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第十二章
腕(かいな)の中のリリアーナ 6 「だめ! カイトは私の騎士だから!」
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「カイト~~~最近ラブラブじゃね?」
「何のことだ?」
「だ・か・ら・リリアーナ様――とだよ!」
「スティーブ……お前……」
「いで! いでーーー!」
「何で体術の訓練中、俺と組んでいる時にそういう事を言うかな」
今は体術の訓練時間、言うまでもないがここは訓練場である。カイトはスティーブの腹に突きを入れ、腕を背中に捩じ上げながらうつ伏せに地面へ押し伏せた。
「お前、腹突いて、いきなり腕を捩じ上げるなよ!」
「……何のための訓練だよ。それに……5歳児相手にラブラブはないだろう?」
「いや、そんな事はないぞ」
「エヴァン先輩――」
カイトの肩に腕を回してエヴァンが寄りかかってきた。
「最近のリリアーナ様は、カイトがいないと昼も夜も明けないじゃないか。今日だって応援しにくるんだろ?」
「そんな話は聞いていませんが」
「カイトー!」
「ほら来た!」
フランチェスカと手を繋ぎ、女性騎士達を後ろに従え、右手をふりふりやってくる。
気付いた騎士達の手が止まり視線がリリアーナに集中したが、それにも全然気が付かない。
逸る気持ちを抑えきれずにフランから手を離し、カイトの傍まで駆け寄ってくると、真っ直ぐに両手を差し出した。
すぐ両脇に手を差し入れ、腕に座らせるような形で抱き上げる。
「リリアーナ様。今は音楽の時間だったのでは?」
「う~んとね、とりかっかえっこしたの! カイトのおうえんをしてから、音楽のおべんきょう。先生がいいですよーって言ったの!」
ねだったな――
この可愛さで
おねだりしたな
騎士達の心の声が飛び交う中、カイトが困ったような顔をした。
「今日はただの訓練なので、応援するようなところをお見せできな…」
背後からいきなりど突かれる。
「うぐっ……スティーブ何を!?」
カイトが振り返ると`分かってないなぁ‘ とばかりに、スティーブが肩を竦める。
「気が利かない奴だな。せっかくリリアーナ様がこう仰っているんだから、適当に相手を見繕ってちゃちゃっと試合をすればいいじゃないか」
「……それはいい考えだ。じゃあ、スティーブ相手はお前だ」
「え……っ! いや、ちょい待ち! 先輩方を差し置いてそんな真似は――」
「言ったお前が責任を取れよ」(先輩方のリアルなお声)
女性騎士にリリアーナを手渡し、観客席へ移動するよう告げた後に、試合のために中央へ出る。
「スティーブ、本気で掛かってこいよ」
「お前は本気で掛かってくるな」
「始め!」
スティーブの真剣なセリフの後に勢いよく審判の手が振り下ろされ、試合の開始と相成った。
カイトは正拳突きで間合いを詰めながら隙を見て、後ろ回し蹴りを見事に決める。
「カイトすごい! すごいー!!」
リリアーナは大喜びで手を叩いている。女性騎士達も驚嘆の表情を浮かべながら、素早い動きと身のこなしを見逃さないよう、前のめりになって観戦していた。
「お前、本気出したな!」
「いや、後ろ回し蹴りは見た目が派手だけど、隙が多いから……敢えて手加減をしたつもりだったんだが」
カイトは空手のある前世、いわゆる現実世界でも強かった。手加減はしているつもりだが、彼の技もそのスピードも見極めるのは難しいのだろう。
「それにしても、スティーブは俺と長い付き合いで、空手の練習もそれなりに積んできているのに……もっと自主練に強制参加させないと駄目か――」
「いま物騒なこと呟いたよね」
『俺、低血圧で朝は――』と食い下がってくるスティーブを尻目に、カイトは次の先輩騎士達の試合に目を向けた。
「リリアーナ様~見ててくださいねー!」
「うん、がんばって………がんばってねー!」
エヴァン、名前を
忘れられたな……
すっかり――
また心の声が飛び交う中、その試合は始まった。こちらは血湧き肉躍るプロレスまがいの肉弾戦――の筈であったが、名前を忘れられたのが実はショックだったのか、あっさりとエヴァンの負けとなる。
訓練の時間も終わりを告げ、リリアーナがまた駆け寄ってきた。抱き上げると興奮気味にまくしたてる。
「カイトすごーい! つよーい! もう一回くるっと回って、くるってキックして!!」
「ありがとうございます。しかしもう行かれませんと、音楽の時間が始まります」
「カイトに音楽室まで送ってほしいの」
胸の前で両手を組み上目遣いでおねだりをされ、困り顔で苦笑する。
「構いませんが、今は訓練で汗をかいていて匂いも……お止めになったほうがい…」
言い終わらないうちにリリアーナがカイトの首に腕を回してぎゅっとしがみついてきた。
「くさくないし、だいじょうぶ。カイトの匂いしかしない」
そのままカイトに抱っこされ連れて行かれるリリアーナを見て、サファイア付きの騎士ラザファムが半眼で見送りながら呟いた。
「羨ましい……リリアーナ様は間違っても『汗臭――っ!』 とか言わないんだろうな……」
「お前の主言いそ……」
「躊躇わずに言い切っていいぞ。その通りだから」
カイトはリリアーナのお気に入り。リリアーナだけのお気に入り――しかしその最たる事件が起きてしまった。
国王のヴィルヘルムと王妃のイフィゲニアが、リリアーナの年齢に合った遊び相手を見繕おうと、貴族の子供達を集めて園遊会を催した。
最初は躊躇っていたリリアーナもやはりそこは子供。やがては輪に入って楽しそうに遊び始める。
カイトも何かあったら直ぐに助けられる距離で、リリアーナの警護に当たっていた。
「カイトー!!」
「リリアーナ様」
走ってきて手を伸ばされ、すぐに抱き上げる。
「いかがですか? 楽しまれていますか」
「うん! とっても楽しい!」
リリアーナを下に下ろすと、一人の男の子がカイトに目を留めた。
カイトは空手で有名であり、男の子達から人気がある。
「わっ――! カイトだ!!」
うわっとばかりに男の子達が寄ってきた。
「ねえ、空手を見せて!」
「僕も見たい!」
遠巻きにしていた女の子達も、その勢いに便乗して近付いてきた。この世界では珍しい黒髪に黒い瞳の秀麗な騎士は、女の子達にも人気がある。
リリアーナが抱っこされていたのを目にしていたので自分達もと声を上げる。
「私も抱っこしてほしいの」
「私も!」
リリアーナは5歳といえども姫君で誰かと渡り合った事などもなく、纏わり付く子供達を驚きの目でただ眺めていた。
しかし`抱っこして攻撃 ‘ が激しくなりカイトに女の子達が群がると、さすがの彼女も黙ってはいられなくなる。
固い決意を両手に込め、ベリッとばかりに引き剥がしにかかった。
「だめ! カイトは私の騎士だから!」
普段は大人しいリリアーナの行為に、その場の大人達は驚いた。
貴族のお子様方は姫君であるリリアーナに逆らえないが、リリアーナの従姉のタチアナは負けていなかった。
「いいじゃない、ちょっとくらい! ケチ!!」
カイトや周りのお付きの者達が鎮めようとしたところで、カイトの足にしがみついたタチアナをリリアーナが力任せに引っ張った。
タチアナはその勢いで転んでしまい、驚いて大きな声で泣き始める。
リリアーナも`やり過ぎた ‘ と慌てて駆け寄り手を差し伸べようとしたが、その手をタチアナはパンッと叩いて払いのける。
「痛い! すごい痛い! リリアーナなんて大嫌い~~~!!」
青い顔をしてリリアーナが固まる横で、カイトがすぐ跪いて助け起こし、タチアナの身体をつぶさに確認する。
「タチアナ様大丈夫です。怪我はありません」
柔らかく声をかけながら、カイトがそのご令嬢を抱き上げた。タチアナは憧れの騎士にいきなり抱っこをしてもらい、優しく微笑まれて涙が止まる。両脇に手を差し込まれたのでキョトンとすると、カイトがくるっと軽く一回転した。
目をまん丸くした後に笑顔が浮かんだので、タチアナが望むまま更に何回転かくるくると回る。
すっかり笑顔を取り戻したところで下におろした。我も我もと催促する子供達にカイトは言い聞かせるように、優しく話しをする。
リリアーナはしょぼんと下を向き、話している内容も聞かずにその場を離れた。
話し終えたカイトは子供達の集団を他の者達に任せて抜け出ると、リリアーナの姿を探す。とぼとぼと下を向いて歩いて行くのと、フランチェスカが後を追ったのには気が付いていた。
探しているとカイトに向かってアビゲイルが、遠くのほうで大きく手を振っていた。
「何のことだ?」
「だ・か・ら・リリアーナ様――とだよ!」
「スティーブ……お前……」
「いで! いでーーー!」
「何で体術の訓練中、俺と組んでいる時にそういう事を言うかな」
今は体術の訓練時間、言うまでもないがここは訓練場である。カイトはスティーブの腹に突きを入れ、腕を背中に捩じ上げながらうつ伏せに地面へ押し伏せた。
「お前、腹突いて、いきなり腕を捩じ上げるなよ!」
「……何のための訓練だよ。それに……5歳児相手にラブラブはないだろう?」
「いや、そんな事はないぞ」
「エヴァン先輩――」
カイトの肩に腕を回してエヴァンが寄りかかってきた。
「最近のリリアーナ様は、カイトがいないと昼も夜も明けないじゃないか。今日だって応援しにくるんだろ?」
「そんな話は聞いていませんが」
「カイトー!」
「ほら来た!」
フランチェスカと手を繋ぎ、女性騎士達を後ろに従え、右手をふりふりやってくる。
気付いた騎士達の手が止まり視線がリリアーナに集中したが、それにも全然気が付かない。
逸る気持ちを抑えきれずにフランから手を離し、カイトの傍まで駆け寄ってくると、真っ直ぐに両手を差し出した。
すぐ両脇に手を差し入れ、腕に座らせるような形で抱き上げる。
「リリアーナ様。今は音楽の時間だったのでは?」
「う~んとね、とりかっかえっこしたの! カイトのおうえんをしてから、音楽のおべんきょう。先生がいいですよーって言ったの!」
ねだったな――
この可愛さで
おねだりしたな
騎士達の心の声が飛び交う中、カイトが困ったような顔をした。
「今日はただの訓練なので、応援するようなところをお見せできな…」
背後からいきなりど突かれる。
「うぐっ……スティーブ何を!?」
カイトが振り返ると`分かってないなぁ‘ とばかりに、スティーブが肩を竦める。
「気が利かない奴だな。せっかくリリアーナ様がこう仰っているんだから、適当に相手を見繕ってちゃちゃっと試合をすればいいじゃないか」
「……それはいい考えだ。じゃあ、スティーブ相手はお前だ」
「え……っ! いや、ちょい待ち! 先輩方を差し置いてそんな真似は――」
「言ったお前が責任を取れよ」(先輩方のリアルなお声)
女性騎士にリリアーナを手渡し、観客席へ移動するよう告げた後に、試合のために中央へ出る。
「スティーブ、本気で掛かってこいよ」
「お前は本気で掛かってくるな」
「始め!」
スティーブの真剣なセリフの後に勢いよく審判の手が振り下ろされ、試合の開始と相成った。
カイトは正拳突きで間合いを詰めながら隙を見て、後ろ回し蹴りを見事に決める。
「カイトすごい! すごいー!!」
リリアーナは大喜びで手を叩いている。女性騎士達も驚嘆の表情を浮かべながら、素早い動きと身のこなしを見逃さないよう、前のめりになって観戦していた。
「お前、本気出したな!」
「いや、後ろ回し蹴りは見た目が派手だけど、隙が多いから……敢えて手加減をしたつもりだったんだが」
カイトは空手のある前世、いわゆる現実世界でも強かった。手加減はしているつもりだが、彼の技もそのスピードも見極めるのは難しいのだろう。
「それにしても、スティーブは俺と長い付き合いで、空手の練習もそれなりに積んできているのに……もっと自主練に強制参加させないと駄目か――」
「いま物騒なこと呟いたよね」
『俺、低血圧で朝は――』と食い下がってくるスティーブを尻目に、カイトは次の先輩騎士達の試合に目を向けた。
「リリアーナ様~見ててくださいねー!」
「うん、がんばって………がんばってねー!」
エヴァン、名前を
忘れられたな……
すっかり――
また心の声が飛び交う中、その試合は始まった。こちらは血湧き肉躍るプロレスまがいの肉弾戦――の筈であったが、名前を忘れられたのが実はショックだったのか、あっさりとエヴァンの負けとなる。
訓練の時間も終わりを告げ、リリアーナがまた駆け寄ってきた。抱き上げると興奮気味にまくしたてる。
「カイトすごーい! つよーい! もう一回くるっと回って、くるってキックして!!」
「ありがとうございます。しかしもう行かれませんと、音楽の時間が始まります」
「カイトに音楽室まで送ってほしいの」
胸の前で両手を組み上目遣いでおねだりをされ、困り顔で苦笑する。
「構いませんが、今は訓練で汗をかいていて匂いも……お止めになったほうがい…」
言い終わらないうちにリリアーナがカイトの首に腕を回してぎゅっとしがみついてきた。
「くさくないし、だいじょうぶ。カイトの匂いしかしない」
そのままカイトに抱っこされ連れて行かれるリリアーナを見て、サファイア付きの騎士ラザファムが半眼で見送りながら呟いた。
「羨ましい……リリアーナ様は間違っても『汗臭――っ!』 とか言わないんだろうな……」
「お前の主言いそ……」
「躊躇わずに言い切っていいぞ。その通りだから」
カイトはリリアーナのお気に入り。リリアーナだけのお気に入り――しかしその最たる事件が起きてしまった。
国王のヴィルヘルムと王妃のイフィゲニアが、リリアーナの年齢に合った遊び相手を見繕おうと、貴族の子供達を集めて園遊会を催した。
最初は躊躇っていたリリアーナもやはりそこは子供。やがては輪に入って楽しそうに遊び始める。
カイトも何かあったら直ぐに助けられる距離で、リリアーナの警護に当たっていた。
「カイトー!!」
「リリアーナ様」
走ってきて手を伸ばされ、すぐに抱き上げる。
「いかがですか? 楽しまれていますか」
「うん! とっても楽しい!」
リリアーナを下に下ろすと、一人の男の子がカイトに目を留めた。
カイトは空手で有名であり、男の子達から人気がある。
「わっ――! カイトだ!!」
うわっとばかりに男の子達が寄ってきた。
「ねえ、空手を見せて!」
「僕も見たい!」
遠巻きにしていた女の子達も、その勢いに便乗して近付いてきた。この世界では珍しい黒髪に黒い瞳の秀麗な騎士は、女の子達にも人気がある。
リリアーナが抱っこされていたのを目にしていたので自分達もと声を上げる。
「私も抱っこしてほしいの」
「私も!」
リリアーナは5歳といえども姫君で誰かと渡り合った事などもなく、纏わり付く子供達を驚きの目でただ眺めていた。
しかし`抱っこして攻撃 ‘ が激しくなりカイトに女の子達が群がると、さすがの彼女も黙ってはいられなくなる。
固い決意を両手に込め、ベリッとばかりに引き剥がしにかかった。
「だめ! カイトは私の騎士だから!」
普段は大人しいリリアーナの行為に、その場の大人達は驚いた。
貴族のお子様方は姫君であるリリアーナに逆らえないが、リリアーナの従姉のタチアナは負けていなかった。
「いいじゃない、ちょっとくらい! ケチ!!」
カイトや周りのお付きの者達が鎮めようとしたところで、カイトの足にしがみついたタチアナをリリアーナが力任せに引っ張った。
タチアナはその勢いで転んでしまい、驚いて大きな声で泣き始める。
リリアーナも`やり過ぎた ‘ と慌てて駆け寄り手を差し伸べようとしたが、その手をタチアナはパンッと叩いて払いのける。
「痛い! すごい痛い! リリアーナなんて大嫌い~~~!!」
青い顔をしてリリアーナが固まる横で、カイトがすぐ跪いて助け起こし、タチアナの身体をつぶさに確認する。
「タチアナ様大丈夫です。怪我はありません」
柔らかく声をかけながら、カイトがそのご令嬢を抱き上げた。タチアナは憧れの騎士にいきなり抱っこをしてもらい、優しく微笑まれて涙が止まる。両脇に手を差し込まれたのでキョトンとすると、カイトがくるっと軽く一回転した。
目をまん丸くした後に笑顔が浮かんだので、タチアナが望むまま更に何回転かくるくると回る。
すっかり笑顔を取り戻したところで下におろした。我も我もと催促する子供達にカイトは言い聞かせるように、優しく話しをする。
リリアーナはしょぼんと下を向き、話している内容も聞かずにその場を離れた。
話し終えたカイトは子供達の集団を他の者達に任せて抜け出ると、リリアーナの姿を探す。とぼとぼと下を向いて歩いて行くのと、フランチェスカが後を追ったのには気が付いていた。
探しているとカイトに向かってアビゲイルが、遠くのほうで大きく手を振っていた。
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