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第十章
私を呼んで 目覚めない
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「おかえりなさいませ、カイト様」
執事のベイジルが、玄関ホールでカイトを出迎えた。上着に手を添えて脱がせると、片手に掛けて他に用事はないかと傍に控える。
「ああ、ベイジル、リディスはどこにいる?」
「今はお庭にいらっしゃいます。カイト様がお帰りになる前に、玄関ホールと居間に花を飾ると仰っていました。残念ながら間に合いませんでしたが」
「じゃあ、そっと行って脅かしてみよう」
「それがようございます」
微笑んだ執事を後にして、口笛を吹きながら廊下を進む。突き当りの扉を開けると、庭は花と緑に溢れていた。その中でこちらに背を向けて、せっせと花を摘んでいる姿が目に入る。長くて美しい金髪は上でまとめて結ってあり、ほつれ毛が春の風に揺れていた。足音を忍ばせて後ろから忍び寄る。
「ただいま」
背中から抱き締めると、身を竦ませて驚いた。
「カイト! 帰っていらしたの? 危ないじゃない。鋏を使っているのに」
「ごめん。早く会いたかったのに玄関にいなかったから、少し悪戯したくなったんだ」
「仕様がないわね。キスしてくれたら許してあげる」
カイトはその言葉通りに身を屈めてキスをする。
「花が・・・間に合わなかったわ」
「いいよ、君さえいてくれたら」
リディスはカイトの胸に頬を摺り寄せ、怪しい紫の瞳を光らせた。
「カイトが遅れるなんて珍しいわよね? 何かあったのかしら?」
「俺、ちょっと見てきます」
「お願い、デニス」
ここはリリアーナの部屋の前、早朝、警護の交代の時間なのにまだカイトが顔を出さない。
「おはようジャネット。何かあったの?」
フランチェスカがリリアーナを起こす準備でやってきた。
「カイトが交代の時間なのにまだ来ないの」
「カイトが? 珍しいわね・・・」
「でしょう? だから今デニスに様子を見に行ってもらったところ」
「カイト先輩! 起きてますか!? 部屋にいるんですよね!?」
「おう、デニス。朝から大声でどうした?」
歯を磨きながらスティーブが近付いてきた。
「スティーブ先輩。カイト先輩が立ち番の交代に来ないから、様子を見に来たんですけど部屋に鍵が掛かっていて」
「カイトが? それはおかしいな・・・どいてみろ」
スティーブは歯ブラシを咥えたままドアのノブを持って、ガチャガチャと回したがやはり鍵はしっかり掛かっている。首に掛けてたタオルで歯ブラシをくるみ床に置いた。
「これだけ騒いでカイトが起きない筈がない。デニス、脇に避けてろ」
スティーブが思い切りドアを蹴り開けた。デニスが中にすぐ入る。
「カイト先輩!!」
ベッドの上にいるカイトは眠っているように見えるが微動だにしない。デニスが大声で呼んだり身体を揺らしたりしたが、一向に目を覚ます気配がない。
「まさか死・・・」
「いや、ちょっと待て」
スティーブが珍しく冷静に、カイトの胸に耳を当てる。
「大丈夫だ。心臓の鼓動は規則正しく打っている。とにかくすぐにじいやを呼ぼう」
「スティーブ先輩・・・先に口を拭いたほうが、歯磨き粉が口から垂れて、カイト先輩に落ちてます」
「おお!!」
「朝早くから一体どうしたんじゃ・・・」
騒ぎを聞きつけた騎士仲間の一人がじいやを呼んできていた。
「地方の領地の視察はいかがでしたか?」
「良好だ。地代は滞る事なく払われているようだし、農民達の働き具合も良いようだ。でも、管理人の言葉だけだから、直接農民達とも話してみたい」
「貴方は素晴らしい領主であるけれど、働きすぎでもあるわ」
リディスが心配そうにカイトを見上げる。
「いや、まだまだだ。無理をしてまで、地代を払う必要はないと思っている。その者に見合った額だけ納めるように、良い監督官を増やすべきか・・・」
「もうすぐ日も暮れてしまうし、夕食の席でお話の続きを伺うわ。お風呂の用意がしてあるのよ。先に入って旅の疲れを取っていらして」
「そうするよ。気が利く奥さん」
カイトはリディスの額にキスをすると、家の中に入って行った。
「これは・・・」
「どうだじいや?」
「何でこんなに歯磨き粉臭いんじゃ、診る気になれんわ」
じいやが顔を顰めて鼻を摘む。
「わ~~~、すぐ着替えさせるから!」
「まあ、丁度いい。シャツを脱がしてしまおう。様子がおかしいから微細に診てみたい」
じいやは眼球の動き、瞼の動き、身体に傷がないかなど、丁寧に、しかし素早く診察した。
(脳死ではない、植物状態でもない、閉じ込め症候群でもない・・・これは――)
診察が終わったので、スティーブが新しいシャツを着せていると、廊下が騒がしくなり、リリアーナが飛び込んできた。フランチェスカがそれに続いて入ってくる。
「カイトは!?」
「リリィ様、よく男子宿舎に入ってこれたな」
「あ・・・周りが全然見えてなかったから――それより、カイトはどうしたの!?」
「これは、わしの力ではどうにもならない」
「え・・・?」
リリアーナは顔色を変えると、急いでカイトの傍に寄って声をかけた。
「カイト、カイト!」
でも、目を覚まさない。リリアーナは思わずカイトの手を握り締める。じいやがリリアーナの頭を慰めるように撫でながら話を続けた。
「カエレス様なら分かるかもしれない・・・今は城にはいないかの?」
また廊下が騒がしくなり、長い黒髪で背が高く、黄金色の瞳を持つ男が入ってきた。
「わしを呼んだか?」
「カエレス様!!」
皆で一斉にその名を呼ぶ。
「一体どうした? ドラッヘヴァルトから飛んできて、庭に下りようとしたらリリアーナが凄い勢いで走って行くから、追って来たんだ」
「カイトの様子がおかしくての。わしの領域ではなさそうなんじゃ」
「確かに変な気配がするな」
カエレスがカイトに近付いた。
夕食の後に寝室で、カイトは薄いナイトウェアを纏った妖艶なリディスに迎えられていた。
「ねぇ、もう寝ましょう?」
リディスは話し掛けながら、まとめていた髪をばさっと下ろした。輝きを放つ黄金の髪が彼女の身体にまとわりつき、艶かしさを際立たせる。カイトは少し躊躇いを見せた。
「ごめん・・・今日は疲れてるんだ」
「本当に? じゃあ少しだけ・・・」
リディスが甘えるようにカイトの首に両手を回す。怪しく光るリディスの瞳に吸い込まれるように、カイトが身を寄せようとした。
唇が重なりそうなその時に、カイトがぴくっと動きを止めた。
「どうしたの? カイト」
「今、名前を呼ばれたような・・・」
何かが触れたような感触の、自分の左手をじっと見る。
「いや、やっぱり疲れているんだ。ごめん、今日は休ませてもらうよ」
リディスは仕様がないわね、と微笑んだ。
「分かったわ。お休みなさい」
カイトがベッドに入るのを目で追いながら、リディスがぼそりと呟く。
「本当はもうこれ以上眠る必要はないのにね・・・」
執事のベイジルが、玄関ホールでカイトを出迎えた。上着に手を添えて脱がせると、片手に掛けて他に用事はないかと傍に控える。
「ああ、ベイジル、リディスはどこにいる?」
「今はお庭にいらっしゃいます。カイト様がお帰りになる前に、玄関ホールと居間に花を飾ると仰っていました。残念ながら間に合いませんでしたが」
「じゃあ、そっと行って脅かしてみよう」
「それがようございます」
微笑んだ執事を後にして、口笛を吹きながら廊下を進む。突き当りの扉を開けると、庭は花と緑に溢れていた。その中でこちらに背を向けて、せっせと花を摘んでいる姿が目に入る。長くて美しい金髪は上でまとめて結ってあり、ほつれ毛が春の風に揺れていた。足音を忍ばせて後ろから忍び寄る。
「ただいま」
背中から抱き締めると、身を竦ませて驚いた。
「カイト! 帰っていらしたの? 危ないじゃない。鋏を使っているのに」
「ごめん。早く会いたかったのに玄関にいなかったから、少し悪戯したくなったんだ」
「仕様がないわね。キスしてくれたら許してあげる」
カイトはその言葉通りに身を屈めてキスをする。
「花が・・・間に合わなかったわ」
「いいよ、君さえいてくれたら」
リディスはカイトの胸に頬を摺り寄せ、怪しい紫の瞳を光らせた。
「カイトが遅れるなんて珍しいわよね? 何かあったのかしら?」
「俺、ちょっと見てきます」
「お願い、デニス」
ここはリリアーナの部屋の前、早朝、警護の交代の時間なのにまだカイトが顔を出さない。
「おはようジャネット。何かあったの?」
フランチェスカがリリアーナを起こす準備でやってきた。
「カイトが交代の時間なのにまだ来ないの」
「カイトが? 珍しいわね・・・」
「でしょう? だから今デニスに様子を見に行ってもらったところ」
「カイト先輩! 起きてますか!? 部屋にいるんですよね!?」
「おう、デニス。朝から大声でどうした?」
歯を磨きながらスティーブが近付いてきた。
「スティーブ先輩。カイト先輩が立ち番の交代に来ないから、様子を見に来たんですけど部屋に鍵が掛かっていて」
「カイトが? それはおかしいな・・・どいてみろ」
スティーブは歯ブラシを咥えたままドアのノブを持って、ガチャガチャと回したがやはり鍵はしっかり掛かっている。首に掛けてたタオルで歯ブラシをくるみ床に置いた。
「これだけ騒いでカイトが起きない筈がない。デニス、脇に避けてろ」
スティーブが思い切りドアを蹴り開けた。デニスが中にすぐ入る。
「カイト先輩!!」
ベッドの上にいるカイトは眠っているように見えるが微動だにしない。デニスが大声で呼んだり身体を揺らしたりしたが、一向に目を覚ます気配がない。
「まさか死・・・」
「いや、ちょっと待て」
スティーブが珍しく冷静に、カイトの胸に耳を当てる。
「大丈夫だ。心臓の鼓動は規則正しく打っている。とにかくすぐにじいやを呼ぼう」
「スティーブ先輩・・・先に口を拭いたほうが、歯磨き粉が口から垂れて、カイト先輩に落ちてます」
「おお!!」
「朝早くから一体どうしたんじゃ・・・」
騒ぎを聞きつけた騎士仲間の一人がじいやを呼んできていた。
「地方の領地の視察はいかがでしたか?」
「良好だ。地代は滞る事なく払われているようだし、農民達の働き具合も良いようだ。でも、管理人の言葉だけだから、直接農民達とも話してみたい」
「貴方は素晴らしい領主であるけれど、働きすぎでもあるわ」
リディスが心配そうにカイトを見上げる。
「いや、まだまだだ。無理をしてまで、地代を払う必要はないと思っている。その者に見合った額だけ納めるように、良い監督官を増やすべきか・・・」
「もうすぐ日も暮れてしまうし、夕食の席でお話の続きを伺うわ。お風呂の用意がしてあるのよ。先に入って旅の疲れを取っていらして」
「そうするよ。気が利く奥さん」
カイトはリディスの額にキスをすると、家の中に入って行った。
「これは・・・」
「どうだじいや?」
「何でこんなに歯磨き粉臭いんじゃ、診る気になれんわ」
じいやが顔を顰めて鼻を摘む。
「わ~~~、すぐ着替えさせるから!」
「まあ、丁度いい。シャツを脱がしてしまおう。様子がおかしいから微細に診てみたい」
じいやは眼球の動き、瞼の動き、身体に傷がないかなど、丁寧に、しかし素早く診察した。
(脳死ではない、植物状態でもない、閉じ込め症候群でもない・・・これは――)
診察が終わったので、スティーブが新しいシャツを着せていると、廊下が騒がしくなり、リリアーナが飛び込んできた。フランチェスカがそれに続いて入ってくる。
「カイトは!?」
「リリィ様、よく男子宿舎に入ってこれたな」
「あ・・・周りが全然見えてなかったから――それより、カイトはどうしたの!?」
「これは、わしの力ではどうにもならない」
「え・・・?」
リリアーナは顔色を変えると、急いでカイトの傍に寄って声をかけた。
「カイト、カイト!」
でも、目を覚まさない。リリアーナは思わずカイトの手を握り締める。じいやがリリアーナの頭を慰めるように撫でながら話を続けた。
「カエレス様なら分かるかもしれない・・・今は城にはいないかの?」
また廊下が騒がしくなり、長い黒髪で背が高く、黄金色の瞳を持つ男が入ってきた。
「わしを呼んだか?」
「カエレス様!!」
皆で一斉にその名を呼ぶ。
「一体どうした? ドラッヘヴァルトから飛んできて、庭に下りようとしたらリリアーナが凄い勢いで走って行くから、追って来たんだ」
「カイトの様子がおかしくての。わしの領域ではなさそうなんじゃ」
「確かに変な気配がするな」
カエレスがカイトに近付いた。
夕食の後に寝室で、カイトは薄いナイトウェアを纏った妖艶なリディスに迎えられていた。
「ねぇ、もう寝ましょう?」
リディスは話し掛けながら、まとめていた髪をばさっと下ろした。輝きを放つ黄金の髪が彼女の身体にまとわりつき、艶かしさを際立たせる。カイトは少し躊躇いを見せた。
「ごめん・・・今日は疲れてるんだ」
「本当に? じゃあ少しだけ・・・」
リディスが甘えるようにカイトの首に両手を回す。怪しく光るリディスの瞳に吸い込まれるように、カイトが身を寄せようとした。
唇が重なりそうなその時に、カイトがぴくっと動きを止めた。
「どうしたの? カイト」
「今、名前を呼ばれたような・・・」
何かが触れたような感触の、自分の左手をじっと見る。
「いや、やっぱり疲れているんだ。ごめん、今日は休ませてもらうよ」
リディスは仕様がないわね、と微笑んだ。
「分かったわ。お休みなさい」
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