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第十一章
我儘姫と舞踏会 4 我儘姫の事情
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「こんばんは。クレメンス様も猫をお探しですか?」
「ああ、これは・・・リリアーナ様の婚約者で確か騎士でもある・・・」
「はい、カイトです」
「ああ、そうだ。サー・カイトでいらっしゃいましたね。申し訳ありません。なにしろ、もう50歳も過ぎたもので・・・」
「まだお若いではないですか」
カイトは少し驚いた。リーフシュタインでは50歳はまだ働き盛りだ。目の前のクレメンスは心労のせいだろうか? 印象がその歳よりも随分と老けて見える。
「それに一度に多人数を紹介されたのですから、覚えられなくて当然です」
クレメンスが優しい顔で微笑んだ。
「ありがとうございます」
「大丈夫ですか・・・? お見受けしたところ疲れていらっしゃるようですが、そこのベンチに腰を掛けませんか? 私も一休みしようと思っていたところです」
彼が感謝の笑みを浮かべ、二人は庭園が見渡せるベンチに腰を掛ける。
「こう言っては失礼かもしれませんが、色々と大変そうですね」
彼が深い溜息を吐いて、同意をした。
「そうなのです。特に最近は・・・姫様も昔はこうではなかったのですが・・・」
「何か心当たりでも・・・?」
「はい、国王陛下も皇后陛下も遅くに授かった子供だったので、それは可愛がり、蝶よ花よとお育てになりました」
「可愛がりすぎたのがいけなかったと聞いておりますが」
「それも原因の一つではあります・・・」
クレメンスが話し始めた。
「ベルタ様が5歳におなりの時に、弟君のユアン様がお生まれになりました」
「お世継ぎですね・・・存じ上げております。しかし、生まれてから2歳になるまで誕生は発表されていませんでしたね」
「当初は秘密にされていたのです。あの頃の我が国は少々荒れておりまして、国王派とそれに打って変わろうとする勢力との派閥ができていました。ベルタ姫に自分の息子を婿入りさせ、あわよくば政治の実権を握ろうとする者達もおりました」
「まだ5歳のベルタ王女に、そのような企みを?」
「はい、取り敢えずは婚約させてと考えていたようです。誰が味方で誰が敵か分からないようなところもありましたし、そのような輩にお世継ぎが生まれた事を知られたら、ユアン様はお命を狙われかねません。国内情勢が落ち着く二年ほどは秘密にされておりました」
「なるほど――」
「しかし、それまで愛情を一身に受けていたベルタ様は、突然に放り出されたような状態になってしまったのです。ベルタ様が最後のお子だと思われていたところにユアン様が生まれ、待ちかねた世継ぎであったが為に両陛下の喜びようは凄まじく、また暗殺されるかもしれないという恐れから、お二人の心はユアン様でいっぱいになってしまったのです」
クレメンスが目を細める。
「その頃からです。ベルタ様が我儘を言い始めたのは・・・最初は可愛いもので、ただ気を引きたい一心でした。しかしそれが段々とエスカレートをし、今ではご存知の通り、手をつけられない状態です。両陛下も後悔をしていて、歩み寄りたいとは思っているのですが、なにしろベルタ様が頑なで・・・」
彼はまた溜息を吐くと、顔を上に向け星空を見上げた。
「ベルタ様もどうしていいのか分からないのかもしれません。それに`今更歩み寄ろうなどと何を言っているのか ‘ という恨みもあるようです」
「そうですか、それは難しいですね」
「はい・・・絡まった糸がなかなかほどけずに困窮しております」
カイトは静かに耳を傾けていたが、ふと思い付き疑問に思っていた事を聞いてみた。
「一つ疑問に感じている事があるのですが、なぜ宰相であるクレメンス様の言う事はお聞きになるのですか?」
「言う事を聞く・・・と言うほどのものではありませんが、国王陛下はユアン様が生まれるまでは、よくベルタ様を執務室に連れておいででした。私との接触が多かったので、多少なりとも心を開いているのかもしれません」
「クレメンス様が心を砕いているのがベルタ王女に伝わっているから、心を開いているのでしょうね」
クレメンスが弱々しい笑みを浮かべた。
「そうだといいのですが・・・。私の言う事もそんなに聞いてはくれませんが、他の者よりはましなので最近は殆どベルタ様付きになりました」
遠くから『見つかったぞ~』と声が響いてきた。クレメンスが立ち上がる。
「話を聞いてくださってありがとうございます。お陰様でいくらか気持ちが楽になりました」
「いいえ。貴方のような方がついているのです。きっとこれからは良い方向に向かいますよ」
「本当にそうだといいのですが・・・」
疲労が蓄積したクレメンスの顔を見てカイトは同情を覚える。しかし他国の話でもあるし、自分が口を出すべき事ではない。
それから二日後、一行はレアル王国に向かって出立をした。出立前にスティーブの元へフランチェスカが走り寄る。馬の蹄鉄を模した幸福を呼び、魔除けにもなるお守りを、彼の胸ポケットにそっと入れた。
「道中気をつけてね」
「俺のためにお守りを・・・?」
確かこのお守りは利き目があると有名で、なかなか手に入らない代物である。スティーブの胸に嬉しさとフランチェスカへの愛しい想いが溢れてきた。
い、今なら・・・抱きしめても許されるよな――!
まさに両手を出そうとしたその時に・・・!
「スティーブ、すぐに来てちょうだい!!」
「はい、ただいま!!・・・フラン、ありがとう・・・! 肌身離さず持っているから」
「うん・・・舞踏会、楽しみにしている」
俯き加減だったフランチェスカが、目線だけを恥かしげにスティーブに向ける。こんなフランチェスカを見るのは初めてである。
また我慢できずに両手が上がりそうになった。
「スティーブ!! まだなのーーー!!」
「はい! すぐ参ります!!・・・じゃあ」
フランがちょっと残念そうな顔をして頷いた。
「お待たせ致しました。なんの御用でございましょうか?」
「ごめんなさい。ベアトリーチェがまたいなくなったと思ったけど、ここに居たわ」
「・・・・・・」
わざとだよな! 絶対にわざとだよな!! この我儘姫は、唯一無二のチャンスを~~~!!
温和なスティーブが切れそうになる。
「姫様、今のは悪ふざけが過ぎますぞ!」
クレメンスの言葉に、ベルタ姫が顔を赤らめて視線を逸らす。
「悪ふざけじゃないもん・・・」
「ん・・・?」
悪いとは思っているようだ。片道4日、10日もあれば帰ってこれる。その間だけの我慢、とスティーブは気持ちを切り替えた。
「ああ、これは・・・リリアーナ様の婚約者で確か騎士でもある・・・」
「はい、カイトです」
「ああ、そうだ。サー・カイトでいらっしゃいましたね。申し訳ありません。なにしろ、もう50歳も過ぎたもので・・・」
「まだお若いではないですか」
カイトは少し驚いた。リーフシュタインでは50歳はまだ働き盛りだ。目の前のクレメンスは心労のせいだろうか? 印象がその歳よりも随分と老けて見える。
「それに一度に多人数を紹介されたのですから、覚えられなくて当然です」
クレメンスが優しい顔で微笑んだ。
「ありがとうございます」
「大丈夫ですか・・・? お見受けしたところ疲れていらっしゃるようですが、そこのベンチに腰を掛けませんか? 私も一休みしようと思っていたところです」
彼が感謝の笑みを浮かべ、二人は庭園が見渡せるベンチに腰を掛ける。
「こう言っては失礼かもしれませんが、色々と大変そうですね」
彼が深い溜息を吐いて、同意をした。
「そうなのです。特に最近は・・・姫様も昔はこうではなかったのですが・・・」
「何か心当たりでも・・・?」
「はい、国王陛下も皇后陛下も遅くに授かった子供だったので、それは可愛がり、蝶よ花よとお育てになりました」
「可愛がりすぎたのがいけなかったと聞いておりますが」
「それも原因の一つではあります・・・」
クレメンスが話し始めた。
「ベルタ様が5歳におなりの時に、弟君のユアン様がお生まれになりました」
「お世継ぎですね・・・存じ上げております。しかし、生まれてから2歳になるまで誕生は発表されていませんでしたね」
「当初は秘密にされていたのです。あの頃の我が国は少々荒れておりまして、国王派とそれに打って変わろうとする勢力との派閥ができていました。ベルタ姫に自分の息子を婿入りさせ、あわよくば政治の実権を握ろうとする者達もおりました」
「まだ5歳のベルタ王女に、そのような企みを?」
「はい、取り敢えずは婚約させてと考えていたようです。誰が味方で誰が敵か分からないようなところもありましたし、そのような輩にお世継ぎが生まれた事を知られたら、ユアン様はお命を狙われかねません。国内情勢が落ち着く二年ほどは秘密にされておりました」
「なるほど――」
「しかし、それまで愛情を一身に受けていたベルタ様は、突然に放り出されたような状態になってしまったのです。ベルタ様が最後のお子だと思われていたところにユアン様が生まれ、待ちかねた世継ぎであったが為に両陛下の喜びようは凄まじく、また暗殺されるかもしれないという恐れから、お二人の心はユアン様でいっぱいになってしまったのです」
クレメンスが目を細める。
「その頃からです。ベルタ様が我儘を言い始めたのは・・・最初は可愛いもので、ただ気を引きたい一心でした。しかしそれが段々とエスカレートをし、今ではご存知の通り、手をつけられない状態です。両陛下も後悔をしていて、歩み寄りたいとは思っているのですが、なにしろベルタ様が頑なで・・・」
彼はまた溜息を吐くと、顔を上に向け星空を見上げた。
「ベルタ様もどうしていいのか分からないのかもしれません。それに`今更歩み寄ろうなどと何を言っているのか ‘ という恨みもあるようです」
「そうですか、それは難しいですね」
「はい・・・絡まった糸がなかなかほどけずに困窮しております」
カイトは静かに耳を傾けていたが、ふと思い付き疑問に思っていた事を聞いてみた。
「一つ疑問に感じている事があるのですが、なぜ宰相であるクレメンス様の言う事はお聞きになるのですか?」
「言う事を聞く・・・と言うほどのものではありませんが、国王陛下はユアン様が生まれるまでは、よくベルタ様を執務室に連れておいででした。私との接触が多かったので、多少なりとも心を開いているのかもしれません」
「クレメンス様が心を砕いているのがベルタ王女に伝わっているから、心を開いているのでしょうね」
クレメンスが弱々しい笑みを浮かべた。
「そうだといいのですが・・・。私の言う事もそんなに聞いてはくれませんが、他の者よりはましなので最近は殆どベルタ様付きになりました」
遠くから『見つかったぞ~』と声が響いてきた。クレメンスが立ち上がる。
「話を聞いてくださってありがとうございます。お陰様でいくらか気持ちが楽になりました」
「いいえ。貴方のような方がついているのです。きっとこれからは良い方向に向かいますよ」
「本当にそうだといいのですが・・・」
疲労が蓄積したクレメンスの顔を見てカイトは同情を覚える。しかし他国の話でもあるし、自分が口を出すべき事ではない。
それから二日後、一行はレアル王国に向かって出立をした。出立前にスティーブの元へフランチェスカが走り寄る。馬の蹄鉄を模した幸福を呼び、魔除けにもなるお守りを、彼の胸ポケットにそっと入れた。
「道中気をつけてね」
「俺のためにお守りを・・・?」
確かこのお守りは利き目があると有名で、なかなか手に入らない代物である。スティーブの胸に嬉しさとフランチェスカへの愛しい想いが溢れてきた。
い、今なら・・・抱きしめても許されるよな――!
まさに両手を出そうとしたその時に・・・!
「スティーブ、すぐに来てちょうだい!!」
「はい、ただいま!!・・・フラン、ありがとう・・・! 肌身離さず持っているから」
「うん・・・舞踏会、楽しみにしている」
俯き加減だったフランチェスカが、目線だけを恥かしげにスティーブに向ける。こんなフランチェスカを見るのは初めてである。
また我慢できずに両手が上がりそうになった。
「スティーブ!! まだなのーーー!!」
「はい! すぐ参ります!!・・・じゃあ」
フランがちょっと残念そうな顔をして頷いた。
「お待たせ致しました。なんの御用でございましょうか?」
「ごめんなさい。ベアトリーチェがまたいなくなったと思ったけど、ここに居たわ」
「・・・・・・」
わざとだよな! 絶対にわざとだよな!! この我儘姫は、唯一無二のチャンスを~~~!!
温和なスティーブが切れそうになる。
「姫様、今のは悪ふざけが過ぎますぞ!」
クレメンスの言葉に、ベルタ姫が顔を赤らめて視線を逸らす。
「悪ふざけじゃないもん・・・」
「ん・・・?」
悪いとは思っているようだ。片道4日、10日もあれば帰ってこれる。その間だけの我慢、とスティーブは気持ちを切り替えた。
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