゃんはキョトンとした顔で僕を見る。変態と思われたかな……
「大丈夫です。あたし……まだですから」
「え? まだ」
「その……初潮……まだですから……」
「ああ、そうなの」
「だから、赤ちゃんはできません」
ぶほ! そういう事を知っているのか? いや、女の子は学校で習うんだったな。
「分かった。とにかく、そこの部屋が姉ちゃんの使う部屋だったから、そこの物は服でもなんでも好きに使っていいそうだ」
「はい。ありがとうございます」
か……可愛い……
いかん! いかんぞ! 手を出しては……
しかし、僕はとうとう手を出してしまった。
相手は僕の姉。警察に勤めている……早い話が女刑事だ。
もう、シェルターの外は死の灰に汚染されているが、警察なら防護服の一つぐらい用意して来れるのではと期待したのだか……
「姉ちゃん。帰って来られないかな」
『無理よ。仕事があるから』
「仕事ってなんだよ? テレビで見たよ。警視庁も核でやられただろ」
『だから、政府は東京を放棄することになったの』
「はあ?」
『今のところ政府は、どこに移転するか公表していないけど、私は警備のために同行しなきゃならないの』
「政府と家族と、どっちが大事だよ?」
『どっちも大切よ。一志も男でしょ。一人で何とかしなさい』
「だからあ、一人ならいいよ。一人じゃないから、困っているんじゃないか」
『誰か保護したの?』
「隣の華子ちゃん」
『うん。ちゃんと避難民保護義務は果たしたのね。関心関心。まあ、華子ちゃんはまだ子供だから、間違えを起こすことはないわね』
この人は、ロリコンというものが分かっていない。
まあ、僕も自分の性癖はずっと隠していたが……
「女の子の世話なんて、どうすればいいか分からないよ」
『ああそうか。まあ華子ちゃん、大きいから自分の事は自分でできるでしょ』
「女の子の服とか、どうすればいいの?」
『ああ。それは困るわね。私の部屋に下着とかあるから、服もサイズが大きいけどなんとかなるでしょ』
気軽に言ってくれるな……
『それと、生理用品もあるから……ああ、いけない。仕事に戻らないと』
電話は切れた。僕はスマホをリビングのテーブルに置いて頭を抱える。
さて、どうすべきか?
「あの……おじさん」
振り向くと、華子ちゃんはリビングの真ん中に置いてあるソファの後ろから、不安気な眼差しを僕に向けていた。
「あたし、ここにいたら邪魔ですか?」
いけない。今の電話を聞いて不安にさせてしまったな。
「いや、そんな事はない。ただ、華子ちゃんに合う服とかがなくて……姉ちゃんの部屋に女物の洋服があるから、サイズ合わないけど、それを着ていてくれないかな」
「大丈夫です。ここに置いてさえもらえれば……」
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「生理用品?」
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「はい。ありがとうございます」
か……可愛い……
いかん! いかんぞ! 手を出しては……
しかし、僕はとうとう手を出してしまった。
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