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第十二章
腕(かいな)の中のリリアーナ 79 (これは、俺じゃない……!)泉に映った姿は、随分と大人びた容姿であった
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「それ以上近づかないで……!」
「リリアーナ姫?」
「近づかないで!!」
「危害を加えるつもりはない。ただ話を…」
近づいてきたルイスが右手を差し伸べてきた。リリアーナは攫われた馬車の中での出来事を思い出す。
ルイスはリリアーナに天使の衣装を着せようと、オーガスタと二人掛かりで押さえつけ、ドレスの紐を――
「いっ、いやぁあああ!!」
「リリアーナ姫!?」
ザッ、と東屋の周囲をリーフシュタインの騎士が取り囲む。
「ルイス王子。リリアーナ様から離れて下さい」
歩兵隊長のグスタフが腰に佩いた剣に手を重ね、ルイスの背後にピタリとついた。
「分かった。だが誤解だ。私はリリアーナ姫と話をしたかっただけで…」
「カイトがいなくてちょうどよいと…言ったわ……」
碧い瞳からは涙が溢れ、怯えて震えるリリアーナの言葉に、騎士達の憤怒の眼差しが、ルイスにグサグサと突き刺さる。
「そ、それは! カイトがいつも、今にも殺しそうな視線を向けてくるから……! リリアーナ姫とゆっくり話したくても落ち着かないんだ!」
「リリアーナ様!!」
「カイト……!!」
急ぎ駆けつけたカイトの胸に、泣きながら縋り付くリリアーナ。
「お傍を離れて申し訳ありませんでした……!」
後悔に溢れた声と表情で、震える華奢な身体を庇うように抱き締める。
「ルイス王子が何かしたのですか……?」
怒気を孕んだ眼差しを向けられ、ルイスがすぐさま弁明をした。
「違う、誤解だ! 話しがしたかっただけだ!」
ルイスはグスタフに向き直る。
「あの目で始終見られて、殺気も放つから、カイトがいなくて良かったという意味だ。リリアーナ姫を攫った事を、きっと彼は許せないんだろう」
グスタフが頷いてからカイトに告げた。
「カイト、話しをしたかっただけだそうだ。安心しろ。リリアーナ様を部屋にお連れして、夕食前に俺の執務室に来い」
「分かりました」
説教なら今食らったばかりなのだが……しかし自分が悪いのだ。仕方がない。
「これは一体何事だ!」
アレクセイの出現に、東屋の外に居た騎士達は、緊張でピンと背筋を伸ばした。アレクセイの後ろにはサファイアがついてきている。
「リリアーナ……」
心配そうに近寄ってきたサファイアから視線を逸らし、リリアーナはカイトの胸に顔を伏せた。
「リリアーナ姫、怖がらせて申し訳なかった」
リリアーナの様子を見て、近づかないほうがいいと判断をしたルイスが、少し離れた場所から謝った。
カイトの胸に顔を伏せたまま、リリアーナは小さく頷きカイトに囁く。
「カイト、早く部屋に連れて行って……」
「かしこまりました」
リリアーナを横に抱き上げ、戸惑っているサファイアに一礼をすると、カイトは東屋を後にした。
初めてリリアーナに避けられたサファイアは、運ばれて行く彼女を呆然として、ただ見送る。
(まさか……ルイスが本当に……)
肩を落しているサファイアを、ルイスが気遣って近づいてきた。
「サファイア姫……」
「この――っ!!」
途端に伸びてきた両手に、ルイスはガシッ、と襟首を掴まれる。しかし身長差がありすぎるので、サファイアは万歳の形となった。
思いっきりルイスを見上げて言い放つ。
「リリアーナに何をしたの!!」
「何もしてない! 神に誓う!!」
「じゃあ、なぜ!? リリアーナが私を避けるなんて、今まで無かった事よ!」
「私だってリリアーナ姫にした事は後悔しているんだ。君との結婚の為にも、歩み寄りたくて話をしようと…」
「はぁ!? プロポーズの返事もしていないのに、何先走ってんの!! ここで死ぬ!? ここで一回死んでみる!?」
「ぐっ、ぐるじぃ……」
「サ、サファイア、落ち着け!」
「サファイア様!」
火事場の馬鹿力で、首を締め上げるサファイアを、経緯を説明していたグスタフと、それを聞いていたアレクセイが止めに入る。
その騒ぎを背中で聞きながら、カイトは先を急いだ。
(――悔しいがあいつの言う通りだ)
カイトは泉での出来事を思い出していた。
***
(これは、俺じゃない……!)
泉に映った姿は、随分と大人びた容姿であった。泉の中から自分が話しかけてくる。
「そんなに驚くな。ホーラ様から聞いていただろう?」
(そうだ……ホーラ様が……)
ホーラとのやり取りが脳裏に蘇った。
***
「な、何をするんですか!?」
ディープキスをされて、グイッと袖口で口を拭っているカイトに、ホーラは興味深そうな顔を示した。
「やはりな……」
「何が ”やはり” なんですか?」
「そなたにかけた魔法が、解けかけておる」
「……え?」
「さすがカエレスの眼鏡に適い、ドラゴンの守護を賜った者。自力で魔法を解きよるとは」
「もう、すぐに解けるんですか?」
「いいや、まだ時間が掛かるとは思う……しかしこういうケースは、ほぼ無かったからよう分からん」
「何故魔法を解く事ができるんですか? 若返るという事は、18歳の俺は消え去って、今のこの身体には残っていないんですよね?」
「実は完全に消え去る訳ではないのじゃ。小さな精神の種のようなものは残る。ただ、それはずっと眠ったままだし、元の姿に戻れない時は若返った身体の持ち主、この場合は12歳のお前じゃ、それに吸収されてしまう」
「じゃあ、何故魔法が……」
「18歳のカイトは、余程の精神力の持ち主なのだろう。そなたの身体の中で、目を覚ましたという事じゃ」
「どうすれば魔法が解けるのを止められますか?」
「ストレートに聞いてくるのお。これは精神力の勝負になる。そなたもしっかりと気を強く持って……しかし、難しいと思うぞ? 千年以上生きてきた我の魔法を解いたのは、18歳のカイトでやっと二度目。並みの精神力ではない彼に、果たしてお主が勝てるかのう?」
苦々しい表情を浮かべるカイトに、ホーラは微笑みかける。
「リリアーナの事は諦めて、我の取り巻きに加わらぬか? そなたはとても好みじゃ、一番のお気に入りに取り立ててしんぜよう。残り少ない期間を、面白おかしく過ごしたほうが楽しいであろう?」
カイトが静かに首を横に振った。
「リリアーナのいない世界なんて興味がない。それに俺は魔法が解けるのを阻止してみせる」
「ほう――、言うのぉ、心底惚れておるな。残念じゃ、そなたは我の想い人に似ておるのに……」
「……?」
カイトが視線を向けると、切なげな目でホーラが遠くを見ていた。
(ホーラも……報われない恋をしているのだろうか……?)
「カエレス、帰るぞ! 我の恋人達の許へ送れ!!」
「何だ、居るのが分かっていたのか……」
「見えないよ~~~!」
近くの大木の陰から、フェダーの目を両手で隠したカエレスが出てきた。両目を覆っていた手を外す。
「もう、目隠しは必要ないな」
「見たかったのに~」
「後学のために、見せてやれば良かったのに」
「悪い勉強はさせん」
「なら、何でそんな近くにおった。お父さんのほうは、悪い勉強ばかりしておるのう」
「お前に言われたくないわ!」
カエレスがボンッ、とドラゴンの姿になった。
その背に乗ろうとしたところで、ホーラがカイトを振り返る。
「カイト、まだ言う事があった。近うよれ」
「はい――」
素直に寄ってきたカイトの耳元に、ホーラは顔を寄せた。
「多分……もうすぐ会えるぞ」
「はい――?」
振り向いたカイトに、ホーラがチュッ、とキスをした。
「!?」
「駄賃にもらっておく」
”台風一過”という言葉が脳裏に浮かび、色々と疲れたカイトはホーラ達を見送った。
***
(”もうすぐ会える” とはこの事だったのか……)
カイトは泉を覗き込んだ。
「リリアーナ姫?」
「近づかないで!!」
「危害を加えるつもりはない。ただ話を…」
近づいてきたルイスが右手を差し伸べてきた。リリアーナは攫われた馬車の中での出来事を思い出す。
ルイスはリリアーナに天使の衣装を着せようと、オーガスタと二人掛かりで押さえつけ、ドレスの紐を――
「いっ、いやぁあああ!!」
「リリアーナ姫!?」
ザッ、と東屋の周囲をリーフシュタインの騎士が取り囲む。
「ルイス王子。リリアーナ様から離れて下さい」
歩兵隊長のグスタフが腰に佩いた剣に手を重ね、ルイスの背後にピタリとついた。
「分かった。だが誤解だ。私はリリアーナ姫と話をしたかっただけで…」
「カイトがいなくてちょうどよいと…言ったわ……」
碧い瞳からは涙が溢れ、怯えて震えるリリアーナの言葉に、騎士達の憤怒の眼差しが、ルイスにグサグサと突き刺さる。
「そ、それは! カイトがいつも、今にも殺しそうな視線を向けてくるから……! リリアーナ姫とゆっくり話したくても落ち着かないんだ!」
「リリアーナ様!!」
「カイト……!!」
急ぎ駆けつけたカイトの胸に、泣きながら縋り付くリリアーナ。
「お傍を離れて申し訳ありませんでした……!」
後悔に溢れた声と表情で、震える華奢な身体を庇うように抱き締める。
「ルイス王子が何かしたのですか……?」
怒気を孕んだ眼差しを向けられ、ルイスがすぐさま弁明をした。
「違う、誤解だ! 話しがしたかっただけだ!」
ルイスはグスタフに向き直る。
「あの目で始終見られて、殺気も放つから、カイトがいなくて良かったという意味だ。リリアーナ姫を攫った事を、きっと彼は許せないんだろう」
グスタフが頷いてからカイトに告げた。
「カイト、話しをしたかっただけだそうだ。安心しろ。リリアーナ様を部屋にお連れして、夕食前に俺の執務室に来い」
「分かりました」
説教なら今食らったばかりなのだが……しかし自分が悪いのだ。仕方がない。
「これは一体何事だ!」
アレクセイの出現に、東屋の外に居た騎士達は、緊張でピンと背筋を伸ばした。アレクセイの後ろにはサファイアがついてきている。
「リリアーナ……」
心配そうに近寄ってきたサファイアから視線を逸らし、リリアーナはカイトの胸に顔を伏せた。
「リリアーナ姫、怖がらせて申し訳なかった」
リリアーナの様子を見て、近づかないほうがいいと判断をしたルイスが、少し離れた場所から謝った。
カイトの胸に顔を伏せたまま、リリアーナは小さく頷きカイトに囁く。
「カイト、早く部屋に連れて行って……」
「かしこまりました」
リリアーナを横に抱き上げ、戸惑っているサファイアに一礼をすると、カイトは東屋を後にした。
初めてリリアーナに避けられたサファイアは、運ばれて行く彼女を呆然として、ただ見送る。
(まさか……ルイスが本当に……)
肩を落しているサファイアを、ルイスが気遣って近づいてきた。
「サファイア姫……」
「この――っ!!」
途端に伸びてきた両手に、ルイスはガシッ、と襟首を掴まれる。しかし身長差がありすぎるので、サファイアは万歳の形となった。
思いっきりルイスを見上げて言い放つ。
「リリアーナに何をしたの!!」
「何もしてない! 神に誓う!!」
「じゃあ、なぜ!? リリアーナが私を避けるなんて、今まで無かった事よ!」
「私だってリリアーナ姫にした事は後悔しているんだ。君との結婚の為にも、歩み寄りたくて話をしようと…」
「はぁ!? プロポーズの返事もしていないのに、何先走ってんの!! ここで死ぬ!? ここで一回死んでみる!?」
「ぐっ、ぐるじぃ……」
「サ、サファイア、落ち着け!」
「サファイア様!」
火事場の馬鹿力で、首を締め上げるサファイアを、経緯を説明していたグスタフと、それを聞いていたアレクセイが止めに入る。
その騒ぎを背中で聞きながら、カイトは先を急いだ。
(――悔しいがあいつの言う通りだ)
カイトは泉での出来事を思い出していた。
***
(これは、俺じゃない……!)
泉に映った姿は、随分と大人びた容姿であった。泉の中から自分が話しかけてくる。
「そんなに驚くな。ホーラ様から聞いていただろう?」
(そうだ……ホーラ様が……)
ホーラとのやり取りが脳裏に蘇った。
***
「な、何をするんですか!?」
ディープキスをされて、グイッと袖口で口を拭っているカイトに、ホーラは興味深そうな顔を示した。
「やはりな……」
「何が ”やはり” なんですか?」
「そなたにかけた魔法が、解けかけておる」
「……え?」
「さすがカエレスの眼鏡に適い、ドラゴンの守護を賜った者。自力で魔法を解きよるとは」
「もう、すぐに解けるんですか?」
「いいや、まだ時間が掛かるとは思う……しかしこういうケースは、ほぼ無かったからよう分からん」
「何故魔法を解く事ができるんですか? 若返るという事は、18歳の俺は消え去って、今のこの身体には残っていないんですよね?」
「実は完全に消え去る訳ではないのじゃ。小さな精神の種のようなものは残る。ただ、それはずっと眠ったままだし、元の姿に戻れない時は若返った身体の持ち主、この場合は12歳のお前じゃ、それに吸収されてしまう」
「じゃあ、何故魔法が……」
「18歳のカイトは、余程の精神力の持ち主なのだろう。そなたの身体の中で、目を覚ましたという事じゃ」
「どうすれば魔法が解けるのを止められますか?」
「ストレートに聞いてくるのお。これは精神力の勝負になる。そなたもしっかりと気を強く持って……しかし、難しいと思うぞ? 千年以上生きてきた我の魔法を解いたのは、18歳のカイトでやっと二度目。並みの精神力ではない彼に、果たしてお主が勝てるかのう?」
苦々しい表情を浮かべるカイトに、ホーラは微笑みかける。
「リリアーナの事は諦めて、我の取り巻きに加わらぬか? そなたはとても好みじゃ、一番のお気に入りに取り立ててしんぜよう。残り少ない期間を、面白おかしく過ごしたほうが楽しいであろう?」
カイトが静かに首を横に振った。
「リリアーナのいない世界なんて興味がない。それに俺は魔法が解けるのを阻止してみせる」
「ほう――、言うのぉ、心底惚れておるな。残念じゃ、そなたは我の想い人に似ておるのに……」
「……?」
カイトが視線を向けると、切なげな目でホーラが遠くを見ていた。
(ホーラも……報われない恋をしているのだろうか……?)
「カエレス、帰るぞ! 我の恋人達の許へ送れ!!」
「何だ、居るのが分かっていたのか……」
「見えないよ~~~!」
近くの大木の陰から、フェダーの目を両手で隠したカエレスが出てきた。両目を覆っていた手を外す。
「もう、目隠しは必要ないな」
「見たかったのに~」
「後学のために、見せてやれば良かったのに」
「悪い勉強はさせん」
「なら、何でそんな近くにおった。お父さんのほうは、悪い勉強ばかりしておるのう」
「お前に言われたくないわ!」
カエレスがボンッ、とドラゴンの姿になった。
その背に乗ろうとしたところで、ホーラがカイトを振り返る。
「カイト、まだ言う事があった。近うよれ」
「はい――」
素直に寄ってきたカイトの耳元に、ホーラは顔を寄せた。
「多分……もうすぐ会えるぞ」
「はい――?」
振り向いたカイトに、ホーラがチュッ、とキスをした。
「!?」
「駄賃にもらっておく」
”台風一過”という言葉が脳裏に浮かび、色々と疲れたカイトはホーラ達を見送った。
***
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